私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ホンマタカシ  ニュー・ドキュメンタリー

2011-05-03 20:31:26 | なんということはない日常
東京オペラシティ アートギャラリーでやっているホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリーという写真展に行く。

父はTogether:Wildlife Corridors in Los Angelesというロサンゼルス郊外の野生動物の生態を調査するプロジェクトの写真が気に入ったようだった。
動物が通りやすいように整備された道。動物が残した足跡を写した写真などが非常に続く写真で、動物は一頭も写っていないのだが、気に入ったようだった。
写っていない動物を写真の中に熱心に探し、一人納得している様子だった。
同じようにTrailsというタイトルの知床の雪の中に点々と残る動物の血の跡を映した写真も気に入ったようだった。
白い雪の中に点々と残る血の跡。。。。わざとなのか、それともただただ自然のままに撮ったものなのか、それさえもわからない、同じような写真が延々と並べられていたのだが、「枝がこんな風に見える」「血がこんな風に見える」「この雪の下にきっと○○が埋まっている」などと独自の解釈を私相手にポツポツと話していた。

私は知っているようで知らない沢山のマクドナルドの写真がシルクスクリーンになったMや、Tokyo and My Daughterというある少女の成長の記録の写真が面白かったのだが、どちらかというとレンズをにらみつけるような少女の目線に「この子は、なんで私を撮るのよ!なんて気に入らなかったに違いない」と少女にはあまり興味を示さなかった。マクドナルドの写真に至っては、「マクドナルドの宣伝だ」と見向きもしなかった。

私は知っているようで知らない、見たようで見たことのないマクドナルドの数々になんとも言えない不安と居心地の悪さを感じつつも、目が離せなかったのだが。。。。
まぁ 見る人によって感じ方はそれぞれなのだろう。
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「博物館とか行きたい」と父が言っていたので、GWでも空いていて、それでいてさびれた感じではなく、ゆっくりみられるところはどこかないだろうかとずっと考えていたのだが、なかなかいいところが思いつかなかった。
せっかく行っても、父が大したことなかったと言ったらさびしい。
恵比寿にある東京都写真美術館がいいかと思っていたのだが「そこは前行ったことがある」とあっさり却下されてしまった。確かに数年前に行ったことがあるのだ。
忘れているようだったら「初めてだよね~」など言ってお茶を濁そうと思ったのだが、残念ながら行ったことを覚えているようだった。
どうしようと思っていたのだが、GWは実家に帰っている同僚の机の上に、このホンマタカシ写真展のチラシが置いてあったのを昨日見つけ、ちょっと知恵を借りることにしたのだ。
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オペラシティのアートギャラリーは空いていたのだが、非常に心地いい空間だった。
特に収蔵品展を見ているのは私たち親子二人だけで、何枚もの絵とあれだけの空間が15分ほど自分たちだけの物になったことにびっくりする。
李禹煥と韓国の作家たちというタイトルの寺田コレクションの数々は色の濃淡や顔料の質感を生かした作品で、父曰く「なんだかさっぱりわからん」というものだったのだが、そんな中で崔恩景のBeyond the Colors#77という真っ白な作品が気に入ったようだった。
白一色の中に「これは水墨画みたいだ。滝が流れて水しぶきが上がっているんだ」とまた見えないものを見て楽しんでいるようだった。
郭仁植のWork 86-KKという作成年月がそのまま作品名になったらしい和紙に墨を使って描かれた黒を基調にした作品は、「なかなか面白い」と親子で気が合った作品だった。


Takashi Homma: Tokyo And My Daughter
クリエーター情報なし
Nieves