ジスを笑いものにして自分のプライドを守ろうとする妻ソギョンの行動が許せず、彼女をホテルから連れ出すジェヒョン。
学生時代、二人で行った海辺に彼女を連れていくジェヒョン。。。学生時代彼女を守れなかった事を悔やむ彼は、今からでも彼女に出来なかった事をやり直したいと思っているのだろう。
(今の自分の状況では出来ないと分かっていても、それでもやってあげたいと思う気持ちが伝わってくる。)
学生時代、「先輩は私のすべて」と全部を投げ出して彼を信頼していたジス。学生運動に傾倒しながらも「君は僕の夢だ」と彼女と一緒にいることに明るい希望と安らぎを見出そうとしていたジェヒョン。
あの当時に戻れないとは分かっているし、制約も多い二人だが、学生時代の思い出を懐かしく思い出すジスは、自分を守ろうとするジェヒョンを完全に拒否することは出来ないのだ。
しかし、妻のソギョンはジェヒョンをコントロールしようとし、義父もジェヒョンの行動にどこか怪しいものを感じている様子。ジェヒョンに出来ることもかなり限られている。
そんな中@レスリー・チャン特別展で上映された@欲望の翼の上映会場で偶然に再会する二人。学生時代「男たちの挽歌」を期待していた観客の不満の声を聞きながらも、レスリー・チャンが悩む姿を見て感動した二人には思い出の映画だ。
二人は、別れても出会うべき運命ならまた会えると運命を感じているのか・・・とも思うが、尾行されているからと彼女に近づけないジェヒョン・・・・
息子の親権が欲しいジスの元夫と義母は、ジスに新しい男性がいればそれを理由に彼女から親権を取り上げていることを考えている様子・・・そんな時、ジスの元夫は、学生時代彼女が欲しがっていたギターをプレゼントしようと彼女の元を訪れてたジェヒョンの姿を見てしまうのだ。。。すかさず、写真を撮るその行動が恐ろしい。(大体弁護士ならだれか人を雇ってやらせればいいものを・・・自ら尾行するその姿に何か粘着質的なものさえも感じてしまう・・・)変装までして彼女にギターを届けるジェヒョンの姿を見て、彼が息子の同級生の父親だと気づくジスの元夫。
そしてこの夫の怖いところは、ジェヒョンの妻である妻ソギョンと同盟を結ぼうとするところだ。どの口で「協力しましょう・・・」というのか分からないが、とにかく親権を自分の物にするためなら、なんでもやるということなんだろう。
ソギョンも、自分の父がジェヒョンの事を信じていないことを不安に思いながら、更にはジスの元夫が自分に近づいてきたのを不安に思いながらも、車のドライブレコーダーの記録を差し出すのだ・・・・
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学生時代、警察から逃れるため、司法試験の勉強と彼女に偽り山寺にこもっているジェヒョンとジスを繋ぐのは深夜のラジオ番組だった。しかし検事長である自分の父親がジェヒョンを逮捕しようと指名手配を裏で指示していたことを知り、自分と一緒にいる限り彼はずっと追いかけられることになるだろうと彼と別れることを決めるジス。(1990年代の初めの話なのだが、どうも日本の1970年代の香りがする設定だ・・・)そんなラジオから流れる曲に涙する二人・・・
ジスの友人も、ジェヒョンの母も二人がどんな道を歩いてきたか知っているので、二人がまた同じ道を歩まないように忠告をする様子がなんとも切ない。そして1994年のあの頃のように、ジェヒョンを助ける為に、「怪物」と思っているにも関わらず元夫を選ぶのだ・・・
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二人の思い出の映画が@欲望の翼・・・花様年華というタイトルにも同じような思いが隠されているのだろう。