20数年前と同じようにジスが教会に木を植えたと知り、自分が彼女を忘れられないように彼女も自分との事を忘れていないと確信するジェヒョン。
「ラーメン食べていきませんか?」という彼女の言葉に、「今日が付き合い始めの1日目だ」と返すジェヒョンの表情はまるで大学生のそれ・・・厳しい現実の中で別れられない二人の思いは、繰り返し挿入される若い時の思い出の数々を見ていれば、二人がお互いを忘れられないのも理解できる。(あんなに濃い時間は簡単に消し去る事は出来ないのだろう・・・)
酔って彼女の部屋の前で寝込んでしまったジェヒョンは、彼女の暮らしを見て全部の電化製品を買い替えて上げ、更には防犯カメラを設置する。昔出来なかったことを全て彼女にしてあげようとする。(彼女の暮らしぶりを見て、なぜ彼女が自分から去っていったのかを理解しながらも、ティファニーのネックレスをプレゼントするジェヒョンの気持ちもよくわかる・・・)
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ジスの下駄箱に残る古びた片方の靴。
自分の誕生日、入隊中のジェヒョンに面会している最中に母と妹が百貨店の崩落事故に巻き込まれて亡くなったことを知るジス。彼女は片方の靴が脱げてもそれを気にすることなく、慌ただしく面会を終えてソウルに向かったのだ。
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息子の学校の行事に参加する為、電車に乗ったジスを待っていたのは一緒に学校に向かおうと彼女を駅で待っていたジェヒョン。
25年前の埋め合わせをするかのように彼女に対する気持ちを隠そうとしない彼の態度に困惑を隠せないジス。更に列車がトンネルの中で止まったことで、25年前、母と妹が百貨店の崩落事故で亡くなった時の事を思い出し、混乱するジス。
「私が自分の誕生日にあなたの面会に軍に行かなかったら、私も二人と一緒にいただろう。私の誕生日のためにケーキを買いにわざわざ百貨店に行くこともなかったかもしれない。あなたにお弁当を届けようと二人に大した挨拶もせずに家を出てしまった。あれが最後になるなんて・・・・あの後、父さんも混乱し、雨になると二人を探しに外を徘徊して・・・仕事も出来なくなって・・・賄賂を貰っていたことも発覚して・・・休学して生活を立て直すという選択肢はなかった。短い手紙だけを残してあなたの前から消えたのは、ああなったのをあなたのせいにしてしまいそうだったから。誰かのせいにしなければ辛くてやっていかれなかった・・・あなたを見ればあなたに当たってしまいそうで・・・そんな事をしたくなくて、結局あなたの前から姿を消すしかなかったの・・・」というジス。
(ジェヒョンの後輩は彼女がそうやって姿を消したことを知っていながらも、ジェヒョンに対する嫉妬から黙っていたのだ・・・)
25年前の出来事も辛いが、現在も辛い状況なのが、また切ない・・・保護者達の噂話はジェヒョンの息子の耳にも入り、また二人の息子たちは衝突してしまうのだ。。。
前回は、息子が学校に残れるように懇願したジスだが、今回はジェヒョンの義父も、中学生を退学させることに迷いなどない。
そしてお互いの親が大学生時代に付き合っていたこと、25年ぶりに再会したことを聞き、心揺れる息子たち・・・
ジスの息子は「僕がいじめられていたことに気づかなかったふりをしていたのに・・・」と大人たちの振舞いを批判ししつつ、辞めさせられることでなく、自ら学校を去る事を選ぶ・・・
再び、ジェヒョンを恨みそうになるからと、彼と会うのを止めようとするジスにジェヒョンが明かしたのはジスと同じように25年間秘密にしていた過去。彼の父親が自殺した影には自分の義父の会社が関係していたのだ・・・
ジェヒョンの義父の言葉から、政界進出を目指していたジスの父親が、ジェヒョンの義父から賄賂を貰っていたであろうことも分かる。ジェヒョンの父もジェヒョンの義父のやり方の犠牲者だったのだろう。ジェヒョンの義父はそんな風に権力と癒着し、金を使って今の地位を築いてきたのだ。
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韓国で「ラーメン食べていきませんか?」という言葉がどんな意味を持つかを知ったのは、ジェヒョンを演じるユ・ジテが出演した映画@春の日は過ぎゆくを見た時だった。
そして、デパート崩壊事故は、1995年に実際に起こった三豊百貨店の崩落事故をモチーフにした映画@ノートに眠った願い事を思い出させる。この映画の主演もユ・ジテだ。