「コラーゲンパフェ」
甘いものには似つかわしくない名前かも知れない。
いや甘いものを食べて更に美容にも気を配ろうという、一粒で二度美味しい、またはただでは倒れないとでも言ったらいいのか。
知人を誘って銀座の画廊に絵を見に行った帰り、立ち寄ったカフェにこのパフェがあったので、興味本位で注文。
要するに亀ゼリーを使ったマンゴーパフェのことなのだが、亀ゼリーパフェでは食指が動かない人が多数いるが、コラーゲンならちょっと試したいという女性客が沢山いるのだろう。
ちなみに、私は@亀ゼリーパフェでも果敢に注文するタイプだが・・・
***
銀座の画廊で見た絵は@インド細密画。
インドでは歴史ある画法で、モチーフはインド象やインドの女神が中心だとか。
(ただ画家の人曰く、今は宗教的な意味での制約はないという)
画家の人はジャイプルール出身のインド人の方だが、非常に日本語が堪能なので、細密画のイロハについて根掘り葉掘り質問攻めにする。
「視力ですか?最近はやっぱり悪くなったね。日本は曇りとか雨とか結構天気が悪い日もあるでしょ?細密画は凄く細かいから、人工の光の下だとやっぱり描き難いんですよ。だから絶対夜は描けないし・・・それに細かいから朝から集中して8時間位ぶっ続けで描きたいんだけれど、日本は途中で天気が悪くなったりすることもあるじゃないですか。急に雨が降ってきて暗くなったり。そうするともう描けないし・・・だから乾季の時、天候の良い時にインドに帰って向こうで集中して描く事が多いね。日本みたいに色々邪魔が入らないから・・・」
宝石をつぶして作るという顔料を見せてもらったり、気に入ったものがないから自分で手作りするという細かい筆を見せてもらったり、更には細かい部分を見せてもらう為に虫眼鏡まで貸してもらい、インド細密画を堪能。
細密画というだけに、サイズはどれも小さく、B6とかB7位のものが中心だ。お値段も2万円台の後半のものもあり、気に入ったものがあったら買ってしまいたい衝動に駆られる。
一つ凄く気に入ったものがあったのだが、純和風駅前旅館風の自室に合うとは思えずあっさり断念。
追記 2019.8.18
少し前に新聞でインド細密画の特集記事を目にする。当時、はっきりしなかった事が新聞記事の中ではコンパクトに説明されていた。
16世紀後期から19世紀前半にムガール帝国やインド中部から西北部のラージプート諸国で書かれた絵画の事を指すらしい。
ペルシャの影響を受けたイスラム系の「ムガール絵画」とインドのヒンドゥー教系の「ラージプート絵画」に大別されるという事なので、私が見たのはイスラム系の「ムガール絵画」だったのだろう。
作品のほとんどが小さいものなのは、インドの絵画観が「鑑賞者が一対一で絵と向き合う」という考え方に基づくものらしい。