富貴蘭と戯れる日々

富貴蘭の生長記録です。
画像はクリックで拡大できます。

富貴蘭の増やし方②

2011年07月10日 | 作について
まず最初にお断りしておきますが
風蘭で実験するための機材や費用、時間はありませんので
他の植物での事例を参考にして推測するしかありません。
それを踏まえた上でのお話ですが
葉を毟ったり根を切ったりすることは自然界では虫に齧られたりして傷付けられるのと同じことなのでしょう。
なんと人の手は風蘭にとって害虫並だったのです。

そして傷付けられると植物の体内でエチレンが発生し
それに伴って抗菌作用を持つタンパク質を生成して傷口から細菌が侵入するのを防ぎます。
また、ガスは気体ですからご近所にも害虫が来たから準備しろ~と知らせたりもします。

さて、エチレンの作用はそれだけではなく、植物によって違うようですが
花芽形成の抑制、側芽発生の促進、成長の抑制などの作用もあるそうです。
風蘭にもそれが当てはまることを期待したいのですが
もし、花芽が付かず、仔がたくさん出て、締まった姿に育てばこれは栽培上理想としたものです。
それを前提にして話を進めることとして、問題はその処置をする時期です。
すでに花芽が出来てしまってからでは意味が無く(これは秋)
アタリが付いて仔が出ようとしている時には
やってもやらなくても仔は仔で出てきます。(これは春)
普通以上に増やそうというわけですから
それには通常では花芽の出るべきところに仔を出させるのが効率的です。
と、また良いところで次回に続きますです。

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富貴蘭の増やし方①

2011年07月09日 | 作について
ようやく文章がまとまりました。
ブログでは紙面が尽きましたのでまた次回・・・ということはありません。
でも、長いと読みにくいし、ネタのほうが尽きるということは良くありますから
ここはセコ~くその④まで小分けしてみました。

それでは本題です。

増やし方といっても買えば増えるよとか種を蒔いてみようといった話ではなく
ズバリ、仔の出し方に付いて考えてみたいと思います。

春蘭やセッコク、エビネなら毎年側芽が出て増えますし、バック吹かしという手もあります。
見慣れたものですし、逆に吹かなかったら困るようなものですから仔とは言わず新芽と言います。
でも、風蘭は上に上にと葉が繰り出すだけですから、いつも一本のままでなかなか仔は出ません。
たまたま巡り合う新しい芽は愛おしく、だから仔と呼ぶのだと思います。
一枚の葉の付け根に一つだけ芽は出来るのですが、風蘭の場合それはほとんど花芽となり、
花芽となればもうそこは使用済みでその後は何も出てきません。
たまたま花芽を休めば後にそこから仔として出てくる場合もあるわけです。
こんな感じですからどうしたら確実に仔を出して増やせるのか
決定版というのが見つからず、そこが悩ましくも面白いところです。

昔、長年1本のままだった湖東錦を上下半分に切り、
勢力を減じさせつつ若返りを図り増やしたという話が
富貴蘭界ではあまりにも有名でそれが先入観になっていたりもします。
しかし、勢力を減じさせる、若返りを図るというのは
たぶん理屈的に間違っているのではないかと思います。
でも、葉を毟る、古根を切り捨てるというのはタイミングによっては効果がある場合もあり
結果オーライもありえるということです。
ではなぜそうすると仔が出るのか?
と、良いところで次回に続きます。

お楽しみに~
コメント (2)
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屋久島石楠花

2011年07月08日 | その他


たまには風蘭以外の話題をということで石楠花。
屋久島石楠花です。
プランターに植えていますので
冬は雪の積もらないところに移動させることが出来ます。
でも、かなり茂ってきましたので抱かかえるのは大変。
いつまでがんばれるのかなあといったとことです。
ところでこれ、元は斑入りでした。
洋シャクで言うところのP、ルーズベルトタイプの中斑です。
最初のうちは青が出たら剪定していたのですが
あまりの固定性の悪さに対処しきれず
今は何でも出るに任せています。
そしてほとんど柄抜けになってしまいましたが
まだ一部、残っている枝もあります。





















綿毛に覆われた中に垣間見える柄は奥ゆかしく
葉姿、木姿も合わせると石楠花の柄物のトップクラスから
更に頭一つ突き抜けた孤高の品種かと思っています。

勢いの良い台木に接木して芽数を増やし
良い柄を残していけば固定性は高まりそうですが
今のところその時間がありません。
それは将来の楽しみに・・・。
それにしても葉裏の綿毛は分厚く
ウチの猫の胸毛付近と触感がそっくり。
触っていると癒される木です。

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青海

2011年07月07日 | 青海
なんとあの欅窯様がホームページを開設されました。
年だから無理~なんて言っていたのに~
これから徐々に手を入れていくことと思います。
開店記念で特別価格の鉢も売られていますので
ちょっと覗いてみてくださいね~。










青海はあれから半年。
株が大きくなると天辺付近の木の根は下へ届かなくなります。
つまりは宙に浮いた状態。
そしてだんだん葉が短くなったり黄ばんだりして枯れてしまいます。
中心が枯れた株は見られちゃ物じゃありませんから
それを防ごうとこまめに水遣りすれば今度は鉢の中の根が腐ります。
この株も3、4年前は鉢の中の根がそうなりました。
じゃあ、どうしたらということですが
全体が均一に乾けば問題ないはずということでこのように植えました。
そして木炭植えですからいくら水をやっても大丈夫。
首尾よく今年は鉢底まで根が届いたようです。
イマドキ、株分けしても手間賃にもなりませんからね~。
極力、株の維持に努めます。

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青真珠

2011年07月06日 | 








あの青真珠がようやく開花。
良い花が咲くとチラッと噂には聞いていましたが
咲いてみると紅を差してかわいらしい雰囲気です。
物は違うでしょうがチビ丸的な花といった感じです。
株分けして売ったらちょっと儲かりそう。

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スーパー八千代

2011年07月05日 | 建国の縞


あれ以来なかなか芸の進展が無く
こんな感じに寄せ植えしています。






そして、ふと目にしたのがこの白い仔。






ならともかく今の時期にこんな冴えた柄の仔が出たことはあったかどうか。
でも、ぬか喜びのほうがほとんどなのですが
そうなるまでたまには楽しませていただきます。






これだけ取り出して植えたいのですが
鉢の中は根がパンパン。
溢れて下にまで伸びだしています。
ちょっと今は無理そうです。

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建国殿変わり柄

2011年07月04日 | 建国冠


は中透け芸ですからその逆芸は覆輪。
でも羆覆輪では役不足。
大冠という手もありますが
泥根を混じえますし、柄もやや単調でイメージとは噛み合いません。










そこに忽然と現れたのが建国殿変わり柄。
あの木から出た仔です。
最近ちょっと木勢が付いてきたのか
だんだん本領を発揮してきました。
出る根はすべてルビー根。
黄覆輪と紺地の境目に白絣斑まで流します。
まさに逆芸にふさわしい芸ではあります。
これは一生に一度のお宝として大切に育てるつもり。
と、一人寂しく盛り上がっているところです。

しかし、これだけ芸が決まっていたらいつまでも変わり柄じゃなく
何か粋な名前を考えたいですね。
羆の覆輪だから・・・羆の覆輪・・・そのまんまかよ~
羆とお友達になりたいから・・羆の友・・オイオイ
お宝ということで・・・羆の宝・・・イマイチか~
どうも名付けの才能はありません。

とりあえず早く大きくならないかな~。

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唐錦

2011年07月03日 | 
梅雨の間の晴れ間ということで昨日はカラッと晴れ上がり蒸し暑くなりました。
日当たりの良い棚ですから温度は38℃まで上昇。
いい感じです。
天水棚は木炭植え、屋根の下にはミズゴケ植えと木炭植え、
3種類の鉢環境があって水遣りが結構複雑です。
今までのように漫然とやるわけにも行かず
前回と次回のことも頭に入れながらですから
退屈さが無くなり水遣りだけでもなかなかの面白さです。

天水棚の鉢は肥料分ゼロでしょうから
カリッと乾いたら木酢1000倍、液肥5000倍にして散布。
風蘭が吸収するくらいで木炭や鉢にはいくらも染み込みませんが
それも、その後雨が2日続いて全てが洗い流され、また・・ということの繰り返しです。
木が痩せて力が無くなり秋に下葉がバラバラ落ちることのないよう心掛けています。
ミズゴケ植えのほうはここまでやったら
根腐れする木もでてきますからもっと控えめにです。




天水木炭組の唐錦はあれから年。
何のお構いもしていませんがそれなりに茂っています。
そういえば昔、これを購入する際、
G草園の親方に青が出たら高く買い取るなんて言われ
かけだしの私めはその気になったものでした。
んな訳ないですね。

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緑仙晃

2011年07月02日 | 覆輪


富貴蘭讃歌さんによると九州は宮崎産とか。
紺縞もあるようですがこの木は紺中通しのみです。






相当渋~い柄ですが成長期は天葉ちょっと明るく
その下はほとんど何も見えず
更に古くなって黄ばみそうになった下葉で
くっきり紺中通しが見えるといった具合です。






でも、若木のうちは紺覆輪もありますから
西出のような三光中斑の部類かと思います。

宮崎産らしく大型に育ち、それに伴って葉幅も引きます。
そこで葉幅はそのままに長さを短くして
良いとこ取りな姿に育ててみようと目論んだのが5年前
棚環境に慣れさせるべく小苗のうちから外して
とりあえず寄せ植えですが育てています。
昨年ようやく葉幅を引いてきたと思いきや
今年の葉はちょっとやせ細ったようです。
まあ、木炭植えにしましたからね~。
すべてが良いとはいえないようです。


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建国殿№1

2011年07月01日 | 建国殿No.1出
さて7月です。
関東以西の猛暑とはうらはらに
こちらはまだぐずつき気味のお天気が続きます。
でも、ようやく最低気温が20℃以上になって蒸し暑く
富貴蘭的には大歓迎といったところです。




建国殿№1はあれから半年。







ぐずつき気味だった羆柄の仔はようやく普通の成育に戻りつつあります。
柄はいまのところ崩れなく決まっています。
今年あと2枚出てくれれば一人前な姿になりそう。






親木はもっと縞っぽかったのですが
運を使い果たしたのか附け付近に千筋柄と普通になってしまいました。
しばらく仔育てに専念してもらいましょう。








植え替えしようと鉢を開けてみたところ
羆柄の仔に根が5本ありました。
でも、ここで外したら元の木阿弥。
やはり親木に付いていることが強みです。

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