今日の日経夕刊のトップページに、「海外ビール 女性つかむ ハイネケンやカールスバーグ」と言う記事が載っていた。
「洋風居酒屋人気で浸透」と消費者の嗜好の多様化を背景にして支持を広げていると言うことらしい。
私など、ビールを買って飲む時には、サントリーのプレミア・モルツにしているのだが、正直なところ、あまり、ビールについては味の差は、良く分からない。
日本のビールは質が高くて、海外でも人気が高いようだが、私の場合には、ずっと前のことになるが、海外にいた時には、日本のビールを飲みたくても飲めなかったので、アメリカではバドワイザー、オランダではハイネケン、イギリスではギネスを飲んでいた。
先年、バドワイザーを、生まれ故郷のプラハで、飲んだ時には、旧知に会ったような懐かしさを感じて、たかがビールではないことに気付いた。
ブラジルに居た時には、何を飲んだのか覚えていないが、地場ビールがまずかったので、殆ど飲まなかったのかも知れない。
面白いのは、イギリスのパブでは、ギネスなど地ビールを飲む時には、地面下の樽からそのまま出て来るようなので、常に常温である。
日本では当たり前の冷えたビールを飲みたければ、ハイネケンやカールスバーグなどの外国のビールをオーダーしなければならない。
最初、知らなくて地ビールを注文して飲んだら、冷えていない生ぬるいビールだったので、随分、不味いと言う記憶が残っている。
日本から来た客も、面くらってしまって、イギリスのビールは不味いと言いながら帰って行った。
しかし、このビールだが、5年間もイギリスに居て、何度もパブで飲み続けていると、慣れてしまったのか、これが、美味くなってくるのである。
午後に日本人とのビジネスが入っていれば、ダメなのだが、そうでなければ、昼など、手っ取り早く済ますために、近くのパブに出かけて行って、一品温かい料理を取って、1パイントのギネスを飲みながら昼食を済ますことも、しばしばであった。
イギリスでは、郊外に出たり、カントリーサイドに出かけると、必ず、古くて由緒のあるパブがあって、ここで、ギネスを飲みながら憩うのが、楽しみであった。
ひょろりと、シェイクスピアやディッケンズが、入ってくるような、そんな懐かしい古いイングランドのムードがムンムンしているのである。
その後、帰国してからも、ヒースローなどイギリスの空港に降り立つと、ロビーのパブなどに直行して、黒い常温のギネスを1パイント頂くことにしていた。
ところで、ロンドンにも、沢山、素晴らしいパブがあって、看板の夜11時まで、大変賑わっていた。
日本から来客があると、トラファルガーからほど近いシャーロック・ホームズ・パブや、シティにあるディッケンズのThe Old Curiosity Shop(下記の写真はその置物)などを案内するのだが、それ以外でも、歴史の風雪に耐えてきた雰囲気のある素晴らしいパブが沢山あって、ビールが飲めなくても、楽しい。
このパブは、古いビルを再開発して、立派な建物に衣更えしても、必ず、そのビルに新設して、ペパーコーンレイト、すなわち、格安の賃貸料で維持しなければならないのである。
ビールなら、絶対に忘れてはならないのは、ドイツであろう。
ドイツは、確か、日本の地酒と同じで、全国版のビールではなく、各地にある地ビールが主流であったと思う。
それに、ソーセージが、ウィンナやフランクフルター、ニュールンベルガーと言うように土地によって違っており、このソーセージや土地土地の地の料理が、この地ビールに合っていて実に美味いのである。
ビールと言えばアルコール度が皆同じだと思っていたので、ミュンヘンで、ストロングを飲んだ時には、酔っ払ってしまって、びっくりしたことがあり、運転手だった同僚が、長い間運転が出来なかった。
もう一つドイツのパブでの思い出は、グラスの上の方に短い横線が入っていて、このグラスにビールを注ぐのだが、細かくてシックな泡が少しずつ消えて行って、この線まで琥珀色のビールが達するまで辛抱強く待っていて、それから客にサーブする。
日本のビールのように泡がすぐに消えるのではなく、泡が長く残っていて、コクの深さは抜群であり、美味しくない筈がないのである。
ドイツで興味深かったのは、あっちこっちのラートハウス、すなわち、市庁舎の地下が大きなパブないしワインハウスになっていて、ビールやワインを存分に楽しめることである。
あのロンドンのトラファルガー広場の前にあるSt.マーチン・イン・ザ・フィールド教会の地下にも大きな食堂があるのだが、ヨーロッパにある街中の重要なパブリックスペースに、庶民が心置きなく酔っ払って楽しい時間を過ごせる憩いの場があると言うのは、実に、素晴らしい文化的な空間の提供だと思う。
海外ビールの女性人気記事で、脱線してしまったが、朝ドラではないが、酒は百薬の長。酒が楽しめなければ、人生の半分の幸せをふいにしていると言う人がいるが、晩酌をしなくても、時に及んで、酒を嗜み楽しむ程度の私でも、そう言う気がしている。
悠々自適の生活に入ってからは、外へ飲みに出かける機会も少なくなってしまったが、私が、ビールやワインを楽しんだのは、やはり、旅の時が多い。
正式な晩餐会やパ―ティ、会食などは、また別だが、外国でも日本でも、旅の途中で、地酒や地ビール、あるいは、その土地のワインを楽しみながら、その土地の食事を頂くのが、楽しみであった。
ヨーロッパに居た時には、ミシュランのレッドブックを頼りに、あっちこっちの星付きのレストランを行脚したが、ワインは飲む食べ物、食事との相性が良いと至福の時間を楽しめる。
「洋風居酒屋人気で浸透」と消費者の嗜好の多様化を背景にして支持を広げていると言うことらしい。
私など、ビールを買って飲む時には、サントリーのプレミア・モルツにしているのだが、正直なところ、あまり、ビールについては味の差は、良く分からない。
日本のビールは質が高くて、海外でも人気が高いようだが、私の場合には、ずっと前のことになるが、海外にいた時には、日本のビールを飲みたくても飲めなかったので、アメリカではバドワイザー、オランダではハイネケン、イギリスではギネスを飲んでいた。
先年、バドワイザーを、生まれ故郷のプラハで、飲んだ時には、旧知に会ったような懐かしさを感じて、たかがビールではないことに気付いた。
ブラジルに居た時には、何を飲んだのか覚えていないが、地場ビールがまずかったので、殆ど飲まなかったのかも知れない。
面白いのは、イギリスのパブでは、ギネスなど地ビールを飲む時には、地面下の樽からそのまま出て来るようなので、常に常温である。
日本では当たり前の冷えたビールを飲みたければ、ハイネケンやカールスバーグなどの外国のビールをオーダーしなければならない。
最初、知らなくて地ビールを注文して飲んだら、冷えていない生ぬるいビールだったので、随分、不味いと言う記憶が残っている。
日本から来た客も、面くらってしまって、イギリスのビールは不味いと言いながら帰って行った。
しかし、このビールだが、5年間もイギリスに居て、何度もパブで飲み続けていると、慣れてしまったのか、これが、美味くなってくるのである。
午後に日本人とのビジネスが入っていれば、ダメなのだが、そうでなければ、昼など、手っ取り早く済ますために、近くのパブに出かけて行って、一品温かい料理を取って、1パイントのギネスを飲みながら昼食を済ますことも、しばしばであった。
イギリスでは、郊外に出たり、カントリーサイドに出かけると、必ず、古くて由緒のあるパブがあって、ここで、ギネスを飲みながら憩うのが、楽しみであった。
ひょろりと、シェイクスピアやディッケンズが、入ってくるような、そんな懐かしい古いイングランドのムードがムンムンしているのである。
その後、帰国してからも、ヒースローなどイギリスの空港に降り立つと、ロビーのパブなどに直行して、黒い常温のギネスを1パイント頂くことにしていた。
ところで、ロンドンにも、沢山、素晴らしいパブがあって、看板の夜11時まで、大変賑わっていた。
日本から来客があると、トラファルガーからほど近いシャーロック・ホームズ・パブや、シティにあるディッケンズのThe Old Curiosity Shop(下記の写真はその置物)などを案内するのだが、それ以外でも、歴史の風雪に耐えてきた雰囲気のある素晴らしいパブが沢山あって、ビールが飲めなくても、楽しい。
このパブは、古いビルを再開発して、立派な建物に衣更えしても、必ず、そのビルに新設して、ペパーコーンレイト、すなわち、格安の賃貸料で維持しなければならないのである。
ビールなら、絶対に忘れてはならないのは、ドイツであろう。
ドイツは、確か、日本の地酒と同じで、全国版のビールではなく、各地にある地ビールが主流であったと思う。
それに、ソーセージが、ウィンナやフランクフルター、ニュールンベルガーと言うように土地によって違っており、このソーセージや土地土地の地の料理が、この地ビールに合っていて実に美味いのである。
ビールと言えばアルコール度が皆同じだと思っていたので、ミュンヘンで、ストロングを飲んだ時には、酔っ払ってしまって、びっくりしたことがあり、運転手だった同僚が、長い間運転が出来なかった。
もう一つドイツのパブでの思い出は、グラスの上の方に短い横線が入っていて、このグラスにビールを注ぐのだが、細かくてシックな泡が少しずつ消えて行って、この線まで琥珀色のビールが達するまで辛抱強く待っていて、それから客にサーブする。
日本のビールのように泡がすぐに消えるのではなく、泡が長く残っていて、コクの深さは抜群であり、美味しくない筈がないのである。
ドイツで興味深かったのは、あっちこっちのラートハウス、すなわち、市庁舎の地下が大きなパブないしワインハウスになっていて、ビールやワインを存分に楽しめることである。
あのロンドンのトラファルガー広場の前にあるSt.マーチン・イン・ザ・フィールド教会の地下にも大きな食堂があるのだが、ヨーロッパにある街中の重要なパブリックスペースに、庶民が心置きなく酔っ払って楽しい時間を過ごせる憩いの場があると言うのは、実に、素晴らしい文化的な空間の提供だと思う。
海外ビールの女性人気記事で、脱線してしまったが、朝ドラではないが、酒は百薬の長。酒が楽しめなければ、人生の半分の幸せをふいにしていると言う人がいるが、晩酌をしなくても、時に及んで、酒を嗜み楽しむ程度の私でも、そう言う気がしている。
悠々自適の生活に入ってからは、外へ飲みに出かける機会も少なくなってしまったが、私が、ビールやワインを楽しんだのは、やはり、旅の時が多い。
正式な晩餐会やパ―ティ、会食などは、また別だが、外国でも日本でも、旅の途中で、地酒や地ビール、あるいは、その土地のワインを楽しみながら、その土地の食事を頂くのが、楽しみであった。
ヨーロッパに居た時には、ミシュランのレッドブックを頼りに、あっちこっちの星付きのレストランを行脚したが、ワインは飲む食べ物、食事との相性が良いと至福の時間を楽しめる。