この「ハッピバースデー・ツー・ユー」は、元は「ハッピーモーニング・ツー・オール」であったという話は、一寸、固いノーベル賞経済学者ロバート・J・シラーの「ナラティブ経済学」の挿話で、面白いので取り上げてみた。
この本は、
ナラティブの感染はどう始まり、広がるか
資本主義を動かす物語の力を読み解く
と言うふれ込みの、経済変化の真因を思考し続けているえらい先生の集大成だというのだが、この話は、「ハッピーバースデー」が、至上最も有名な歌で、感染性ナラティブの好例だということで取り上げられている。
興味深いのは、この歌にオリジナルが見つかって、著作権料がチャラになってしまったという経緯である。
この歌は英語圏で、1920年代と1930年代に疫病のように広がり、第二次世界大戦中は衰えたが、その後又増えた。
ワーナー・チャペルミュージックは、この歌に1935年からずっと著作権を主張して、著作権料を何百万ドルも集めてきたが、2016年に「ハッピーバースデー」が、公開されていた1893年の「グッドモーニング・ツー・オール」と驚くほど似ていることが示されて、その権利を失った。
「グッドモーニング・ツー・オール」は、殆ど知られていないが、「ハッピーバースデー」そっくりで、メロディはそっくり同じで、歌詞も極めて似ている。と言うことである。
因みに、オリジナルの歌詞は、
Good morning to you.
Good morning to you.
Good morning dear children.
Good morning to all.
この歌が、どこかの幼稚園の教室で、どこかの教師が子供の誕生日を記念して、たまたま、替え歌で歌ったのであろうか。
モーニング版の変異版として生まれ出た「ハッピーバースデー」版が、無名の発端からヴァイラルになったと言うことであり、シラー先生の格好の教材になったというわけである。
今夜、テレビで、
神田伯山のスクープ!語源ハンター▼「急がば回れ」を小柳ルミ子で放映されていたが、このような番組で、「歌」のオリジナル誕生秘話をスクープすると面白いと思う。
このブログで、「ディズニー:スタートはミッキーではなくウサギのオズワルド」と言う記事で、ディズニーの苦労話を書いたことがある。
NHKのファミリーヒストリーのような人気番組もそうだが、だれでも、「もとは?」と言うのが好きで、故事来歴を調べてみるのも興味深いことである。
この本は、
ナラティブの感染はどう始まり、広がるか
資本主義を動かす物語の力を読み解く
と言うふれ込みの、経済変化の真因を思考し続けているえらい先生の集大成だというのだが、この話は、「ハッピーバースデー」が、至上最も有名な歌で、感染性ナラティブの好例だということで取り上げられている。
興味深いのは、この歌にオリジナルが見つかって、著作権料がチャラになってしまったという経緯である。
この歌は英語圏で、1920年代と1930年代に疫病のように広がり、第二次世界大戦中は衰えたが、その後又増えた。
ワーナー・チャペルミュージックは、この歌に1935年からずっと著作権を主張して、著作権料を何百万ドルも集めてきたが、2016年に「ハッピーバースデー」が、公開されていた1893年の「グッドモーニング・ツー・オール」と驚くほど似ていることが示されて、その権利を失った。
「グッドモーニング・ツー・オール」は、殆ど知られていないが、「ハッピーバースデー」そっくりで、メロディはそっくり同じで、歌詞も極めて似ている。と言うことである。
因みに、オリジナルの歌詞は、
Good morning to you.
Good morning to you.
Good morning dear children.
Good morning to all.
この歌が、どこかの幼稚園の教室で、どこかの教師が子供の誕生日を記念して、たまたま、替え歌で歌ったのであろうか。
モーニング版の変異版として生まれ出た「ハッピーバースデー」版が、無名の発端からヴァイラルになったと言うことであり、シラー先生の格好の教材になったというわけである。
今夜、テレビで、
神田伯山のスクープ!語源ハンター▼「急がば回れ」を小柳ルミ子で放映されていたが、このような番組で、「歌」のオリジナル誕生秘話をスクープすると面白いと思う。
このブログで、「ディズニー:スタートはミッキーではなくウサギのオズワルド」と言う記事で、ディズニーの苦労話を書いたことがある。
NHKのファミリーヒストリーのような人気番組もそうだが、だれでも、「もとは?」と言うのが好きで、故事来歴を調べてみるのも興味深いことである。