総選挙の投票に、夕方遅く行った。近くの小学校なので楽である。
海外生活の14年間を除いて、大学生の頃からであるから、ほぼ、60年間、投票に出かけたことになる。
今回の選挙は、予想通り、自公が半数割れに終わった。
政権の不安定は否めないが、日本の政治には必須だと思うカウンターベイリング・パワーが機能することとなったので、喜んでいる。
野党が結束すれば、今後は、自公の法案も葬り去ることができるし、内閣不信任決議案を可決すれば、内閣は、10日以内に衆議院を解散するか、総辞職しなければならなくなり、チェック機能が働く。
今回の選挙結果については、いろいろ言われてはいるが、止めを刺したのは、終盤に飛び出た2000万円問題で、あれだけ裏金問題で窮地に立ったにも拘らず、全く反省の色無き国民を無礼(なめ)切った所業で、自民党の悪政ここに極まれりであった。
安定政権に胡坐をかいた自民党政治の独善独断横暴は、極に達しており、国民の反発は必然であった。
私自身は、自民党の失政の最たるものは、日本の成長発展にブレーキを掛けた失われた30年を惹起した致命的な政治だと思っている。
さて、日本の政治だが、野党第一党の立憲民主党が、かなりリベラルかつ穏健な民主勢力であり、維新や国民民主党など強力な野党ももっと保守的で自民党に近く、共産党を除いて、極端な反自公民政治を推し進めるとは思えないほど安定している。
日本は、幸か不幸か、政治の二極化が極に達したアメリカや右派勢力の台頭で分断著しいEUなどのような修復不可能な混乱状態ではないところが救いだと言えようか。
今後、政局がどう動くか分からないが、立憲民主党が利害の入り組んだ野党勢力を束ねきれると思えないので、自公民が、是々非々主義で、他の野党と連携しながら政権を維持してゆくような気がしている。
石破降ろしが囁かれているが、看板を架け替えても同じで、穏健で良識派の石破総理の方が無難であろうと思う。
さて、私は、今回、地方区は立憲民主党、比例代表は社民党に投票した。
私の考え方は、自民党に近いと思っているが、政治にはカウンターベイリング・パワーが必要なので、野党に投票している。
社民党については、大学生の頃から、社会党に投票し続けて60年、長い歴史で紆余曲折があるのだが、政策には多少異議があるけれど、いわば、カウンターベイリング志向の影響もあって、今や昔の面影もなく泡沫政党になってしまったが、機会があれば、投票し続けている。