日経の日曜版に、
”〈直言〉「読書は独り」だけじゃない 俳優・鈴木保奈美”が掲載されている。
鈴木さんは幼いころから読書に親しみ、物語を通じて日常から離れた世界に触れてきた。現在は俳優として活動しつつ、読書をテーマとしたBS番組「あの本、読みました?」の司会も務める。
漫画、ゲーム、動画配信。私たちの身の回りにはコンテンツがあふれ、家に居ながら情報と娯楽を得ることが可能な時代だ。それでも俳優の鈴木保奈美さんは、書店へ出向き、本を買い、時間を費やし読むことが好きだという。その醍醐味を深掘りすると、体験を共有できるメディアとしての読書が浮かび上がる。 と言う興味深い記事である。
「リアルな書店、奇跡の空間」という箇所で、私は単純に書店が好きで、・・・書店でリアルなものを見たいのは、洋服を試着せずに買うのと同じ。本も、装丁やサイズ感を含めて、実物を見てから買って読みたい。小説を買いに行っても、旅行ガイド、料理本、新書と、時間があればぶらぶらと、ウインドーショッピングのように眺めるのが好き。自分が欲しいと思っていた本以外のものを見つけることがある。と言う。
リアルな書店は自由で平和な社会の縮図、私は書店に来るお客さんの様子を眺めるのも好き。色々な人が来て、どんな職業の人もみんな平等で、みんなが尊重され、お互いを尊重し、知らず知らずルールを守っている。生身の人がいて、知らない人たちが平和に、一緒に居られる空間が書店だと思います。と言うのである。
まぎれもなく、徹頭徹尾、リアル店舗派の読書家である。
試着しないとと言う感覚は、私にはないが、ネットなどで買うと、広告やレビューなどと全く違うことがあるので、一部試読して確認したいという気持ちはある。
それに、書店で沈没することがあっても、やはり、専門書や自分の関心のあるジャンルの書棚からあまり離れることなく、精々、新書や新刊のベストセラーコーナーくらいで、動かないことが多い。
私は、専門書が多いので、どうしても大型書店に行かざるを得ないのだが、リアル書店の良いところは、関係本を一望のもとに一覧できるので、新しい知識への渉猟の楽しみを実地体験できることで、保奈美さんではないが、新しい知へ遭遇して嬉しくなることがある。
最近、遠出がし辛くなって、東京や横浜などの大型書店に行けなくなって、本の購入はネットショッピング一辺倒になってしまった。
しかし、読みたい本のターゲットは決まっているし、読書量も減っているので、Amazonの「サンプルを読む」から、はじめに、とか、序章くらいの一部は読めるので、ほぼ、これで助かっている。