熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

さつま紅、そして、崑崙黒・・・庭の椿が咲き競う

2006年03月25日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   さくらの開花宣言が終わったと思うと、急に春の花が動き始めた。
   庭に来ているうぐいすも、ホーホケキョとまともに囀るようになった。
   ヒヨドリに代わってムクドリの訪れが多くなった。

   クロッカスがしぼみ始めて、ムスカリや花韮が咲きだした。
   庭に植えっぱなしの水仙やヒヤシンスが、少し貧弱だが花を咲かせてくれた。

   遅い遅いと思っていた今年の椿の花も、急に蕾が色付き始めたと思ったら、鮮やかに装いを始めた。
   今、さつま紅が満開で、真紅の重いポンポンダリア風の優雅な花を競い合っている。
   この花の残念なところは、綺麗に咲いたと思って愛でていると、ばっさりと花びらが落ちてしまい花の命が短いことである。
   
   夏にロンドンから帰って、翌春に、一番感激したのは、日本を離れる前に庭植えしていたピンクのやはりポンポンダリヤ風の乙女椿の端正で美しい花の姿であった。
   10年以上も経つと、木も可なり大きく逞しくなっていて、次から次へとビッシリ花を付けてくれていた。
   この乙女椿であるが、関東の古社寺や由緒ある庭園などに結構植えられているので人気のある椿のようである。

   その時、園芸店に出かけて買い求めたのが、このさつま紅で、花びらの先は少し尖った感じであるが、雰囲気は似ていた。
庭植えして、この木も大分大きくなってきたが、ビッシリと花が咲くと木に負担が掛かってかわいそうな程である。
   ロンドン・キューガーデンの我が家に植わっていた大きな椿の木に咲く花がさつま紅にそっくりであった。違いは、さつま紅の花びらは交互に並んでいるがこの椿は直列に並んでいて花先が尖っていた。ピンクの津川絞の色変わりかもしれない。
   その後、紅乙女を買って乙女椿の横に植えているが、咲いた花びらがすぐに反り返るので、この方は何故か優雅さに欠ける。

   同じ時期に買った椿が、崑崙黒と天賜で、両方とも可なり前に庭植えしており、今、崑崙黒が、花びらを宝珠咲に開き始めている。
   崑崙黒は、名前もそうだが、優雅な宝珠咲の花姿と黒光りした真紅の花びらに魅せられて長く出窓で栽培していたが、庭に下すとしっかり育って今では木高が2メートルを遥かに超えて、毎年沢山の花をつける様になった。

   もうすぐ満開になりそうな椿は、立派なピンクの大輪をワイングラスのように開く抱え咲の花富貴、それに、まだら模様の美しい四海波と岩根絞で、羽衣系や黒椿系はまだ少し蕾が固い。
   咲き誇っているのは、天ヶ下、正義、港の曙、太郎冠者、孔雀椿、そして、白い縁取りの複輪の玉之浦。鉢植の椿も色々と花を開き始めた。
   まだ、ボリューム感に欠けるので、友に頂いた花瓶に生けるには少し時間がかかるが、室内は、小さな花瓶にはあっちこっち色取り取りの椿の花で、ムンムンしている。

(追記)
   先日、椿の荒獅子の根元に雀より少し大きな雛鳥の死骸があったので石垣よりの日の当る椿の根元に穴を掘って埋葬した。
   最初は良く分からなかったが、先日の大嵐でヤマモモの木に巣くっていたキジバトの巣が地面に落ちていたが、どうも、その巣と一緒に投げ出されてしまったらしい。
   嵐の翌日、気付いておれば拾って巣に戻せたのだが、時間が経っていたし全くそんな気配もなかった。
   それにしても、30センチ弱の木で作った帽子のような形をした貧弱な巣で、幹の割れ目に置いただけなので、ヤマモモの茂った葉で守られているとしても強風に煽られれば、ひとたまりもない。
   気付いた日の朝、キジバトの親が側にいたのか急に飛び立ったが垣根に飛び上がっただけで、ほんの1メートル近くによっても逃げなかったが、何日か経っているのに雛鳥の死骸の側を離れなかったのかも知れない。
   可愛がっていたシーズー犬のリオが1年以上前に亡くなってしまったので、居たらヒナの存在を教えてくれていたと思うが、それにしても、烏も結構居るし他の鳥や野良猫も来るのに亡くなって大分経つのに何日も無傷で居たのが不思議なくらいである。
   庭には、時々、鳥の亡骸が寂しく転がって居ることがあり、窓に直撃して死ぬ小鳥も居る。その度毎に庭に埋めて花を添えて埋葬しているが、動物は動く分、側の木々と比べて命が短い。
   諸行無常である。
   
(追記)椿は、さつま紅
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