怪談話がうまい教師の学級は荒れない理論

何となく思ったことを深く考えてみたら、このような結論に至りました。

『怪談話がうまい教師の学級は荒れない!』

その理由を説明します。

怪談話というのは完全な架空の話です。架空ということは、全く実態のない情報空間だけの世界に臨場感を持たせる話になります。話がうまければうまいほど臨場感が高まり、子どもの脳にはイメージが広がっていきます。

また、怪談話をしている時には不思議とカーテンを閉めたくなり、暗い空間の中に入っていきます。この空間は光や視界を遮断し、聞こえてくる語り手の声や周囲の音に対して非常に敏感な状態になっていきます。この暗い部屋の中で、これから起こるであろう怖い体験に向けて、子ども達の期待感や不安感は否応なしに高まり、神経が敏感になっていきます。

こうして、居もしないお化けや霊の存在に真実味が増していきます。

子ども達は、この「霊界」という非現実的な世界をぜひとも見たいと思っているのですが、それがなかなか手に入らない、見ることができない「プライミング」という状態になります。

心の中では耳から聞こえてくる情報を頼りにし、「怖い」という意識を高めていきます。人によっては「聞きたくない」と耳に手を当てたり、泣き出すことでその場からの逃避をはかる子も現れます。
楽しみにしている子は何を期待しているのかというと、ドキドキ感、ワクワク感、スリルたっぷりの一時を味わえることなどに期待しているのでしょう。


これによって教室内に起こることを説明します。

怖い話をみんなで聞いているという状況から、情報空間・物理空間・心理空間・精神空間を「共有」している状態が生まれ、非常に臨場感の高い状態になります。これをとても簡単に作り出すことができるのが怪談話です。
雰囲気を作り出した後で語り手が話し出すわけですから、聞き手は語り手に「同調」してしまう現象が起きてきます。不安や恐怖の中で語り手に対する依頼心は極めて高くなることでしょう。
そして、最後にクライマックス。
ほとんどの怪談話の語り手は、聞き手を驚かすという行動に出ます。聞き手は語り手の思うがままに恐怖のどん底に陥れられます。これによって、語り手は教室空間を完全に支配し、思うがままに動かしていける力を持つことになります。

こうして、怪談話を上手に語れる教師は、「ハイパーラポール」という強烈な信頼関係を生み出す力を持っているのではないか。そんなことを考えてみました。


【お薦めの本】
学校の怪談も怖いのですが、それ以上に小泉八雲(ラフカディオ・ハン)が書いたこの話も怖いです。一度は読んでみる価値、あると思います!
怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)
小泉 八雲
偕成社

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「学び合い学習」を試して早速ドラマが生まれました!

「やった~~~!!!」
学校内に響きわたるほどの子ども達の歓声が上がりました。
クラスのみんなで力を合わせて目標を達成できた瞬間の歓喜の雄叫びです。
何ごとかと隣のクラスの子が見に来たほど。その楽しい雰囲気、そして喜びは普通じゃなかったようです。

何をやったのかというと、「学び合い学習」の導入をしてみたわけです。

「ジャンケンで3回勝ったら座れます。全員が座るまでやります。みんなが早く座れることが目標です。自分一人が座れることではありません。ヨーイ、ドン!」

大騒ぎしながら必死にジャンケンをする子ども達。

1回目、70秒。

「けっこう時間がかかったよね。じゃ、どうしたらタイムを縮められるか考えてみようか。」

たくさんの意見が出ました。みんなが納得できる素晴らしい意見の数々。

「では意見で出てきたことに気をつけながら、もう1回チャレンジしよう。ヨーイ、ドン!」

教室内を動きまわる子が激増する。
2回目、48秒。

「もっと縮められそうだね。実はこのクラスには弱点があります。『団結』のマインドマップには出てこなかったことです。分かる人?」

「はい、男女の協力です。」

「そうそう、まだまだやっぱり男女の分け隔てがあるよね。それを乗り越えたらもっと早くなるんじゃない。では、今度は自分達で目標を設定しよう。」

子ども達が決めた目標、45秒。

「では、ヨーイ、ドン!」

近くにいる人なら、男子も女子も関係なくジャンケンし出しました。

「タイムは・・・・・・・44.18秒!」
「イエーッ!!!」「わーっっっっ!」
みんな大喜びのニッコニコ!

次の目標、38秒。この微妙な数字。子ども達がいかに頭を使っているかが表れていますよ、ここに!

「ジャンケンなんて言ってたら遅くなるから、“ポンッ”でやろうよ!」
「よーし!やろう!やろう!」
「じゃ、いくよ、ヨーイ、ドン!」

大騒ぎも極めつけ。楽しくて楽しくてならない状態。

「早く席につけ!」「座っている人、どんどんジャンケンしろ~!」

全員が3回勝って席につく。
そしてタイム。

「3・・・・・(子ども達、机をたたいてドラムロールの真似、ダダダダダダ・・・・)・・・・・5秒! 35秒です!」

「うわ~~~~~~っっっっっ!!!!!!」

何とも言えない達成感。たかがジャンケンをして遊んでいただけなのに、なんだか感動に包まれている教室。

「すごいよね! みんなで同じ目標を目指してさ、ジャンケンしただけなのに、なになに、この達成感は! これを勉強でもやったらさ、すごいことになるんじゃない! 自分だけが勝つんじゃなくって、みんなが勝てるように、みんなができるようにしていけば楽しいよね!」

学び合いの導入でいきなりドラマが起こってしまった井上学級です。
これを学年で取り組んでいくようにしようと思います。


導入だけでなく、国語と総合の時間でも学習に学び合いを試してみましたよ。

国語での設定目標
「教科書の『ガイドブックをつくろう』を読んで、クラス全員が大事なところをノートにまとめ、誰もが説明することができる。それを12:05までにやること」

総合での設定目標
「20分間で、インターネットを使って、全員が日光に関する資料を手にすること」

子ども達、ちゃ~んと教え合いながら学習を進めていました。

もともと、マインドマップという思考ツールを持っている集団ですから、ここに学び合いの心が加わればかなりすごいことになる予感がします。

*************************

じつは昨日、横浜市にある「神奈川近代文学館」で開催された「学び合いセミナー」に参加し、学び合いとはなんたるかを勉強させていただきました。これまで見た学び合いの授業が「どうしてこれが学び合いなんだろう???」と、どうもしっくり来ていなかった私は、その本家に行って話を聞かないと分からないだろうと教えてもらいに行ったわけです。

学んだ内容に関してくわしく書くと、とんでもないほど長い文章になる(小冊子を1冊作れるくらい)ので、マインドマップを載せておきました。



まずは、上越教育大学「西川 純」先生の講演『できない子なんていない』マップです。



次は、信州大学「三崎 隆」先生の『出前(模擬)授業』の様子マップです。


三人目は、上越教育大学「水落芳明」先生の『学び合い 安全な入門講座』マップです。



セミナーの内容を要約すると、

(1)従来の授業ではどうしても「傍観者」的な学習者が生まれてしまう。学習とは本来、全員が主体者となった状態のことを言う。

(2)子ども同士が学び合うことによって、深いコミュニケーションが生まれ、「WE(みんなで)」という意識になり、教室の空気が温かくなる。

(3)学び合いは授業方法論ではなく、子ども観、学校観、授業観をしっかり持って、学びの環境に整えるという教育哲学である。(と私は感じた)

(4)教師の役割は授業の中心にいる授業者ではなく、「授業コーディネーター」と捉えていく。

(5)達成目標を学習者全員が共有し、一人が「できる」のではなく、「みんなができる」ことを目指す。

(6)これによって学習効果は必ず上がる。

(7)さらに子ども達の人間関係、道徳的実践力なども向上していく。

ということですが、じつはこの内容は、私が所属している某研究会では、「問題解決学習」として研究し、すでに当たり前のように授業実践されていたことでした。


長くなりましたので、あとはぜひ本をお読み下さい。

「勉強しなさい!」を言わない授業―年間を通して、クラス全員の成績を上げ続けるなんて簡単だ!
西川 純
東洋館出版社

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「静かに!」を言わない授業―教員経験5年未満の方は読んではいけません!?
西川 純
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失敗したことを笑いで吹き飛ばそう!

私の授業の特徴のひとつに「笑わせる」ということがあります。
笑いのあるクラスはだんだんと心が開かれていきます。

今日、1~2時間目が私の授業ではありませんでした。子ども達は少々油断したのでしょうか、授業に集中できなかった子がいたようです。なぜ分かったのかというと、他の先生の授業を受けた後に、その様子を子ども達自身から聞いたためです。
「一部の男子が先生の言うことを聞かずにしゃべっていた。」
「授業と関係ない話をしていた。」
という声があがりました。

特定の子に聞くのではなく、公平に全員に意見を求めれば、子ども達も冷静に自分を振り返ることが出来ます。カッとなってしまったら指導ではなくなります。その姿は感情で起こっているだけのいや~な大人ですから、いくら正しいことを言っても心に響きません。そこで、子ども達がちゃ~んと自分自身のことを俯瞰できるように指導をします。

他の先生の授業を受けている時も、私の授業を受けている時も、同じように集中した態度で受けられるようになったら、私の指導することの半分は終わります。今の学級は担任してからまだ2ヶ月ですから、そこまでは行っていません。少なくともあと1ヶ月はかかります。1ヶ月前と今とが大違いであるように、次の1ヶ月後にクラスを見ていただければ、またまた大きく成長していることは間違いありません。

今日の指導は、授業中にうるさくしてしまった男子を次々に教壇に立たせて、『謝罪会見』をしてもらったのです。テレビのお笑いで「謝罪会見」というシチュエーションで全員を笑わせられたら100万円という番組がありますが、それとまったく同じ状況にしました。

反省すべき面は本気で反省をしてもらった上で、この『謝罪会見』でクラス全員を笑わせられたら許される・・・・・もうこのシチュエーションになった時点で、失敗してしまった子ども達は十分に反省しているわけです。そこに追い打ちをかけても仕方ない。気持ちを切り替えて、すぐに学習に入れるようにお笑いの方向に持っていったというわけです。


一番笑いをとれたのがF君。絶対に笑いを取ってやるという表情で壇上に立ち、

「ぼくは、さっきの授業で、授業と関係ない“織田信長が自殺した話”とか、“明智光秀が死んでしまう話”をしてしまいました。皆さんにご迷惑をおかけしました。大変に申し訳ありませんでした(深々とお辞儀をする)。次からはしっかり気をつけて授業を受けますので、皆さん、お許し下さい。(また深くお辞儀)」

この場の面白さは、どうしても文字では表現できません。
聞いていたみんなは、

「満点大笑いです!!!」

と喜んでいました。


このように、失敗を深刻に引きずるのではなく、やってしまったことはきちんと反省した上で、すぐに切りかえて、一段上の「心のステージ」に進んでいく。そのために「笑いのパワー」を使うことも大事だと私は思っているのです。

本調子II プロは逆境でこそ笑う 成功への糸口が見つかる思考法
清水 克衛,西田 文郎,喜多川 泰,出路 雅明,植松 努
総合法令出版

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一粒で二度おいしい運動会

昨日、非常に微妙な天候の中、運動会を無事に開催することが出来ました。
午後のスタートに雨が降ってきて、中断もあり、演技の変更もある中で最後まで開催できて良かったと思います。


私達が担当する高学年の子ども達も色々なことに頑張って活動していました。その中でも今回の組体操の取り組みについて総括しておきましょう。

公表できる限りの本音を書かせていただきます。



まずはじめに、学年スタート当初、組体操の指導は私が全部やるつもりでいました。スタートでつまづくわけにはいきませんし、組体操の練習を通して「井上イズム」の徹底を図れる。さらに子ども達の「組体操プロジェクトチーム」を早めに作って活動し、学年リーダー集団を育て上げる予定でした。

しかし、パートナーの若手・H.T教諭から、
「組体操の指導をやってみたいので、お願いします!」
という希望がありました。この「やる気」も捨てがたい。これから30年以上は教師をしていく20代前半の若手に力をつけてもらうことも私の大きな課題ではありますから。

そこで思い切って計画・指導を任せることにしました。

H.T教諭にとっては何もかもが初めてです。
経験がないので、どんな組体操にしたら良いのかイメージを持つことから挑戦でした。ゴールデンウイーク前には何とか指導計画が立っているようにしたいと思っていた私でしたが、さすがにそれは難しく、計画ができあがったのも練習を開始する直前でした。それでも初めて計画したにしては、よく考えられたものでした。



運動会の約2週間前から練習は始まりました。

この2週間の井上のテーマは「成長」の2文字。

(1)組体操練習を通して子ども達が自発的に取り組む気持ちを高めていくこと。

(2)若手H.T教諭が当日の成功という“見た目”にとらわれず、練習過程を通して子ども達を“育てる”という経験を積めること。

この2つか達成されるならば、自分は叱り役、嫌われ者になっても良いだろうと思っていました。




2週間の練習。短期間勝負。1回の練習が終わるたびに、井上からH.T教諭に言い聞かせてきたこと。

「いいかな、どんなに当日の演技がうまくできても、子ども達が“やらされている”状態だったら何の意味もない運動会になるよ。肝心なのは、この組体操の練習を通して子ども達の何を伸ばしていくのかということ。それは目的意識であり、自主性自発性であり、課題にチャレンジする態度であり、協力し励まし合う心地良さを感じることであり、たくさん育てられる。
そのために一番必要なのは、指導者であるH先生が一番成長しなくてはならないんだよ。」

「1回1回の練習に、しっかりゴール設定をして、見通しを持たせて練習しよう。そして指導者は1回の練習で本気で勝負するんだよ。」

「瞬間瞬間、すごく頑張っている子をキャッチして、大激励を入れていくんだ。その褒められている基準が子どもたちにモデルとなるから。」

「組体操の演技を終えた瞬間に、子ども達の表情が誇りに満ちていたら勝ちだ!」

他にも細かく細かく伝えてきました。それをしっかり受け止めて指導に当たったH.T教諭。彼は最後の練習で泣きそうになりながら語りました。

「先生は子どもの頃からサッカーをしてきたので、この10年間、5月にやっているヨーロッパチャンピオンズカップを見逃したことがなかったんだ。でも、今年は試合の放送をやっていること、完全に忘れていました。寝ても覚めても組体操のことを考えていたからです。ああ僕は、これほどまでに君たちの組体操を成功させてあげたいと思っていたんだとあらためて思いました。」

取りつくろうことなく、本音で語られたH.T教諭の言葉は子ども達の心を打ったのではないかと私は思っています。




さて、当日の演技については見てくださった皆さんの脳裏に焼き付いているでしょうからくわしく書かなくても良いですね。雨で一度中断した演技を、もう一度やらせてもらえたことは、子ども達の心に刻み込まれ、一生の思い出になったことでしょう。

運動会後の教員の打ち上げで、皆さんが語っていたことをご紹介しましょう。

「雨が降ってきて、最後の三段タワーを中止した時の子ども達の無念の表情が・・・これほどの思いで練習してきたことがよく分かりました。」

「6年生が、『もう一度やらせて下さい!』と必死に頼んできました。」

「2回目の演技に臨む時の、子ども達の真剣な姿に涙が出ました。」

「表情が素晴らしかった。演技の良し悪しではない。あの子ども達の表情は心の底から出てくる思いがないとできない表情だった。」

「会場の何とも言えない一体感。心に残る組体操を見せてもらった。」


私も、1回目の雨の中断をしたままで終わっては、子ども達の達成感がない、「必ず晴らす!」と念じました(笑)
これまでの自分の経験上、強烈な一念でけっこう天は動いてくれるわけで…
(笑…こんなこと言ったら危ないオカルト教師になってしまいますね…苦笑)


長くなりましたが、この文章の最後にまとめます。

会場にいるすべての方々の心に、5~6年生の姿をしっかり刻んでもらうため、そして子ども達のモチベーションをあげて集中させ、不注意のミスによる怪我を防ぐため、私が語ったマイクパフォーマンスを書き残しておきます。(記憶を頼りに書いたので、細かいところが違っているかもしれません)

「これから先ほど中断してしまった組体操の演技をもう一度やらせていただきます。私からは子ども達に『最後の三段タワーだけ、もう一度やらせてくれるように頼んであげるから』と言ったところ、『いいえ、お願いですからもう一度最初からやらせて下さい!』と必死に頼まれました。そうか、分かったと校長先生にお願いしたところ、ご理解いただき、もう一度最初から演技させてもらえることになりました。(会場から大きな拍手)

この日を迎えるまで、5~6年生は、練習を通して大きく成長してきました。本番の演技ではない、1回1回の練習で自分を鍛えて成長していく。その成長した姿を見てもらうために組体操をやるんだ。

6年生は学校の看板として最初の姿を見せるんだ、また、小学校最後の運動会なんだから、運動会の卒業式だ。立派に卒業するためにも組体操を成功させなくてはならないんだという気持ちでやってきました。

5年生は、高学年のスタートとして自覚を深めながら進んできました。
この子ども達の思いをぜひ分かっていただければと思います。

そして、この組体操を、ここ香取小学校の校庭に集ったすべての方々の思いを結集して演じ、今年の運動会のしめくくりとしていこうではありませんか。
どうぞよろしくお願い致します!!!」

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やっぱり「てんか」は盛り上がる

井上の学級経営改善方法のひとつに体育の時間に行う「てんか」というボールゲームがあります。これについては過去に記事を載せたことがあるので、その記事をリンクしておきます。


半分教師 第29話 「てんか」
体育、算数、総合・・・・・クラスの枠を超えて
「テンカ」は本当に面白いボールゲームです

今日もクラスの全員が「誇り高き学級意識」を育めるように「てんか」をやりました。みんなものすごく盛り上がり、楽しみ切っていました。これを何度もやっていくと、自然に仲良くなるんです。男子も女子も。

こうした「ひきだし」も、所詮は井上学級の卒業生から頂いたものです。

国語で「生き物はつながりの中に」という学習をしていますが、卒業生からずっと続いているこの「てんか」は、まさにつながりの中にあると言って良いでしょう。


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KJ法で最高学年のイメージを作る

写真は日光へ実踏しているH井先生が送ってきたものです。東京は暑くてみんな半袖なのに、奥日光は雪がこんなに積もっているんですよ~。同じ関東地方なのに、こんなにも違うのですね。



さて、学級での取り組みです。

有名な「KJ法」で行うブレインストーミングもメンタルリテラシーのひとつだと言えます。今日は「最高学年とは?」というテーマ設定でクラス全員のブレインストーミグを行いました。行った理由は、担任から押しつけられたイメージではなく、子ども自身の頭の中から出てきた意見が最も力を持つからです。

子ども達にとって「KJ法」は初めての経験ではないと思いますが、それにしてもたくさんの意見が出てきました。約20分間に236個もの意見が出ました。これを類別して文にまとめたのが次のものです。

『最高学年とは?』  ※( )内は出てきた意見の数

【 6年生は全校のお手本 】
・ 全校のリーダーとしてみんなをまとめ、引っ張っていく。(41)
・ 下級生のお手本となる。(16)
・ 下級生を世話する立場である。(9)
・ 下級生に優しくできる。(8)
・ 先輩(4)

【 学校の看板 】
・ 学校の看板である。(21)
・ 学校の代表である。(13)
・ 重要な立場である。(3)

【 自覚ある行動 】
・ 最高学年という自覚を持って行動する。(13)
・ 責任を持って行動する。(13)
・ けじめある行動をする。(11)
・ 善悪の判断をして、問題を起こさない。(9)
・ 学校や社会のルールを守る。(7)
・ 言葉づかいに気をつける。(4)
・ 人のことを考えられる。(3)
・ 礼儀正しくする。(3)
・ テキパキと行動する。(2)
・ 落ち着いて行動する。(2)
・ 身の回りのことをきちんとやる。(1)
・ 冷静な行動ができる。(1)

【 チャレンジャー精神 】
・ 恐れずにいろいろなことにチャレンジする。(7)
・ 仕事を見つけて進んでやる。(6)
・ 自分で考えて行動する。(6)
・ 勉強にまじめに取り組む。(4)

【 小学校のしめくくり 】
・ 小学校最後の1年間であり、まとめの学年。(9)
・ 特別な行事がある。(4)
・ 仕事が増えて忙しくなる。(3)

【 未来への架け橋 】
・ 未来への夢を持って、しっかり羽ばたけるように努力する。(8)
・ 大人への一歩(3)
・ 中学への準備(3)

【 その他 】
・ 青春(2)
・ ファイトする。(1)
・ カッコイイことをする。(1)


これだけのことを意識して行動していけば、立派な6年生に育つことでしょう。



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開成番長の東大式ママドリル

おもしろいブログをご紹介します。

『開成番長の東大式ママドリル』

久我山にある進学塾の塾長である繁田和貴さんが週刊誌「女性自身」の依頼を受けて公開しているものです。

思考力を鍛えることのできる入試問題を繁田さんが解説している動画ブログです。大人が見ても面白いですよ。


私、繁田さんとは近々お会いして、教育談義をする予定です。
頭の回転が速い方なので、はたして私は話についていけるのでしょうか?(笑)

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卒業式練習の自己評価ABC

ただ今、卒業式練習真っ最中です。

井上の場合、卒業式にも受け身で参加するような児童を育てたくはありません。卒業生も在校生も主体者として参加し、小学校の最後の授業を最高の授業に創り上げることを指導のゴールイメージとして持っています。

主体的に練習をしていくためには自分自身の姿をメタ認知することが必要になります。自分の練習態度や声、心の中の姿勢はどうなのかを客観的に見られるようにさせ、自分を振り返らせることで、「自分自身の卒業式」を創り上げることができる。目の前にいるその子が、「その子の卒業式」を創り上げるかどうかを見ていかなくてはなりません。

簡単なようで難しい指導です。

いったん全児童の前に立ったからには、そこにいる卒業生・在校生すべての児童の心を把握する努力はしています。表情・姿勢・目線・そぶり・口の動き・指先・足先・服装など、あらゆる角度から練習に向けての心意気を読み取る努力をしています。


毎回の練習の最後にはABCで自己評価をさせています。学習の「ふりかえり」というものです。

多くの児童は自分自身を冷静に振り返り、AかBの評価をします。そして、これを次の練習に活かせるように、意識をつないでいきます。

課題があるのはCの評価で手をあげる児童です。
なぜ課題があるのかというと、その理由が2つに分けられます。

1つは良い方の理由です。
練習の中で、自分自身に納得できずにC評価をしている児童はそれで問題ない。万が一、教師から見て「過小評価ではないのか?」と思えるような、厳しい自己評価をしているならば、「君はそんなことはないよ。すごく一生懸命練習していたよ。」「自分に厳しいんだね。すごく良いことだね。」と励ませます。

2つ目が良くない。
たま~にですが、わざとC評価に手をあげる児童がいます。
こういう児童の場合、練習に参加すること自体に「心の壁」を作っている場合が多い。ふざけて低い評価に手をあげているのが目に見えるわけです。
ここに実にネガティブな「生き方」を感じるのです。自分自身を見つめることのできない能力の低さを感じる。わざとCにあげる態度を続けていけば、確実にセルフイメージを下げてしまいます。それだけでなく、周りに人たちに嫌なイメージを持たれてしまい、知らず知らずのうちに、自分自身の人生に重大なマイナス影響を与えてしまいます。

こういう児童こそ、自分自身の過ちに「気づき」を起こさせ、向上の方向へ誘導してあげなくてはなりません。それが教師の役目です。
ただただ全体指導をして形だけ作れば良いのであれば卒業式なんて簡単にできます。しかしそんな指導をしても面白くも何ともありません。貴重な時間を使って練習するからには、一歩でも成長の方向に歩みを進めたいと思うわけです。


訳の分からない文章を書いた感じがしますが、ちょっとしたつぶやきだと思って下さいませ。

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授業にはゴールを設定しよう!

ベテランの先生方には当たり前のことですから読んでも何も収穫がないと思います。しかし東京都は年間に1000名を超える新人教師が生まれている現状があります。1000名を超えるということは、東京都の小学校が約1300校ですから、1校に1人の新任教師が毎年誕生しているという割合になります。その新任さんたちに向けての記事になります。

1時間1時間の授業に向けて、一生懸命に教材研究をして寝る暇もないくらいに頑張っているのが新任教師です。自分のクラスの子ども達が輝く笑顔を見せてくれることを夢見て、毎日努力を重ねていることと思います。そんな皆さんに少しでも力になれればと思い、私も情報発信をしています。

毎時間の授業に「ゴール」を設定しましょう!!!
別名で「ねらい」というものです。

何となく授業をしていても、子ども達には実力がつきません。
あなたの行う1時間の授業に支払われている税金を若手の皆さんは考えたことがあるでしょうか?(この件については、そのうち記事にします)

授業を効率的に展開するために必要なことの一つに「ゴール」という考え方があると私は思っています。これを意識させる教師が以外に多くありません。私は授業を始める時に、子ども達にこの「ゴール」を意識させます。

「今日の算数は比例の式では『決まった数』というのがあることを理解できたらゴールだよ。」

「この国語の時間は、作文の構想マインドマップを完成させることがゴールだよ。」

「今日の体育はバスケットボールのパスを上達させられたらゴールです。」

このように1時間の「ねらい=ゴール」をしっかり意識させることだけで、授業の効率は格段にアップします。


そして最後に自己評価をさせるのです。
「今日の授業で自分自身の評価をしよう。A、B、Cで手をあげてみてね。」

スタートの時点でゴールを意識させ、ゴール時点で本当にゴールできたのかどうか自己評価させる。こうして主体的に学ぶ児童を育成します。


今日の話題は新任教師の皆さんにはけっこう役立つ内容じゃないかと思って書きました。

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国語 『感動を言葉に』 【授業実践】

朝、電車の中で本を読みながら、仕事モードのスイッチを入れて、エンジン全開状態に持っていくことを意識している井上です。脳内仕事モーターがフル回転し始めると、駅から学校までの徒歩10分間にも本を読みながらマインドマップを描いているという二宮金次郎状態にもなり、実はこの10分間が最もアイデアの湧く時でもあります。

さて、画像は国語の詩の授業『感動を言葉に』の中で導入に使った私の詩です。内容はあまりにもくだらないのですが、ちょっとした気づきや、フッと心を動かされたことを効果的に言葉にしていく例として提示してみました。


私は「詩心を持つ」ということは、人間にとって大切なことだと思っています。
ふと心を動かされた瞬間に、スッと言葉に結びつけられる感性というか、認識力というか、そうしたものを育てたいと常々思っています。

暗唱できる詩をいくつも持っていたり、自分でも詩を書いたりする人は、おそらく他人を傷つけるような人間にはならないと思うのです。詩を書くことによって、他人の心まで想像できる力、そして自分自身の行動がどんな影響を周囲に与えているかという認知の力が高くなると思っています。


詩の話題なので、私が大学の時によく読んでいた詩集をひとつ紹介します。

ウォルト・ホイットマンの『草の葉』です。
大切な一書です。

その中でも一番好きな詩を残させていただきます。
長編詩なので一部だけですが。


『世界万歳!』
(前略)

わたしは見る、至る所に男子と女子を、
わたしは見る、達観した人たちの平静な兄弟づき合いを、
わたしは見る、人間の組成的能力を、
わたしは見る、人間の不屈の努力と勤労の成果を、
わたしは見る、社会的階級を、皮膚の色を、未開を、文明を、わたしはそれらと混じってゆき、わたしは無差別に混じり合い、
そしてわたしは世界のあらゆる住民に挨拶する。

(中略)

わたしたちの一人一人は非常に貴重だ、
わたしたちの一人一人は無限だ、
わたしたちの一人一人は彼あるいは彼女の権利と共に地上にある、
わたしたちの一人一人は大地の永遠の目的を承認したのだ、
ここにあるわたしたち一人一人は、ここにあるいかなるものとも等しく神聖なのだ。

(中略)

“世界万歳!”
光線なり温暖なりが透入するどんな都市をもわたしはわたし自身をそれらの都市に透入する。
鳥類が通うほどのあらゆる島々へわたしはわたし自身でも翔ける。

諸君のすべての方に向かって、アメリカの名において、
わたしは高く垂直の手をあげ、わたしは信号するのだ、
人類のあらゆる集まるところ、また家郷として、
わたしの亡いあと、いつまでも眼前に存続するように、と。

(ホイットマン詩集「草の葉」 グラフ社 1971年発行 より引用)

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授業 「人間とは何だろうか?」 林竹二先生の授業の追試

先週の東京新聞取材に続いて、今日は株式会社アスコムさんが発刊している『できる子は10歳までに作られる』の取材があった井上学級です。


さて今日は、道徳公開講座という東京都の学校全校で取り組んでいる授業があり、我がクラスは2時間かけて著名な教育者である林竹二先生がかつて行った授業である『人間とは何だろうか?』を井上バージョンに少しだけ変えて行いました。
『オオカミに育てられた少女 アマラとカマラの話』です。

授業の詳細を知りたい方は、林先生の著作を参考にしていただければと思います。(下にバナーを貼り付けました)

ここには授業のひとこと感想を掲載します。
こどもたちの心をちょっとは動かせた授業になった雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。

**********************

人間とはなんだろうか感想

「アマラさんとカマラさんは小さいときから人間として生きるのではなく、オオカミとして生きてきました。いろんな言葉を覚える時期に人間らしい体験をすることができませんでした。人間の社会の中で育ったならおいしい食べ物も食べられただろうに、生肉しか食べられなかったそうでかわいそうに感じました。」

「人間はオオカミになれるほど、何でもなれるなんて、すごいと思った。私は人間になれて良かった。シングさんの愛情のおかげで、少しは人間らしくなれたわけだから、もしシングさんに会っていなかったら、ずっとオオカミだったのだろうか。オオカミに育てられると、自分の妹が死んでいても、涙を一つぶしか出さないと教えてもらった。そんなのありえない。アマラさんは本当にオオカミになっちゃったんだけど、そのことから、私たちはみんなが愛情を忘れてはいけないと思った。」

「このような勉強をしたのは初めてで、アマラさんとカマラさんの事は最初信じられませんでした。けれど勉強の最後には、生きていくために『オオカミ』になるという考えがすごいとも思いました。そしてオオカミになったのもすごいと思います。人間が何にでもなれるということが少し恐ろしくも思えました。けど、最後、アマラさんが人間らしさを取り戻せて良かったと思います。」

「人間は恐ろしいほどすごいと思いました。今回の授業では『オオカミになった人』でいきましたが、写真を見たとき衝撃を受けました。まさか支えている“何か”で変わってしまうとは非常に信じがたいですが、事実なので非常にびっくりしました。」

「オオカミから人間に変化した時、シングさんの努力もあったけれど、アマラさんの努力でもあると思う。カマラさんが亡くなった時、アマラさんが一瞬だけ泣いたのは、すっと一緒にいた人がいなくなり、悲しい気持ちもあると思うけど、少しだけ人間の感じが残っていたんだと思う。アマラさんは人間になったとき、うれしかったと思う。やっぱり人間はステキな人間が一番だと思いました。」

「人間がオオカミに育てられ、オオカミのようになったという話を聞いて、まずおどろきました。でも考えてみれば、人間はとても頭のいい生き物だから、確かに何にでもなれて、色んなことができるんだと思いました。だからみんながスゴイ人になれば、すごい世界にもなると思います。それほど人間は、おそろしく素晴らしい生き物だと思います。」

「人間がオオカミになるなんて思ってもみませんでしたが、ほんとに努力すれば何にでもなっちゃうんだなぁと思いました。」

「人間がオオカミのようになるなんて、ふつうでは考えられない。育つ環境とかで人は変わってしまうものだと思った。オオカミのようになってしまった子を人間のあるべき姿にもどしたシング牧師さんたちの愛情が感じられた。」

「人はその生き物になるための勉強をすれば何にでもなれるという可能性があることにおどろいた。」

「人間がここまで想像もしない所まで来れるとは思いませんでした。親の事も知らないでオオカミとして生きていたなんて、とてもかわいそうです。少しでも人間にもどれて、とても良かったと思います。」

「人間は何にでもなるなんて知らなかった。けど、オオカミが育てて大きくすることも、これが最初で最後だと思いました。」

「人間ってスゴイなって思った。アマラさんもがんばって人に支えられて人間らしくなったから、私たちも努力して、色んな人に支えられながら、またがんばろうと思った。」

「アマラはつらい事とかいっぱいあって、それを頑張って乗り越えられて『すごいな!』と感心しました。それと『やっぱり1番は“愛情だなっ!”』と思いました。」

「こういう話を聞いた時がなかったので、おどろきました。人は勉強すれば何にでもなれるのがすごいと思いました。」

「・・・・・人間は人間でも、何にでもなる可能性があるんだなと思った。でも、生まれてからでも愛情をたくさんもらえば、たぶんちゃんとした人間になるんじゃないかなと思いました。」

「人間なのにオオカミに育てられ、自分だけオオカミみたいになってしまったことを見て、人間は何にでもなれる、何でもできるんだなと思った。」

「今勉強したアマラさんとカマラさんはすごい努力家だなぁって思います。人は愛情が大事だとあらためて思いました。人間は人間だけじゃなく、何にでもなれるんだなぁ、人間てこわいと思いました。」

「人間は何にでもなる可能性がある。人間はすごい生き物だと思った。」

「人間ってヤバいね。努力、努力。」

「人間てすごいんだなと思った。」

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心のワクチンを作ろう 【ネットいじめ対応アドバイザーの活動】

全国webカウンセリング協議会公認「ネットいじめ対応アドバイザー」でもある井上です。

今日は6年生全員を対象にして、中学進学前にネットモラルを高めてもらうため、「ケータイ安全教室」を行いました。

内容は・・・・・

(1)実態把握
 自分用の携帯を持っている子がどのくらいいるのかを挙手。75%が持っていると回答しました。これは日本の平均よりも高い所持率だと思います。実はこうした実態が分かっていたので、ケータイ安全教室を企画したわけです。

(2)問題把握
 携帯はもはや「電話」ではなく、「モバイルパソコン」だという認識を持った方が良いことを知識として入れた上で、どんな問題があるのかを考えました。
 「ネットいじめ」「なりすまし」「チェーンメール」「架空請求」といったことがあることを考え合い、この問題を知らない状態でいきなり直面したりすると、あわててしまって間違った対応をしてしまうことが多いので、必要な知識であることを伝えました。

(3)原因把握
 どうして「携帯問題」が大きく取り上げられるのか?携帯は悪いものなのか?それは認識の誤りだと思います。「携帯モバイル」に善も悪もありません。あれは単なる通信機械です。それを悪用しているのは「人間の心」です。人間の悪の心があるから問題が起こるわけです。
 そこで必要になってくるのが「ネットモラル」です。今日は「律」という漢字を
キーにして、ネットモラルをイメージしてもらいました。「法律」「規律」「自律」「道徳律」というように、人間の背筋に一本の芯を通すような「正しいイメージ」を子ども達の中に芽生えさせられていたら今日の授業は成功となります。

(4)トラブル予防のための「心のワクチン」を作ろう
 ネットトラブルを未然に防止するためには、小学校高学年のうちに「ネットモラル」という道徳律を持たせることが必要になると感じます。今日のまとめで子ども達から出てきた意見には次のようなものがありました。

☆ 携帯のトラブルに会いそうになったら、勇気を出して大人に相談する。
☆ チェーンメールやいたずらメールは無視をする。
☆ 自分に何か変なアクセスがあっても、あわてないように心を強く持つ。
☆ むやみにメールやネットをしないことも大事。
☆ 悪いことは「悪い!」と言い切る勇気も必要だ。
☆ ケータイの使いすぎも良くない。依存症にならないようにする。

第1回目にしてはしっかりした意見でまとめていけたように思えます。

この後、卒業までにあと2回は「ケータイ安全教室」として授業を行いたいと思っています。夢に向かって進み出した子ども達の歩みを止めるような障害は未然に防いでおきたいわけです。

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伝説のスピーチ 環境サミット@リオ

伝説のスピーチ 環境サミット@リオ


セヴァン・スズキさんが行った「伝説のスピーチ」です。
12才でもここまでのことをできるんだというイメージ作りをするために、我がクラスでは授業で学びましたね。
その動画です。
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ちょうど1年前に♪ 【過去の日記公開】

これは1年前に書いた日記のコピーです。

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『とにかく目を世界に!』 2007年12月5日

区小研の研究授業が終った。
情報教育部の皆さん、お世話になりまして本当にありがとうございました。

協議会では自己採点50点と言った。
協議会に参加してくださった方々からの指摘が、この数日間、自分が考えていたことと同じだった。

例えば、平行四辺形の面積を求める問題の導入で行う木枠の面積変化は、電子黒板よりも実物を使った方が絶対に良いと昨日も思い、なんと100円ショップに木の棒を買いに出かけ、いやいや電子黒板を使わなくては意味がないんだから買うのはやめておこうと踏み止まったほど。
その代わりに、ハサミを忘れた子のために、10本も買ってしまった。
は「電子黒板活用法」を見せるためのものだったので、指導内容はうまくてもへたでもどうでも良いと思っていた。


自分の裏課題は、この研究授業を使って、子どもの意識をどう高めるかにあった。


授業開始45分前、
「研究授業を勝ち取るための作戦会議」
をクラス全員で開いた。

「君達には分からないだろうけど、この井上が授業を公開するということは、実は日本中の学校から注目されているんだよ。今年、井上が育てている子どもたちはどうなんだろうと、たくさんの人が注目している。君たちは、全国から見られているという意識を持ったほうが良い。」

「勝利のポイントは・・・全員が発言できるかどうかにかかっている。」

「この授業を通して、やっぱり電子黒板を使うと授業が良くなると参観者が感じたら、区議会が動いて、大きな予算が動くはず。江東区の小学生を代表して、授業をやっているという意識を持とう。」

あまりにも大げさなことを言っているとは思うが、上記のように私は訴えた。

子どもたちは一生懸命に私の期待に応えようとしていた。


一番嬉しかったのは、普段の授業では絶対に挙手しない子が、前に出て発表までしてくれたことだ。


「区」というちっぽけな世界はもういい。
自分の受け持っている子どもたちを「スーパー小学生」に育てたい。
そのために、日本中の人たちから注目をされているということを、強く強く意識させていきたい。

この「外部意識」が子どもたちを大きく育てるエネルギーになる。

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第五福竜丸 秘蔵の歴史的講話 VOL.8 「3月1日の歌」

8、『3月1日の歌』

 お話のあと、三尾館長さんの展示館からの退職のお祝いに、花束を贈らせていただきました。そのお礼にということで館長さんは、見学者の前では初めて歌うという『3月1日の歌』を歌ってくださいました。


『3月1日の歌』

ぼくたちの仲間がひとり 灰をかぶって死んだ
ぼくたちの仲間がひとり 灰をかぶって死んだ
灰をかぶったその日   海の幸とったその日
3月1日

ぼくたちの仲間よみんな 団結し平和築こう
ぼくたちの仲間よみんな 団結し平和築こう
戦争のないその日    我らの幸とるその日
3月1日


 歌の意味をすべて理解できた子はいなかったようですが、歌の心を感じて、みんな館長さんの歌声に聞き入りました。

 長い間、静かに戦ってきた館長さんのもとへ訪問した最後の小学生が、第五福竜丸に最も近い江東区の子ども達であったことに、不思議な深い意味を感じられてなりません。きっと未来にわたって「第五福竜丸」のことを世界に伝えていけるのは、江東区の子ども達なのでしょう。また、そうであってほしいと願います。  (平成13年3月)

※この連載は以上で終了します。

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