負けたけれど・・・でもね・・・でもね・・・心温かかった都大会

今日は東京新聞杯の東京都大会でした。辰巳ジャンプの6年生にとっては最後の都大会。しかし私は仕事のため試合に行くことができませんでした。チームの結果は1回戦で敗退。練習試合では勝っていた相手だっただけに、子どもたちも保護者もショックは小さくなかったようです。

でも、しかたないです。すべては私のチームビルディングのミスです。もっともっと早くから、私がいなくても勝てるチームを作っておく必要があったのです。本当に難しい都大会対応を保護者の皆様にはさせてしまいました。申し訳ありませんでした。正直なところ、今日の結果が今年の限界ラインでした。都大会への出場権を得ることが私の中ではすべてであり、子どもたちにこれ以上のことを達成させるためには、私自身の余裕があまりにもありませんでした。試合を終えて、6年生の子どもたちはみんな大泣きをしていたと報告を受けています。その状況を想像するだけで私の心は張り裂けそうですが・・・・・・・・・・
その反面、少しだけ温かい気持ちにもなっています。それはなぜでしょうか?
(保護者の皆さんは、これから書く私の文章をしっかり読み取ってください。)


2011年3月11日。東日本大震災が起きました。東京の湾岸にある辰巳地域は「液状化現象」の影響をもろに受け、辰巳ジャンプの本拠地にしている体育館がまったく使えなくなりました。今回の都大会に出たチームのレギュラーがチームに入ったばかりで、いよいよ辰巳ジャンプ復活のスタートだと思った途端に練習会場がないピンチに追いやられた。こんな予想もしない困難な状況から6年生チームはスタートしたのです。以来、ほとんど初心者状態のチームなのに、週末には江東区の他チームに練習試合の相手チームとして受け入れてもらい、鍛えてもらいました。時には0-21というセットも経験しました。しかし、私も子どもたちも、バレーボールができることを喜び、6年生になったら都大会に必ず出場することを夢見、目標にし、一緒に進んできました。

ビジネスの世界でさかんに話題になった「多くの人から応援されるマネジメント」をチームに取り入れ、「体育館にいる人たち全員が応援したくなる辰巳ジャンプ」を合い言葉に、保護者の皆さんと共に子どもたちを支援し、宣伝してきました。ある地方大会では、観戦していた他チームの保護者から、「辰巳ジャンプのバレーボールは、他のチームとは違いますね。子どもたちがよく考えているバレーをしますね。」とお褒めの言葉をいただくこともありました。このように私と6年生の子どもたちが目指してきたチームイメージに、ブレはまったくありません。
「誰もが応援したくなる辰巳ジャンプ」
これを求めて努力してきたのです。


今日は残念なことに負けてしまいました。その結果を保護者からメールでいただいた時、ものすごく残念ではあったのですが、反対に、このようなことも思いました。

「ああ、この6年生の子どもたちは、私と“同体同心”だったんだな。子どもたちが車の片輪、私がもう一方の片輪だったんだな。だから今日の都大会は、私がいなかったから歯車が合わず、完全に空回りしてして負けてしまった。ごめんね、6年生。行ってあげることができなかった。間に合わなかった。でも、私は君たちのことが大・大・大好きで、君たちも“井上先生と一緒に苦しい試合を勝ってきた!”という思い強くがあったよね。負けたのは、君たち6年生の責任ではなく、私がいなかったことがすべての原因です。今日、力が出せなかったのは、“なんとしても1回戦を勝って、2回戦で井上先生と一緒に試合をしたい”ということに強いプレッシャーを感じてしまったからなんだよね。その6年生の必死の気持ちが伝わってきたから、不思議と心が温かくなりました。ありがとう!6年生。」

6年生の7人。素晴らしい日々を本当にありがとう。君たちがいてくれたから、私は苦しかったけど頑張れました。
井上という宇宙の中でNO1の子どもたちです。




ところで、江東区はチーム指導者が仕事上で責任のある立場に昇任しているチームが増え、新しいチームマネジメントを模索していく必要がある時代を迎えたと私は認識しています。私も学校の管理職になり、「スーパー副校長」のツメ跡を勤務校に刻む格闘をしています。伝統あるOチームも監督は管理職、Nチームも管理職。こうした環境の中でも大きな成績を残せるチームになるために、大いに情報交換をしながら進んでいけるといいと思います。小学生バレーボールの成績もトップクラス、指導者の仕事の成績もダントツのトップクラス、そうあって初めて新しい時代の小学生バレーボールが開けると信じています。




さて、都大会が終わったので、辰巳ジャンプは新チーム訓練のシーズンに一気に入ります。指導する私に時間的な余裕がないため、辰巳ジャンプはチームビルディングを2年間かけるという計画で進めています。ですから辰巳新チームは5年生がいません。辰巳ジャンプ史上、最もにぎやかな4年生が中心です。こんなに楽しいチームを指導できるのは、一生に1回じゃないかと思うほど一生懸命な子どもたちです。
今すぐ結果を出そうとは思っていません。1年後に辰巳ジャンプ史上最強、最大音量のチームになることを目標とします。

キャッチフレーズは「世界一元気な辰巳ジャンプ!!!」です!
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