指導法の常識を超えていかないと新しいものは生まれない

スポーツ指導は従来定番の指導法と言われてきた方法を打破していくところから進歩が始まると思っています。常識を超える試みをして、もし成功すれば、その指導法が新しい時代を切り開いていきます。全日本女子チームスタッフの皆さんが挑戦していることがその証明です。呼吸法や脈拍まで試合中にデータ化して、最高のパフォーマンスをさせるためにはどうしたらいいのか研究をしていることが、ワールドカップ大会から分かりました。もはや50年前の根性論ではスポーツの勝利は得られません。

まずはこちらのリンクを早くご覧になってください。9月15日(火)20時59分で配信終了します。急いで!急いで!

「マツコの知らない世界#38 ボーリングのコーナー」

話はこのリンクからスタートします。

この放送の中で、後半部分で紹介される理論が「4スタンス理論」といいます。学校の体育部の先生に聞いてみると、すでにA立区小学校体育研究部では、この理論を教育に活用できないかと研究を進めたことがあるらしく、結論としては、この理論によって運動が苦手な子が運動得意な子を追い越すようなことはないというといころに落ち着いたと言っていました。それはそうです。こういう運動理論は人と人を比べる「相対評価」では効果を検証できません。その子がこの理論を実践した前後でどう変わったかという「個人内評価」をしていかないと効果検証できないのです。私自身が担任時代に「ポンピュンラン」を指導した時も、Aという子がBという子を追い越したという相対評価ではなく、Aという子が自分自身のタイムをどう伸ばしたかという個人内評価を試みて成功しました。

「ポン・ピュン・ラン」で壁を破った子

ポン・ピュン・ランでタイム短縮した子の作文

子どもの声「嬉しくて泣きそうになった」・・・ポン・ピュン・ランの成果

ポン・ピュン・ラン 【マインドマップ】


さて、辰巳ジャンプの「4スタンス活用法」については、今後の私の指導によって効果があるかどうか試されるわけであって、現段階で効果があるかどうかは分かりません。しかし、少なくとも子どもたち一人一人の体の軸のタイプがどうなっているかについては、はっきり分かりました。この分析を今後どのように練習に活かしていくかについては、私の研究が深められるかどうかで成果の表れ方が変わります。


【子どもたちの体の軸タイプ】

(A1クロスタイプ) 1番

(A2パラレルタイプ)3番

(B1クロスタイプ) 8番

(B1パラレルタイプ)4番、5番、6番

(B2クロスタイプ) 7番

(B2パラレルタイプ)2番


子どもたちの体軸の特性を分析するだけで、一人一人これだけの違いがあることが分かったことだけでも指導方法が変わっていきます。


今回、様々に子どもたちのプレーに注文を出して、どうやら効果がありそうだと思ったことを記録しておきます。

(1)
Aタイプというのは、つま先に軸があり、みぞおちとつま先をむすんだ線の上に、、セッターがトスしたボールが入ると強打できるタイプだと私は分析しました。
Bタイプは、かかとに軸があり、足裏と腰を結んだ線の上にトスボールが入ると強打できるタイプ。

(2)
Aはフローターサーブを打つときに、ジャンピングフローターのように身体が流れるように打つとナイスサーブが出るタイプ。
Bはバレー界の常識通りに左足で身体をしっかり支え、後ろ足の右足つま先でブレーキをかけるとナイスサーブが出るタイプ。

(3)
Aタイプは、アンダーハンドのレシーブの時に、背中を丸めるようにしてかまえた方が、ボールが遠くへ飛ぶ。
Bタイプは、背中を真っすぐに伸ばし、身体を固めるようにした方が安定したレシーブができる。


これまで、こういうことを意識しないでポジションを決めてきましたが、(B1パラレルタイプ)の3人が、来年1月からスタートする新チームのアタッカーの3人であることが、何を意味しているのか今後分析してみようと思いました。


バレーボールは「適材適所」がものすごく大事になります。その子の特性を大いに発揮できるポジションにつかせることで、パフォーマンスが段違いに変わります。特性を客観的に分析できるツールがあるならば、大いに使わせていただき、今後の指導に役立てていこうと思います。

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