十和田のダイヤモンドカット7200系は相当先行きが危ぶまれる状況であるのに対し、2連の7700系はまさに押しも押されぬ主力。VVVFのため1M1Tで消費電力が大幅に少ないという利点がありますし、たとえ利用客減で減便されてしまったとはいえ時間帯によっては学生さんの利用で結構賑わうのも事実ですので(その賑わいも少子化の進行で昔ほどではなくなっているのでしょうけど……)、なるべく検査のタイミングを工夫して、3本の7700系のうち2本が常に運用に入っている状態を目指していることが見て取れます。
そんな7700系のみちのくでの活躍を久々に見届けるのも目的であった今回の十和田イベント訪問。現地に滞在した1泊2日の間は、常に余りにも慌ただしく雲が流れてコロコロと天候が変わるという、何ともはやマニュアル撮影派泣かせな天候でありましたが、たまに日射しが差し込んだ瞬間、アメリカン・スタイルのステンレスボディをギラつかせてファインダー越しに迫って来るという切り取るたび、地方に転じた東急車を巡礼して歩く者として大いなる喜びを感じずにはいられませんでした……(*^^*)。そんな7700系の正面窓には「がんばろう東北」のステッカーが! 東北はとにかく観光客減や経済の落ち込みで苦しく、十和田観光電鉄も苦しいといわれる昨今ですが、何とか7700系がステッカーも輝かしく力強く走り続けることで、少しでも明るい前途がひらけて欲しい……と思います。
今のところは本家・東急池多摩線にて7700系がまだまだ多数活躍していますので、十和田の7700系はそれほど希少価値があるわけではないのかも知れませんが、先日歌舞伎7913Fが廃車となってしまったことからして、新7000系の増備によって確実に東急線から追われてしまうことは疑いようもない事実。恐らく今後、7700系の廃車体から取りだした機器の一部は、十和田7700系の延命のために供されることになるのかも知れません。それとともに、十和田の7700系にも注目が集まって行くことになるのでしょうか?