JR私鉄ともども様々な変化があった春のダイヤ改正から間もなく2週間。いろいろな変化に世間こぞって戸惑いながらも (?!)、猛スピードで咲き揃った桜の花に合わせるべく適応しつつある……といったところでしょうか。しかし、時刻表をつらつらと眺めるにつけ、何処か心の奥底にポッカリと穴が開いたような気分を禁じ得ない部分もあります。とくに神奈川県民の場合、JTB時刻表の白いページ=本文の一番最初に現れる東海道線東京口早朝下りから、2扉の普通列車が消えてしまったことに対する喪失感を深くしているのではないでしょうか。373系の321Mに続き、185系の521M陥落により、長年中長距離用車両と近郊型車両が入り乱れて来た東海道線東京口普通電車の歴史には大きな区切りが付けられ、211系の離脱と相俟って、よりにもよって4扉「走るんです」の天下となってしまったとは……(-_-;)。混雑緩和・時代の趨勢と言ってしまえばそれまでですが、趣味的には何とつまらないことでしょうか。
とくに個人的に521Mは、関西方面や静岡方面に出張や鉄活動に出掛ける際、天気が悪い、あるいは疲れ気味であるという理由で早朝出発とせず、ダラダラと起き出して185系で束の間の贅沢を味わいながら西へ向かう……という使い方で大いに親しんで来た列車であります。とりわけ、平塚で一気にガラガラになった車内でMT54サウンドを満喫しながら小田原に向かい、さらに9時過ぎ発の名古屋行「こだま」に乗り換え、三島から先超ガラガラな1号車で椅子を向かい合わせにして、車販の珈琲をすすりながら流れ行く四季の風景を味わう……というひとときは、例えようもなく極上なものでした (*^^*)。しかし「こだま」の車販も昨年に消え、今や185系の521Mも消えたとは……一体何処に忙中の閑を求めれば良いというのでしょうか?! (←些か大袈裟過ぎますが ^^;、馴染みのゴールデン乗り継ぎパターンが消えたのは痛いです -_-) 一方、もちろん小田原から先へと乗り続けるのもまた佳し。とりわけ根府川で「踊り子」待避のために中線に入り、数分間固定された窓外の絶景と車内の静寂をしみじみと味わうのもまた一興……。185系が185系に抜かれるというのもまた、土曜休日に521Mを利用する際の見どころであったと言えましょう。そんな521Mの根府川駅中線シーンを、まだ誰も521Mを撮っていなかった昨年春の時点 (いずっぱこ赤電撮影会ついで) に撮影しておいて本当に良かったなぁ……と思っているところです♪
もちろん、今後も青春18きっぷで乗車出来る185系列車としては「湘南ライナー」がありますし、あるいは伊東線の1635M (熱海926発) も521Mの後を継いで、「踊り子102号」の送り込みを兼ねた185系列車として存続しているようですが、前者はキリキリした表情のリーマンばかりという雰囲気がイマイチですし、後者は乗車時間の短さが些か残念……(まったりとした521Mの雰囲気を味わうことは出来るでしょうが)。しかしそもそも、この先185系自体がどうなるのかもさっぱり分からない御時世ですから (田町に新前橋の編成が複数留置されているのは一体……)、四の五の言わずに今走っている列車を乗って撮って楽しんでおくに越したことはないのでしょう。