地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鉄コレ福井鉄道200形をN化する

2016-02-03 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 昨年の11月に登場10周年を迎えた鉄コレ。思い出してもみれば、鉄コレからリリースされるマイナーな (?) 私鉄車両模型の数々を手許に置いておきたくて、それまでは「金を失う道」と警戒していた鉄模の世界に足を突っ込み、超ヘッポコ模型いじりを始めてしまったものです。以来、果たしてどれだけの車両を買い込んできたことやら、自宅の在庫(N化工事をせず整理箱に放置中のものを含む)を正確に計算してみれば卒倒する数字になるのではないかと恐れています……(^^;)。事業者限定品をめぐる派茶滅茶な大行列狂想曲の数々、厳しい風雨や寒さに耐えたひとときも、未だに脳裏をよぎります……。
 それだけに、昨年上半期に富技から「10周年企画を出す」という大本営発表がなされて以来、果たしてどれだけ「10周年にふさわしいニッチなシロモノになるのやら」と固唾を飲んで見守って来たものです。そしてフタを開けてみれば……秋田中央交通の珍ドコ編成に福井鉄道200形とは!! 地方侘び寂び系私鉄ヲタ殺し過ぎる内容で、当然予約ゲットしたのでした……!



 福井鉄道200形といえば、地方私鉄が輝いていた昭和30年代の傑作のひとつであり、とりわけ優美なセミクロス2扉車体に連接構造という野心的なデザインの車両が福井の街のド真ん中をゴロゴロ走るというギャップが、地方私鉄ファンのココロを熱く捉えてきたところです。しかし個人的には、福井鉄道の鉄コレ化は極めて難しいのではないかと諦めていました。何故なら、腰高な郊外用電車が路面電車として走るために欠かせない大型折り畳みステップが、台車の首振りと露骨に干渉するからです……。
 ところが!鉄コレはこの問題を思わぬ方法で「解決」したという……! すなわち……ステップはユーザーが随意着脱出来る構造になっているのです! 開封すると、ステップが無い車体と、ステップパーツが同梱されており、嵌めたいヤツは嵌めてね♪ということで丁寧な説明までついています。

 というわけで、同時発売の連接車用動力 (クモル用や路面電車用として蓄積した技術により、走りは安定) を挿入し、サックリとN化してみたのですが、ステップは連接部に近いドアのみ設置することにしました (前扉への設置は、直線レールへのディスプレイ時に限られます)。総じて福鉄200形鉄コレは、富技としても非常に気合いが入っているためか、非常にシャープなモールドに (鉄コレの中では) 断トツで美しい塗装、そして窓パーツも乱れ無し……N化する際の組み立て上のバグも無しということで、10周年の総力を挙げた逸品かと思われ、超満足です♪
 あ、ちなみに……N化にあたっては台車レリーフを元の非動力台車から外すことが出来ますので、面倒臭いレリーフ切り出しは必要ありません。202編成は前後の台車がDT21になっていますので、とくに2編成同時にN化するときなど、非冷房201編成のND108台車と混同されませんよう。

 あと、こんなことを考えるのは愚か者の私くらいかと存じますが、出来れば妄想4連をやってみたかった……(^^;)。しかし、そんな財布に優しくない妄想は、今回いじってみてスパッと諦めました。N化する前の台枠のままでは、連接部分が非常に固く、急カーブも含めた模型レールの上を走らせるどころではありません。全車動力化して、中間に封じ込める部分の排障器を外せば妄想4連化することが出来ますが、そこまで金をかけようとは思わない……(汗)。というわけで、この鉄コレに関しては、福井鉄道での姿と同様の連接2連で楽しむのがベストかも知れません。