地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第三ヤンゴン熱鉄記 (36) 久留里線キハ38

2016-02-28 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 早いもので約30年前となってしまった国鉄末期に、多少は混み合う地方交通線の輸送改善を安い費用で済ませる目的で登場したキハ38は、結局量産されず八高線にちょろっと配属されるのみで、八高南線の電化と北線のキハ110系列化の後は、周知の通り久留里線でのんびりと走っていたものです。そんなキハ38のうち1両のみが水島臨海入りし (マイクロからキハ37ともどもカラバリでN製品化されるようですが、高けぇ……@_@。こういう車両こそ鉄コレで出て欲しいものです……)、残り5両がミャンマー入りしたという話には正直驚きました。1編成しか揃わない少数派を買ってどうする……と (キハ30・37以外との混結って可能でしたっけ? ^^;)。しかし少なくとも、ヤンゴン環状線の運用は、通勤型DCにとっては願ったり叶ったりの就職先ではあるでしょう。



 もっとも、そこでさらに脳裏をよぎったのは……キハ38の如何にもパワー不足気味なクーラーで、果たして酷暑地獄のヤンゴンの気候に耐えられるのか、ということ。暑季の発狂しそうな暑さはハンパなものではないですし、雨期の湿気も相当なものとか (私は残念ながらまだ、緑したたるミャンマーの雨期は体験していないのですが)。キハ181と同じ300ksエアコンヤターとして運用されても、俄然クーラーの効きには違いがありすぎるわけで、絶対に客から文句が出るに違いない、と思っておりました。
 そこで実際に某駅で撮り鉄していたところ (残念ながら昨年は乗る機会なし。キハ181やキハ40に散々乗ったから別に良いんだもん♪)、案の定、ドアが開いても全然冷気が外に漏れて来ない……。一瞬だけ車内を覗いても、モワァ~ンと生暖かい空気が充満しているだけなのでした。これで300ks冷房車料金を取るのは明らかに問題ですな……。
 果たせるかな、その後JRCキハ11が続々と300ks特別車として就役するに至り (キハ40系列は当初冷房車だったものの、クーラー使用を止めて200ks特別車として運用中とか。クーラー部品を大量に確保しておこうということなのかも。キハ40のクーラーを11に転用できるのかどうかも分からないのですが ^^;)、キハ38は200ks非冷房特別車として無難に運用されるようになったとか。まぁそりゃそうだよなぁ……(笑)。
 今後の期待は、側面のミャンマービールラッピングが剥がされ、純粋な久留里色が復活することでしょうか♪ まぁミャンマービールラッピングも似合っていますから悪くはないですが……。否、剥がされる前に検査期限が到来し、RBE標準色になるのかも知れませんが、それも一興というものでしょう。あるいは、他の車両と色を揃えると称して仙台色やJRC色になるとか……^^;)。