地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第八ジャカルタ炎鉄録 (38) 水色EkoAC

2018-01-20 13:25:00 | インドネシアの鉄道


 本日は日本とインドネシアの国交が結ばれて60年の節目となります。その当初は、戦後賠償やら九三○事件やら反日デモやらいろいろあったわけですが、今やインドネシアも大きく発展し、都内や富士五湖界隈にはインドネシア人観光客が多数闊歩するほどまでになりましたので、着実に成果を積み重ねて来た60年だったと言えそうです。
 そんな節目に合わせて日本の与党重鎮がボゴールの大統領宮殿を訪れてジョコウィ氏と会談し、今後一層の両国関係発展を確認したとのことですが、今朝の日経新聞によりますと、会談の主な眼目には両国国民相互訪問のさらなる促進のみならず、ジャワ縦貫線高速化整備スタートが掲げられ、ジョコウィ氏もノリノリだったようです。



 その一方でパクアン急行様のブログを拝見しておりますと、ジョコウィ政権の内幕は混沌としているようで、これまで日本との関係で急速にKAI・KCIの技術・サービス品質向上に努めてきた総裁・社長が更迭され、期間限定臨時トップが就任しているとか……。詳しくはパクアン急行様のブログをご覧頂ければと存じますが、現職の国営企業相はコテコテの親中派。また、今朝の日経新聞にも載っています通り、今や全世界No.1の鉄道メジャーになっているのは中国中車であり、アジア鉄道市場の沃野を猛烈な勢いで飲み込んでいる最中にあって、膨大な通勤電車売り込みの余地があるインドネシアを放っておくはずがありません。そこで、当面の何とも中途半端なKAI幹部人事は、鉄道インフラを日中どちらとの関係で一層整備するのかをめぐる政権内部の駆け引きがまさに絶頂に達していることを示しているのでしょう。さっぱり計画が進まない高速鉄道KCICの今後をどうするのかについても近いうちに何らかの方針を示さなければならないでしょうし、これからしばらくパクアン急行様のブログに目が離せそうにありません。
 というわけで、ジャワ島の東西を駆け抜ける長距離列車の画像として、CC201牽引のエコノミAC客車列車「Menoreh」の雄姿をお楽しみ下さい。CC201は今でもたまに優等客レの先頭に立つでしょうが、2013年頃 (でしたっけ) に登場した当初は余りにもまぶしかったエコノミAC客車塗装も、今や標準塗装化や2016年シリーズ客車の増備によってすっかり懐かしシーンになってしまいました……(2016年8月には辛うじて普通に撮影できました)。