三本木原台地の一隅が旧型電車やELの乱舞で熱く盛り上がった十和田イベントから早いもので1ヶ月少々が経過し、その具体的な模様のまとめが先日発売のRP誌においても詳しく紹介されていますが、とくに七百の撮影会には300名近くが殺到したとは……(@_@)。道理でその直後の貨物列車復活運転やEL+3401+EL運転も膨大な数のギャラリーで沿線が大変なことになるわけですな……。
しかし、そんな十和田観光電鉄の日常は、イベントの趣意書や今回のRP誌記事にも説明されている通り、非常に厳しいものがあるようで……。去る週末の『東奥日報』によりますと、電鉄側が沿線自治体に正式に支援を要請し、もし支援を得られなければ廃線もやむなしとの判断に至ったとのこと (T_T)。
とくに、一つの節目となりそうなのが、十和田市駅ビル解体のタイミング……。かつて十和田観光電鉄が気合いを入れて建設した鉄道・バス・SC一体の駅ビルは、SCの撤退によりここ数年ゴーストタウンの様相を呈していますが (-_-;)、もしそれでも鉄道を利用しやすい構造であれば、次の店子が決まるまでそのまま建物を維持するという選択もあるでしょう。しかし現在の十和田市駅は一体何を考えているのか、鉄道に乗るために無駄に階段を上り下りしなければならない構造になっており、しかもエレベーターやエスカレーターの類はありません。う~ん……「何はさておき立体的であることこそ都会的で善」という、いささか短絡的な発想の産物であるとしか思えないのですなぁ……。そこで、存続するのであれば現駅ビルを全て解体し、大部分の敷地は売却し、道路から直接出入り可能な駅構造とするのでしょうが、仮駅をつくるにも費用は必要なわけで……。そこで電鉄側は、仮駅建設費用を含む支援を取り付けたいものの、もし得られなければ利用客減少と沿線道路整備の現状に鑑みてやむを得ず鉄道を廃止し、バス輸送に一本化したいようです。
この問題は究極のところ、沿線住民が鉄道を欲するかどうかによって決まるでしょうから、遠方の一ファンが是非を云々すべきではないのでしょう。それでも、今月のRP誌記事にもある通り、貴重な車両陣を擁する保存鉄道的性格が集客と観光振興に寄与していることが、今後沿線自治体・住民に広く認知されることを祈らずにはいられません。3連休のイベントの間、十和田市に宿泊したファンも少なくないことでしょうし……。
【9.11補記】非現実的な「改善策」を当ブログへのコメントとして書き込まれた方がいますが、レスのしようがありませんので、ご自分のブログで持論を展開して頂ければと思います。
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