地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鍛冶屋線キハ30を訪ねて (上) 103系3550番台

2017-02-19 15:00:00 | 国鉄型車両


 これまでしばらくキハ30・35を特集して来ましたが、現存するキハ30系列への思慕は止むことなく、約2ヶ月前、京都での会合に出席する出張のついでに久しぶりに播州まで足を延ばし、JR鍛冶屋線の廃線跡に残る3両のキハ30を訪ねてみました。それは同時に、加古川と西脇市のあいだで加古川色の103系3550番台を楽しむひとときでもありました。
 まずは新横浜6時発の「ひかり499号」で乗換なしに西明石まで着いたのち、数年ぶりに購入した青春18 きっぷに日付印を入れて加古川へGo! 到着してみますと、既に厄神行きがWパンタを振りかざした雄姿とともに入線していましたので、とりあえずこれに乗って厄神へ向かいました。そして厄神にて、次の西脇市行きが来るまでの間、ひとり撮影会タイムを満喫しました♪



 それにしても……良いですね、3550番台! 勿論N40化され、しかも中間車に運転台を取り付けて謎フェイスになっていますので、原型からは相当遠ざかっていることは否めませんが、切妻4扉+DT33 (TR201) 台車は103系そのものですし、しかも一部編成は霜取り対策で前パン付きですぜ旦那……! 現在、103系の人気は圧倒的に大阪近郊のそれに集中し、かつ桜井・和歌山線では103系1000番台改造組の105系が健在ですので、播但線の3500番台および加古川線の3550番台は全く注目を集めていませんが、とても103系とは思えないオールMの超ジェット&ワイルドなMT55サウンドを楽しめるのは、播州ローカルで生き残る3500・3550番台ならではと言えるでしょう。とりわけ加古川3550番台は貫通扉&幌つきですので、103系の半世紀以上にわたる永い歴史の最後を飾る存在としての貫禄は今から既に炸裂しているのです……。そして特筆すべきはトイレ! 床に水抜き用の小さな穴が開いており、そこから冬だろうと何だろうと冷気が吹き込んで来る次第ですが (笑)。それは同時にMT55サウンドが客室内よりも盛大に聞こえることを意味しているのです♪

313系3000番台、山北駅側線に佇む

2017-02-18 00:00:00 | JR発足後の車両


 まだまだ寒い日は続きますが、関東各地の早咲きの花スポットでは次々といろいろな花が咲き、鉄道会社も宣伝に余念がないところです。京急でしたら三浦海岸の線路沿い河津桜、JREと東急でしたら本家本元の河津桜、小田急でしたら松田の河津桜といったように……。
 という私も、先日そんな河津桜を見物すべく松田を訪れたのですが、その後ひとしきり山道を歩いたのち、御殿場線の山北駅に下山しました。そして駅前の町営日帰り湯で一風呂したのち御殿場線で帰ろうとしたところ……何と!逆光ながらも実に美味しい位置に313系3000番台が♪



 要はこの運用、かつての東京発山北行を国府津で切り、御殿場線内をJRC車で走らせているものですが、211系5000番台でも313系2600番台でもなく、前ちょんまげパンタ+ボックスシートの3000番台だという点が極めてポイント高し! そして、神奈川県民のくせに「灯台もと暗し」も甚だしい話ですが、14:28に山北到着後15:45に折り返すまで、こんな美味しい位置で昼寝をするというのも初めて知りました (滝汗)。曇りであれば御殿場方のクハ312も撮影したいところですが……。ともあれこの先、桜が咲く季節の曇り日は、ある意味で山北駅近くの「桜のトンネル」よりも美味しい眺めとなるでしょう。
 ちなみに、山北駅は昼間、地元のシルバー人材センター (?) に切符販売業務を委託していますが、そこで出て来る切符は何と120mm軟券! 青春18きっぷサイズの切符を初乗り運賃で購入出来てしまうという衝撃的体験 (笑) を味わいたい方は是非どうぞ……。


 190円でこんな券面とは、何やら恐縮してしまいます (^^;

第八ジャカルタ炎鉄録 (20) 消滅直前青胴客車

2017-02-16 12:44:00 | インドネシアの鉄道


 昨日はインドネシアの各地で地方首長選挙が実施され、とりわけ注目のジャカルタ特別州知事選挙では、ゴルカル党・ユドヨノ大統領の息子のアグス氏が脱落し、ジョコウィ大統領の盟友たる現職のアホック氏と、与党に近いながらも対抗馬となったアニス氏の決選投票となった旨が伝えられているところです。アホック氏が勝てばジョコウィ再選にも道が開け、アニス氏が浮動票化したムスリム票を取り付けて勝てば次の大統領選も流動化し、インドネシアのインフラをめぐる日中角逐にも影響がありそうです。そんな矢先の『日経新聞』では、KCIC (Kereta Cepat Indonesia China……これでは「ティオンコック」ではなく「チナ」になるわけですが、良いのか?) が中国流用地取得の不可能さゆえに完全に漂流している旨が伝えられていましたが、そんなKCICをめぐるゴタゴタが呼び起こす政治的印象も、選挙民の動向に影響を与えるのかも知れません。
 そんな歴史的節目にあたる昨日は、以前当ブログにもコメント下さったことがあるインドネシア人鉄ヲタ・Andiさんの訪日を歓迎する宴が都内某所で開催されまして、如何にも昭和レトロな店内を事実上貸し切って (?)、ハラール対応で肉系が基本的に出て来ないあっさりシーフード系の美味しい中華を堪能しつつ、東南アジアと日本の鉄道をめぐるあれこれに花を咲かせました♪



 席上ではまぁいろいろな話が出た次第ですが、KCJを取り巻く激変期が一通り終わった一方で、いまミャンマーが鉄道もバスも激変中であることから、例えば「茶」様の「マダウ線訪問2日前にLRBEが離脱し、沿線で名鉄キハ20を撮ったらまさに三河線になってしまった話」をはじめ、ミャンマーネタの比重が増えてしまったのは否めないところでしょう (汗)。一方インドネシアについて言えば、駅での撮影に文句を言われる頻度の激増に伴い、「たとえば1日10ドルといった協力金は喜んで払うので、PKD (警備員) に文句を言われないで済む撮影パスを、ジュアンダ駅かどこかで申し出次第すぐに発行してくれる制度を是非よろしく……」ということで意見が一致したのでした……。とりわけ今後タンジュンプリオク線の運行頻度が上がり、タンジュンプリオク駅が身近なものとなれば、「スマフォのカメラOK! 一眼レフダメダメ!」という全く不可解な見解に悩まされることは必然である以上、ホントそうなって欲しいです。
 ともあれ、幹事役の某電鉄乗務員OT様ほか、ご参加の皆様にはどうもお世話になりました! 
 というわけで、昨年8月のインドネシア画像の続きですが、ここのところ客レのアップが続いていますので、消滅寸前の旧塗装ビズニス (2等) 客車を連結したCC201牽引列車 (確かSawunggalihの上り?) という、ジャカルタあたりでは激レア度の高い (?) 画像を貼っておきます。この場所は、このときご一緒した落花生。様ともども気に入った場所ですが、インカーブ側から撮っているため、常にこちらに向かってくる列車に対し背を向けており、2人以上で注意しながらでないと全くオススメできません (滝汗)。

足尾駅に現存するキハ35 70

2017-02-14 12:26:00 | 保存・園内・特殊車両


 先日、碓氷峠鉄道文化むらにて保存されているキハ35 901の画像をアップした際、そういえば足尾駅にて保存されているキハ35 70の手持ち画像もあることを思い出しました。確か数年前、当時まだ小学生だった甥っ子を乗り鉄の旅に引き回し、足尾の鉱山トロッコを訪れたついでに撮影したものですが、2009年に塗り直したとのことですので、そこそこ良好な表面状態を保っており、思わず「懐かしい!」と叫びつつ激写したのを思い出します。



 ただ残念ながら、立ち入り自由な旧貨物積み込みホームと本線の間にはロープが張られ、側面気味に撮影することは叶わなかったのでした。ロープの位置で必死に体を反らしながら、やっとこさ2枚目の画像を撮ったものです (^^;)。
 ともあれ、間藤方に連結されているキハ30 35 (ツートン) ともども、今や非常に貴重なキハ30・35の現存車ですので、今後も引きつづき良好な保存状態が保たれるのを期待しています。また、ここは保存されている貨車もなかなか素晴らしく、タキ35000という基本を押さえているだけでなく、濃硫酸専用のタキ29300が特筆されるでしょう。足尾もかつては精錬がらみで入線していたとのことですが、保存されている実車は小坂鉱山で御用済みになったものを搬入しています。そういえば小坂は貨物輸送廃止前に一度訪れただけですので、レールパークを訪れて「あけぼの」に泊まってみたいなぁ……と。



 キハ30 35。背後の森との組み合わせが、1970年代の国鉄赤字ローカル線っぽい雰囲気を醸し出しているように思います。



 タキ29312。最近はこの社紋を見ると「古河気合筋肉」という言葉が浮かぶのは私だけではないでしょう (汗)。



 タキ35811。何だかんだでこの貨車が一番似合うのは工場地帯……と想う私は、幼少時の根岸駅界隈が趣味の原点のひとつです (^^;


第八ジャカルタ炎鉄録 (19) アルゴ客車特急

2017-02-12 12:08:00 | インドネシアの鉄道


 しばらく多忙のため更新間隔が開いて大変恐縮です m(_ _)m
 そんな中、いつもお世話になっておりますパクアン急行様のブログ『JABODETABEK COMMUTERS NEWS』が、容量アップ可能な新ブログに移転することになりました。既にご存知の方もいらっしゃるでしょうが、毎週開けごとの「マンガライ・レポート」を前に未だノーチェックという方はこちらからどうぞ~。特筆すべきは、ブログ内のタブから時刻表・路線図・KCJ社入札公告・切符予約サイトへ飛べることでしょうか! (これは便利!) 移転後の最初の記事がプルワカルタ鈍行の発着駅変更 (そして午前中の下り列車の大幅繰り下げ……汗) というあたりは随分マニアックな話ですが、旧ブログのコンテンツも猛烈な勢いで新ブログへの移行作業が進んでおられるようです♪ 



 というわけで、特に脈絡はありませんが、客車列車ネタということで、ブカシ線=ジャワ北部縦貫本線を爆走する特急列車の画像をアップすることに致します。1枚目は、ガンビールを朝7時に出発してスマラン・タワンに向かう「アルゴ・ムリア」、2枚目はガンビールを8時50分に出発してジョグジャカルタに向かう「タクサカ」です。これらはいずれも、1990年代以降製造された1等エクセクティフ客車の華・アルゴ客車を使用しており、贅沢な大窓とリクライニングシートで優雅の一言に尽きますが、2000年代末以後に登場したボロ客車改造の (?) 小窓客車、そして2016年以後続々と新造されている最新鋭客車と比べますと、いつの間にか相当ボロ目な存在感となってしまったことは否めません。それでも、80年代以前製の「乗ってガックリ・超使い古しエクセクティフ」よりは俄然グレードが高いですし、何と言ってもタマ数が多いですので、今後も永きにわたって優等列車の主力であり続けることでしょう。