地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

冬の西武系まつり (1) 駿豆線7502編成

2018-01-22 08:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 静岡県東部から神奈川県西部にかけてを営業基盤とする伊豆箱根鉄道は、前身となる駿豆鉄道が開通して今年で100周年。その歴史においては例えば箱根山戦争のような激しい一幕もありますが、基本的には三島界隈や小田原界隈の都市近郊生活において無くてはならない足として日々親しまれているという印象があります。そんな伊豆箱根鉄道、最近はソフト&マニアック路線を爆走しているかの感もあり (^^;)、自社を「いずっぱこ」と割り切って宣伝に努めているほか、とりわけアニヲタ・鉄ヲタへのサービスに余念がないことは、公式HPの内容やド派手なラッピング電車、そしてツウが唸る復活塗装からも明らかでしょう。



 そんないずっぱこにおけるスターと呼ぶべき車両は、ここしばらくこそ某アニメのラッピング車がその座を占めていた感がありますが、やはり社内で最も強い思い入れがあるのは、JRC乗り入れや観光快速列車を計画して世に放った豪華車両7000系なのでしょう。周知の通り、東海道線乗り入れは結局実を結ぶことなく、一部指定席快速もバブル崩壊後の修善寺・中伊豆観光の低迷のために実入りが悪く、結局のところ宝の持ち腐れ的な部分が目立ってしまったのは否めないところですが、とにもかくにも中間のWパンタ2扉車・モハ7300形が放つオーラはハンパなものではなく (車端部ボックスシートのシートピッチは驚嘆もの☆)、実に7000系は地方私鉄界有数の豪華車両であることは論を俟たないでしょう。
 このような7000系も、最近は日々各駅停車のみの地味な活躍に徹する中で、ドアに広告を貼られてしまうなど、ヲタとして些か残念な風貌となっていたことは否めません。しかし何と……駿豆線100周年を記念して、7502編成がゴールド顔に変わり、帯色も紫がかった濃いブルーに変更されました (また、扉部分の帯は省略に)。
 先週、ハイキングで久しぶりに駿豆線に乗ったところ、三島駅にてイキナリこの編成に当たって超ビックリ!! 修善寺到着後はバスの時間まで余裕がありましたので、まだ検査を終えて間もないピカピカな姿を激写し、「この色カッコイイ……ドアにも広告がなく最高!!」と思ったのでありました。
 そのうち是非、ド順光で撮りたいものですね♪

韓国へ行った広島電鉄906号 (約10年前)

2018-01-21 14:00:00 | 路面電車


 あっという間に約1年前の話になりつつあるミャンマー遠征の際 (全然画像アップしてない……^^;)、ヤンゴンからピュンタザに向かう車の中にて、いつもお世話になっております斎藤様および落花生。様と、アジアの鉄道とそれを取り巻く諸情勢について放談しまくる濃厚なひとときを共有させて頂いたのですが、その際に私が話題にしたネタのひとつは、ウリナラを取り巻く国際関係におけるリーダーシップの問題でした。M新テートンリョンの思想と行動はどう考えても一貫性がない親北民族至上主義者なのではないかと……(もっと露骨な表現を使いましたが、それはさすがに省略)。そして今や、この予感は正確であったと、自分でも驚くばかりです。当事者の意見を聞かなかったという理由で日韓の外交上の取り決めをひっくり返したかと思えば、選手の声を聞かずに南北合同チームをつくって自国選手を泣かせるとは……。まぁ、蝋燭を灯す新興宗教じみた祝祭でこのような人物に国政を委ねた人々の自己責任ではありますが、ウリナラの若者は目を覚まして事の本質を見極め、今度は「386世代をやっつけろ!蝋燭デモ」でも起こせば如何かな?と思います (他人事)。



 しかしまぁ、事はここに至ってしまいましたので、まずは本当に平壌オリンピックになりつつある中、実際に平壌からピョンファエ・ヨルチャが38線の鉄路を越えてやって来るのかどうかに注目したいと思います (まだ平壌に停車していると宣っていますが w)。VVVF車が行き交う京義線なり京江線なりを、古式蒼然としたダークグリーンの客車が通過するとしたら、それはそれで凄まじいネタではあり、是非世紀の珍景を撮ってみたいと思わなくもありません。
 もっとも、実際にはさっくりとバスで越境するのでしょうな……。
 というわけで、最近はムグンファや風前の灯火のセマウル客車を除いて、撮りたいと思う車両がすっかり減り、ソウル首都圏電鉄もホームドアが整備されてどうしようもないな……というわけで、すっかりウリナラへ撮り鉄訪問したいという願望は薄れて久しかったのですが、ここに来て広電906号の無償譲渡とは心底驚きました (詳しくは、いつもお世話になっております『西船junctionどっと混む』様をご覧下さい)。このネタは、先日のインドネシアの宴でも、ちょっとした話題になったことを特記しておきます。もっとも、「倭色」そのものな表記が多数残る中、現状の塗装・仕様で実際に展示運行に供されるのかどうか分かりませんし、今後については計画倒れという可能性もゼロではありませんから、撮りたい方は早めに撮りに行くに越したことはないでしょう。(どうしようかなぁ……)
 というわけで、約10年前に撮影した広電画像を掘り返してみたところ、1カットだけ906号を撮影していました (^^)。他の900形も、今走っているうちに再訪した方が良さそうですね……(ソウルよりも広島を再訪する方が重要か?)。

第八ジャカルタ炎鉄録 (38) 水色EkoAC

2018-01-20 13:25:00 | インドネシアの鉄道


 本日は日本とインドネシアの国交が結ばれて60年の節目となります。その当初は、戦後賠償やら九三○事件やら反日デモやらいろいろあったわけですが、今やインドネシアも大きく発展し、都内や富士五湖界隈にはインドネシア人観光客が多数闊歩するほどまでになりましたので、着実に成果を積み重ねて来た60年だったと言えそうです。
 そんな節目に合わせて日本の与党重鎮がボゴールの大統領宮殿を訪れてジョコウィ氏と会談し、今後一層の両国関係発展を確認したとのことですが、今朝の日経新聞によりますと、会談の主な眼目には両国国民相互訪問のさらなる促進のみならず、ジャワ縦貫線高速化整備スタートが掲げられ、ジョコウィ氏もノリノリだったようです。



 その一方でパクアン急行様のブログを拝見しておりますと、ジョコウィ政権の内幕は混沌としているようで、これまで日本との関係で急速にKAI・KCIの技術・サービス品質向上に努めてきた総裁・社長が更迭され、期間限定臨時トップが就任しているとか……。詳しくはパクアン急行様のブログをご覧頂ければと存じますが、現職の国営企業相はコテコテの親中派。また、今朝の日経新聞にも載っています通り、今や全世界No.1の鉄道メジャーになっているのは中国中車であり、アジア鉄道市場の沃野を猛烈な勢いで飲み込んでいる最中にあって、膨大な通勤電車売り込みの余地があるインドネシアを放っておくはずがありません。そこで、当面の何とも中途半端なKAI幹部人事は、鉄道インフラを日中どちらとの関係で一層整備するのかをめぐる政権内部の駆け引きがまさに絶頂に達していることを示しているのでしょう。さっぱり計画が進まない高速鉄道KCICの今後をどうするのかについても近いうちに何らかの方針を示さなければならないでしょうし、これからしばらくパクアン急行様のブログに目が離せそうにありません。
 というわけで、ジャワ島の東西を駆け抜ける長距離列車の画像として、CC201牽引のエコノミAC客車列車「Menoreh」の雄姿をお楽しみ下さい。CC201は今でもたまに優等客レの先頭に立つでしょうが、2013年頃 (でしたっけ) に登場した当初は余りにもまぶしかったエコノミAC客車塗装も、今や標準塗装化や2016年シリーズ客車の増備によってすっかり懐かしシーンになってしまいました……(2016年8月には辛うじて普通に撮影できました)。

第八ジャカルタ炎鉄録 (37) 黄色い牽引車

2018-01-16 15:52:00 | インドネシアの鉄道


 先日開催されたパクアン急行様歓迎の新年会は大盛況のうちに終わったわけですが、それは逆にいえば、パクアン急行様との席が離れていれば会話の量も少なくなってしまうことを意味しているわけで、お互い消化不良を感じておりました。そこで昨日は、パクアン急行様の御実家からすぐ出て来ることが出来る某市のタイ料理店にて、パクアン急行様と私だけの小宴が開催されまして、相当細かくマニアックな内容について約3時間ほど突っ込んだヲタトークが展開されました。その主な内容は、日本およびジャカルタにおける車両転配を占うというものでしたが、とりわけJRE・東急・メトロ・東武における余剰車の動向は、今後のローカル鉄道車両シーンを大きく変える可能性があるだけに、ああでもない、こうでもない……と云々するうちに、あっという間に夜も更けてしまいました (^^;)。



 議題の二つ目 (←実はこれの方がもっと重要) は、アジアの鉄道全般における車両の動向と、その背後にある日中両勢力の激しい角逐についてでありますが、その細かい内容を記すと相当の時間を要しますので、一言でぶっちゃけ申しますと……最早ウリナラよりもチャイナの方がはるかにまともな製品を作る!ということに尽きます。
 やはりウリナラには、Holec ACというトンデモなく伝説的な前例がありますし、出来たばかりのスカルノハッタ空港内新交通システムも相当な食わせ物とか。売りつけるだけでなく、メンテもきちんと責任をとってこそでしょう……。
 というわけで、故障→救援→牽引車という連想ゲームに基づき (笑)、ジャカルタにおける電車故障時の牽引車、またはタンジュンプリオク港で陸揚げされた中古車両をマンガライに回送する際の伴車として用いられている「Djoko Tingkil」をアップしておきます。既にパクアン急行様のブログで紹介されていますが、日本が輸出したキハ40系列のインドネシア版と呼ぶべきDCは、既に全車が旅客営業から退き、とりわけメダン空港鉄道用として改装されながらスマトラには渡らずスマランあたりで使用されていたデラックスな車両も、不本意な境遇のまま離脱して続々と (?) ヘンテコ顔の幹部巡察車に姿を変えているようです。そんな中、この黄色い車両は、本来の顔をジャカルタで身近に楽しむことが出来る存在と言えそうですが、如何せん神出鬼没なのが残念なところです。

第八ジャカルタ炎鉄録 (36) 203系マト66

2018-01-12 23:01:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの鉄道シーンは、相鉄色の (^^;) いまいちダサダサな空港特急の本格営業開始と、KCJからKCIへの改組による正面・側面ステッカーの貼り替え、そしてタンジュンプリオク線を除く全ての編成の10・12連化推進などなど一大転機を迎えています。そんな折も折、ジャカルタ鉄道事情界の大御所でおられるパクアン急行様が一時帰国されていることから、昨日都内某所のインドネシア料理店にて強者揃いの宴が開催されまして、私も有り難く参加させて頂きました。毎度の幹事役のKucing様をはじめとして、ご参加の皆様には心よりお礼申し上げます! 当日聞きかじった特筆すべき内容は以下の通りです。

 *空港鉄道はトランスジャカルタのICカードまたはインドネシアで発行されたクレカがなければチケットを購入出来ないばかりか、スカルノ・ハッタ空港内のウリナラ製新交通システムも、当面は単線運転で30分間隔というケンチャナヨ・クヲリティ……。いずれは善処されるでしょうが、当面外国人にとっては使い勝手の悪いシロモノに。
 *遅延こそ当たり前なジャカルタにあって、空港特急はどのようにして定時運行するのか……? そのココロは、スイッチバックするドゥリと、タンゲラン線からの分岐駅であるバトゥ・チュプルでの、定時で10分以上のバカ停にあり! 遅延をこのバカ停で吸収することで、総じて定時通りに来るようです。



 *ジャカルタ・コタ駅で日本人鉄ヲタが起こした触車事故が現地で報道されたように、鉄道を警備する側は撮り鉄に対して非常にピリピリして強い態度に出ており、沿線を巡察する警備員もそこそこ頻繁に現れるようになったとのこと。パクアン急行様のブログに最近掲載された、撮り鉄面での注意事項は厳守すべきでしょう。要は、自分で駅間の条件良好な撮影地を見つけられない人 (とりわけ、言語不通な雑然とした下町や田舎に尻込みする人) には、最早ジャカルタでの無許可撮り鉄は難しいということです。また、一ヶ所に長居するのも宜しくないようです。というわけで、私も次回訪問時には、前回と比べて最大の変化である正面ステッカーの違いを三々五々撮る程度にして、基本的には新規電化開業区間であるランカスビトゥンとチカランへの乗り鉄に重点を置いたものにしようかと……。
 *東急の残存車は当面10・12連化されて継続使用となるものの、全てのクーラーがウリナラ製に換装されて以来、恐ろしく生ヌルい風しか吹かない。これでは全車離脱が早まるばかりでは?
 *電機子チョッパ車は今後何時まで電装品のストックが間に合うか分からないため、電機子チョッパ製造を手がけるチャイナ・メーカーから買うことになったものの (今やパワー・エレクトロニクスについても、ウリナラよりはチャイナの方がマシか?)、性能の安定性についてはお手並み拝見。
 *チカウムの電車の山は基本的に全て消え、残された地盤沈下沼では残存金属部品を漁る人々がザルを持って活躍中。
 *スルポン=バンテン線では、ランカスビトゥン行きの客車列車が全廃された結果、ランカスの機関区も廃止されたほか、タナアバンとランカス以遠の街を往復する行商人がますます電車に乗るようになり、長時間、それこそ10連でないとやっていられない混雑に。というわけで、ランカスまで205系 (稀に203系) で往復する際には、客の少ない時間帯を推し量る努力が必要に。

……とまぁこんな感じで、屋根上乗車や車内&駅頭物売りなど、めくるめくカオスな世界が展開する中を、00年代譲渡の冷房車が急行やエコノミACとして大活躍していた時代は遥か遠くに去ったことを、改めて痛感するしかないのでありました……。
 とりあえず、電機子チョッパ車はチャイナ製電装品で動くのか??……というわけで、203系・マト66編成の美しい姿をアップしておきます。KCJのステッカーが無いスッキリ姿が最高に魅力的でした。(*^O^*)