~あらすじ~
川辺で侍の屍体が忽然と消え、目撃した子供たちも次々と死んだ。
一方、子どもたちの通う手習塾の師匠は狐憑きと噂される娘と、夜中にうろつく怪しい人影に悩まされていた。
相談を受けた酒豪で怪異好きの左門は、剣術師範候補の甚十郎に見張りを手伝わせるが、そこに侍の霊が現れ……。
~感想~
巻を重ねるごとに安定感が増す一方で、ミステリ味も怪談味も鳴りを潜め、普通の時代小説に近づいていくこのシリーズ、今回はいたって普通の時代小説に落ち着いた感が強い。
ストーリーに関わっていく怪談は語られるそばから仕掛けが透けて見え、ミステリ要素はもはやミステリなどと肩肘張って名乗るものはなく、せいぜいが理屈っぽい時代小説といったところ。
出版社の方もそれは承知のようで、歴女(笑)をターゲットに見据え、純朴青年の恋愛模様をアピールする始末。十分に面白いのだが、デビュー当初と比べると版型と反比例してなにもかもが薄くなっていて、物足りないのも事実。
また、老婆心ながら忠告するとこのシリーズがターゲットとすべきは歴女(爆)などではなく、通勤中に時代文庫を読むお父さん方である。こんな金儲けのための高くてでかいだけの手に取りにくいレーベルなどさっさと辞めるべきであろう。
10.2.26
評価:★★☆ 5
川辺で侍の屍体が忽然と消え、目撃した子供たちも次々と死んだ。
一方、子どもたちの通う手習塾の師匠は狐憑きと噂される娘と、夜中にうろつく怪しい人影に悩まされていた。
相談を受けた酒豪で怪異好きの左門は、剣術師範候補の甚十郎に見張りを手伝わせるが、そこに侍の霊が現れ……。
~感想~
巻を重ねるごとに安定感が増す一方で、ミステリ味も怪談味も鳴りを潜め、普通の時代小説に近づいていくこのシリーズ、今回はいたって普通の時代小説に落ち着いた感が強い。
ストーリーに関わっていく怪談は語られるそばから仕掛けが透けて見え、ミステリ要素はもはやミステリなどと肩肘張って名乗るものはなく、せいぜいが理屈っぽい時代小説といったところ。
出版社の方もそれは承知のようで、歴女(笑)をターゲットに見据え、純朴青年の恋愛模様をアピールする始末。十分に面白いのだが、デビュー当初と比べると版型と反比例してなにもかもが薄くなっていて、物足りないのも事実。
また、老婆心ながら忠告するとこのシリーズがターゲットとすべきは歴女(爆)などではなく、通勤中に時代文庫を読むお父さん方である。こんな金儲けのための高くてでかいだけの手に取りにくいレーベルなどさっさと辞めるべきであろう。
10.2.26
評価:★★☆ 5