小金沢ライブラリー

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SCP-1311~1320

2018年03月31日 | SCP紹介
SCP-1311 - Sudden Body Integrity Failure
未翻訳

SCP-1312 - Site 41 (サイト41)
建設中に破棄された財団のサイト(研究施設)。工事中に未知の力によりサイト全体が北に3km移動し、内部にいた人物は全て行方不明となった。サイト内には影のような生物が棲みつき、内部に入れられた異物を収容し調査する。影はかつての財団職員で、知性を失いながらもSCPの研究を続けていると思われる

SCP-1313 - Infini-Measure (無限巻尺)
1960年代製の巻尺。おそらく無限に引き出せ、25m以上引き出した状態で接触した人物は宇宙の広大さを感じ重度の鬱病を患うが、それに耐えると回復し多幸感や驚きの感情を訴える。ただし自己中心的な人物やナルシストは負の影響しか受けず、必ず自殺するか植物状態に陥る

SCP-1314 - Memetic Universe (ミーム宇宙)
シミュレーションされた宇宙の物理的性質を表現した数個の数学方程式(A)と、16進数の文字列(B)。Aの方程式を見た人物は推論力が一定値まで上昇し、Bの文字列を探す欲求に囚われる。方程式から8時間以上離すと欲求は消えるが推論力は残る。Bの文字列を見た後にAの方程式を見ると、それを用いてBの文字列の解読を始め、Aの方程式の表す宇宙のシミュレーションに没頭し、やがて脳の全ての領域を計算に費やして行き、生存能力を失い死亡する。Aの方程式だけをDクラス職員に見せて推論力を向上させることが承認された

SCP-1315 - The Hardest Game (この世で一番難しいゲーム)
NES(北米版ファミコン)のカセット。ゲームを開始した人物に現実で様々な脅威が襲いかかる。徐々に難易度は上がって行き、最高でレベル33までしかクリアされていない。説明書には「楽しい時間は永遠に終わらない」と書かれており、そもそも終わりがあるのかも不明

SCP-1316 - Lucy the Kitten Feline Espionage Device (子猫のルーシー猫っ被りのスパイ装置)
ルーシーと呼ばれる不老不死の子猫。毎日9時20分37秒に5分間だけ意味不明のラジオ放送を行う。保護から4年後に財団施設がゲリラに襲われ、このラジオ放送が暗号で情報を流していたと判明。鎮圧され救援も得られないと悟ると放送を辞め、以降はただの死なない子猫として監視下に置かれている

SCP-1317 - Factory Makeup (ファクトリーの化粧品)
「ザ・ファクトリー」と書かれた1942年製の化粧品。皮膚に塗ると体組織と融合し、続けると皮膚がこの化粧品にと置換される。傷や染みが消えるが、塗布を辞めると徐々に融合が解かれていき、やがて崩壊する

SCP-1318 - Consultant Rats (ねずみ先生)
ドブネズミのLong-Evansラット種のおよそ0.00001%の個体に自然発生する現象。3m以内で累計20~80時間過ごした人物は「このネズミは知的存在でしかも自分の働く分野の専門家であり、素晴らしいアイデアを与えてくれるから保護し秘匿しなければならない」という妄想に囚われる。また影響を受けた人物からネズミを紹介された人物も即座に同様の妄想を発症する

SCP-1319 - The Split-Up (けんかわかれ)
突如として上半身と下半身が分離した研究助手の男性。独立して行動し、下半身は目も耳も脳も存在しないが意思疎通が出来、どちらも栄養摂取を必要としない。互いを敵視しており出くわすと即座に暴力に発展する。分離した理由はともに喧嘩別れだと語る

SCP-1320 - Refractive Explorers
未翻訳
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SCP-1301~1310

2018年03月30日 | SCP紹介
SCP-1301 - The Singing Violin (歌うバイオリン)
虹色のバイオリンと弓。バイオリンを揺さぶるか人間の声に曝すと1~13分の間活性化し、その間に弾かれた音を聴いた人物は発声能力を失い、筆記した文字は全て演奏記譜になってしまう。弓を持った人物には効果は無く、それを用いバイオリンを弾くと泣き声や笑い声を奏でる

SCP-1302 - Loss Chaser
未翻訳

SCP-1303 - Hunting Cavern
未翻訳

SCP-1304 - Metafictional Rebirth Ritual (メタフィクション的転生儀式)
フィクションの登場人物を現実に転生させる殺人儀式。大手出版社から本の形で出版された物語の中でその儀式が行われると、発売日から一週間以内に、儀式で殺されたキャラクターと可能な限り同じ人生を歩む人物が誕生する。物語中の出来事と矛盾する結果を出させようとする試みは確実に失敗するが、儀式で殺害された日時を過ぎれば介入は可能となる。儀式には複雑な手順が必要にも関わらず、確認出来ている限り76人が誕生している

SCP-1305 - Cat Lure (擬餌猫)
卵型の胴体と6本の脚を持つ生物。2mの身体を縮めて戸棚やクローゼットに隠れ、猫にそっくりな舌を伸ばして獲物を待ち捕食する。舌は主に猫に擬態するが人間の子供等にも化ける

SCP-1306 - Universal Bird Food (万能鳥餌)
鳥の餌のレシピ。餌を作り設置すると1時間につきおよそ2羽の鳥が現れ餌を食べる。ただし鳥は現れる直前まで存在せず、摂食後には消失する。鳥の収容には機器の故障等で必ず失敗し、翼が無いのに飛行したり死亡していたりと、しばしば常識を外れた鳥も現れる

SCP-1307 - The Person Sharpener (人間削り)
電動鉛筆削り。鉛筆かシャーペンを差し込むと手が固定され離せなくなり、削り口が拡大して人間を引きずり込み四肢を寸断する

SCP-1308 - Hungarian Floater (ハンガリアン・フローター)
人間の皮膚に良く似た生物。自身を折りたたんで人間の声を模倣しておびき寄せ、未知の力で飛行し人体に貼り付くと、体組織を分解して吸収する

SCP-1309 - Time-Locked Town (時の閉じた町)
サウスダコタ州の2,300人が暮らす町。1920年2月5日から1928年8月19日を延々と繰り返している。外部からの来訪者は内部にいる間は消失し、町を離れると再出現する。町人は外に出ると瞬時に反対側から現れ、長旅から帰ったと語る。町民は温厚で危険性も無いが、日付や時間軸のズレを一切認識出来ず矛盾も感じない

SCP-1310 - Examination Room 10 (10番診察室)
オハイオ州のある廃病院の10番診察室。ドアを平均5分43秒だけ閉じると、内部に18歳以下の子供か、その保護者か、医師あるいは看護士が現れる。彼らは正確な知識を有するが偽造された物で、彼らの情報は全く存在しない。担当博士は平行宇宙から人間が送り込まれていると主張した。だが実験によりその研究助手が現れ、診察室に入れられた人物の情報が抹消されるのが本当の能力だと指摘。思い込みによる実験で多くの犠牲者を作り出した博士は研究員に格下げとなった
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SCP-1291~1300

2018年03月29日 | SCP紹介
SCP-1291 - Football Gods (フットボールの神々)
ある大学アメフト部のコーチ。チームをBCSボウルで優勝させるため神霊を召喚し取り憑かれた。意識は不明瞭で体温は155℃に上り、接触した者の癌細胞を活発化させて死に至らしめ、目を見た者を昏睡させる。試合を観戦させないと身体が崩壊する。BCSボウルで優勝したら地獄が凍りつくと契約しており、優勝しないように裏工作されている
※なお現実では2013年を最後にBCSボウルは廃止されている

SCP-1292 - Contagious Scantron Disease (伝染性スキャントロン病)
マークシート読み取り装置に感染するエラー。感染するとCAB、BAD、BEDのような単語を作るためや、塗り潰される欄が直線を作るように採点を間違えたりする

SCP-1293 - Squeedle Deedle Dee! (にこぬこぶん!)
様々な着ぐるみに似た生物。「にこぬこぶん!」は彼らの挨拶のような口癖である。紙とクレヨンを吐き出して人間の子供に絵を描かせ、それにそっくりな自分の子供を産む。繁殖を阻止すると代わりに凶悪な子供を産む。また繁殖に参加しないオスは不定期に集まり奇妙な行事(バレエやバンブーダンス等)を行う。
ある博士は彼らが交尾しているのを発見し、一連の儀式は人間の動揺や困惑の感情を捕食するための手段だと主張し、収容手順の改訂が協議されている

SCP-1294 - The Laughing Fox
未翻訳

SCP-1295 - Meg's Diner (メグの晩餐)
レストラン「メグの素敵な家庭料理」に毎日来店する4人の常連客。9~18時の間に入店を断ったり店内から退去させると、それぞれ周辺の人物の生存本能、食べられる物と食べられない物を区別する能力、体内の微生物、恐怖心への抵抗力を喪失させる。盗聴した会話から死、飢饉、疫病、戦争を司るヨハネ黙示録の四騎士の化身と思われる

SCP-1296 - Dial-a-Llama (「ラマ」なら何でも即座にお届け!)
ある電話番号。そこに掛けるとどこであろうとラマを配達してくれる。ラマに似た物でも可能な場合がある

SCP-1297 - A Jar of Toenails (足の爪1瓶)
足の爪の切りくずが詰まった瓶。切りくずを瓶から出すと周辺の時間軸を過去へと巻き戻す。出された切りくずの量に応じて効果と範囲は拡大し、瓶に戻すと過去への遡行によって消失した生物・物品は全て元に戻る。切りくずは素手で触れた者に急激な体調不良を起こさせ、また自律移動しさらに切りくずを取り出そうとするため、放置すればあらゆる技術・文明が失われて行き世界終焉に繋がる

SCP-1298 - The Doorstep Babies (玄関口の赤ちゃん)
生後3~6ヶ月の人間の赤ん坊を模した人形。体温があり飲み食いし本物の赤ん坊のように振る舞う。主にアメリカ北西部に住み、子供を亡くしたばかりの中~上流階級の夫婦の家の玄関口に現れ、世話をさせる

SCP-1299 - Drowning Tub (溺死の浴槽)
オハイオ州で発見された浴槽。2つの蛇口のうち1つに触れると浴槽が水に満たされ、不可視の力が触れた人物を引きずり込み溺死させる。各月の26日目の夜までに誰も蛇口に触れないと、不可視の存在が浴槽を離れ周辺の人物をさらい溺死させる。それを阻止すると、以前にこの浴槽によって溺死された人物の人格が、溺死しかけた人物に上書きされる

SCP-1300 - Liquid Surgeon (液体外科医)
古い歯医者の椅子。人間が腰掛けると、椅子の下の液圧式カラム(高さを調節する装置)から4本の機械の腕が現れ、麻酔で拘束し、体内の異物(腫瘍、義歯、ペースメーカー等まちまち)を分解する未知の液体を注入する。癌や外傷には有用だが完全に除去は出来ず、またベータ状態と称される手術ミスによりしばしば死に至る


1201~1300で好みは、
SCP-1247 - LaBeouf Viewer (ラブーフが視える男)
SCP-1258 - The Way of the Masters (達人道)
SCP-1261 - Memetic Emu (ミーム的エミュー)
SCP-1271 - Kickball Field, Sheckler Elementary (シェクラー小学校のキックボール場)
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今週のキン肉マン #240 男たちの理由!!

2018年03月26日 | 今週のキン肉マン
・並ぶとビッグボディのでかさが際立つ
・邪悪の神にそそのかされた連中「サタンにそそのかされた哀れな連中の顔を見に来た」
・マスクといい立ち方といいマリポーサってこんなにルチャドール感あったっけ
・弟が大変お世話になりました(意訳)
・サタンとボスは別物なのか同一人物なのかどちらとも取れるな
・フェニックスを行政官にスカウトしていたという後日談いいな
・直接戦ったゼブラやマリポーサはともかくビッグボディの名前も覚えてるのすごいなスグル
・忘れててもおかしくないのに
・ゼブラの天丼ボケww
・スグルは四王子になんの敵意も無いのな
・四王子同士もやけに仲良いな
・ビッグボディはフェニックスに言いたいことあるだろうに
・ビッグボディは居反り投げで秒殺されたウルフマンにも言いたいことあるだろうに
・今の画力で王位争奪編メンバー全員描いてくれるなんて
・2018年にレオパルドンが見られるなんて
・話がどんどん大きくなっていく
・王位争奪編の裏話が出てくるとしたら楽しみすぎる
・始まる前は前シリーズは超えられないと思っていたが余裕で超えてきそうだ
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ミステリ感想-『開化鐵道探偵』山本巧次

2018年03月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
明治12年。鉄道局長の井上勝は、初めて日本人の独力で工事に挑む逢坂山トンネルで相次ぐ、妨害工作とも取れる不審な事件に頭を悩ませ、元八丁堀同心の草壁賢吾に調査を依頼。
草壁は技手見習の小野寺乙松を助手に付けられ、現場に到着した早々に、工事関係者が電車から転落死したと聞かされる。

2017年このミス10位


~感想~
面白かったしすごく良くできているが、いかんせん地味。超地味。どのくらい地味かと言うと話の筋を明日には忘れそうなレベルで、正直これがこのミス10位にランクインしたのはものすごい奇蹟だと思う。
え。マジで10位なの? なんで? 2017年だよね? このミスにいったい何があったんだ……。

改めて言うが完成度は高い。八丁堀同心を主人公にした時代ミステリでデビューした著者が、現在も鉄道会社に勤務しているという経験を活かし、元同心を探偵役に日本の鉄道黎明期を描いたのだから、面白くなるに決まっているではないか。
が、地味なのだ。超地味なのだ。
探偵は典型的なもったいつけで、初めからわかっていた真相を最後の最後まで明かそうとしない。捜査の過程も地道に地味に描かれ、探偵が天啓を得るような目を見張る伏線も少ない。
犯人も地味。超地味。地味な犯人ランキングを作成したらベスト5に入ることは疑いなく、もし1年後に再読したらこいつが犯人だと指摘できる自信が全く無いレベル。
井上勝や藤田伝三郎といった実在の偉人を配し、史実を下敷きにしておきながら物語がかつてないほどに地味なのも珍しい。

再三言うが話自体はすごく良く出来ているのだ。明治期のトンネル工事の実態はだいぶ想像が入っているそうだが、時代背景や情勢も興味深い。
キャラも魅力的で、悪人サイドを除くとほぼ全員が水滸伝か何かに出てきそうな一癖ある好漢ぞろいで、もったいつけ探偵とぼんくら助手のコンビも悪くない。
これだけ物語を読ませる力があれば、ミステリ的に見どころのあるトリックやプロットさえ付いてくれば、いつかとんでもない傑作を書き上げる可能性は非常に高いと思う。

そうした期待値込みで10位に上げられたのかとも思うが、ここ4年のこのミス10位といえば「異次元の館の殺人」、「オルゴーリェンヌ」、「ジェリーフィッシュは凍らない」とインパクトのある作品が続いており、そこに本作が並ぶとなると、いくら「ルビンの壺が割れナントカ」がランクイン候補に挙げられたほど不作の年とはいえ、やはり首を傾げたくなるばかりである。我々は一つの奇蹟を目にしたのかも知れない。


18.3.23
評価:★★☆ 5
コメント (2)

10/18のNXT #416  初陣で完敗しかけるエラ

2018年03月22日 | 今週のNXT
NXT女子王座決定戦 予選
◯ エンバー・ムーン × ルビー・ライオット ソーニャ・デビル
(アンクルロック→横取り)

あんなに手の合っていたエンバーとルビーが、ソーニャという異分子を交えただけで全員の動きがぎこちなくなってしまうというプロレスの不思議。
それでもなんとか各々の見せ場を作る。場外の二人をプランチャでまとめて片付けたルビーが、エンバーにもレッグラリアートを決めたものの、脚の痛みからカバーに行けず、そこをソーニャにアンクルロックで捕らえられる。
タップを堪えている間にエンバーが息を吹き返し、必殺のフライング・スタナーでソーニャを空襲し、そのまま脚を痛がるルビーを固め、予選を突破した。


アリスター・ブラック ◯-× ラウル・メンドーサ
(後ろ回し蹴り)

ゴングが鳴って間もなくベルベティーン・ドリームが現れてブラックの気を引き、その隙をついたメンドーサが先制。
ハイフライムーブで畳み掛けるが、蹴り足をつかまれると逆にブラックの蹴り技のフルコースを浴び、後ろ回し蹴りで顔面を吹き飛ばされた。


・ドリュー・マッキンタイアへのインタビュー

NXT王者マッキンタイアがインタビューを受けていると、そこにゼリーナ・ベガが現れ、インタビュアーをどかし交代した。


カシアス・オーノ ◯-× セザル・ボノーニ
(ローリングエルボー)

打点の高いドロップキックを突き刺したボノーニがペースをつかむが、三度目のドロップキックを自爆するとオーノに主導権を奪われ、ブートで倒され膝立ちになり、後頭部へのエルボーで3カウントを献上した。


SAnitY(エリック・ヤング&アレクサンダー・ウルフ&キリアン・デイン) △-△ アンディスピューテッド・エラ(アダム・コール&ボビー・フィッシュ&カイル・オライリー)
(オーサーズ・オブ・ペインの乱入によりノーコンテスト)

チームリーダーながら受け担当のヤングが長時間にわたりエラに集中砲火を浴びる。
デインへの交代にこぎ着けると、フィッシュとオライリーを二人まとめて担ぎ上げ投擲し、コールを孤立させる。
SAnitYは三人がかりでコールをじっくりと料理しようとしたが、そこへ前タッグ王者のオーサーズ・オブ・ペインが乱入。SAnitYを叩きのめして試合をブチ壊し、その間に初陣なのに危うく完敗しかけたエラの三人は逃げていった。
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ミステリ感想-『死の相続』セオドア・ロスコー

2018年03月21日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ハイチの農園主のアンクル・イーライは弁護士を通じ葬儀に従業員や姪を集めさせ、遺言を公開。
全員に相続順位を付け、屋敷の外に出た者(≒死亡した者)は相続権を失い、24時間後に生きていた中で最上位の者に遺産を与えると告げる。
まるで殺し合いを奨励するような内容に一同は面食らい、当然のように殺人劇の幕が開く。


~感想~
黄金の羊毛亭さんの「堕天使拷問刑」の感想で「(怒濤のクライマックスと崩壊は)比肩し得る」と書かれておりずっと気になっていたので、苦手な翻訳ミステリながら読んだ次第。

設定は抜群。登場人物もほぼ全員が一人や二人どころか十数人は殺している曲者揃いで、バタバタと人が死んでいくが、そのいずれもが密室か不可能状況に置かれる。
それだけでも面白いのに終盤には羊毛亭さんが仰る通りのとんでもない超展開を見せ、物語はあさっての方向にすっ飛んでいき、異形を交えて壮絶な大乱闘が繰り広げられる。
(余談だがそのさなかにある人が語り手を襲う理由がまるで理解できなかった。中盤から流し読みしたが何か読み飛ばしたのだろうか?)
そして理屈の通じない異形どもを理で収めるような意外な決着法で乱闘を終わらせると、密室や不可能状況の謎を明快かつ簡潔に紐解いていき、全てが論理的に語られるのには驚かされた。
ラストシーンも見事な伏線回収で決まり、内容自体には全く不満が無いどころか、飛鳥部勝則に擬せられる(※逆です)のも納得の佳作なのだが、問題は翻訳文の拙さ。

自分がもともと翻訳ミステリが大の苦手で、読み慣れていないこともあるにしろ、直訳しほとんどブラッシュアップしていないのではと疑うほどに日本語になっておらず、意味不明の比喩や、どこまでがジョークや皮肉でどこまでがまっとうな発言なのか理解に苦しみ続けた。
中盤からは細かく読むことを完全に放棄して話の筋だけ追いなんとか読了したが、自分にとってこの文章はかの「NO推理、NO探偵?」と全く同価値の代物であった。

だが羊毛亭さんはもちろんのこと他の読者の感想を見ても特に読みづらかったとも、際立って翻訳がまずかったとも書かれておらず、単純に自分と訳者の相性が悪かったか、翻訳ミステリそれ自体へのアレルギーが原因であろう。
繰り返すが内容自体は突飛な展開と論理的な本格ミステリを両立させた稀有の作品であり、翻訳ミステリを読み慣れた向きならば、自分の数十倍は楽しく読めることだろう。


18.3.19
評価:★★☆ 5
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10/11のNXT #415  絶対に笑ってはいけないベルベティーン・ドリーム

2018年03月20日 | 今週のNXT
NXT女子王座決定戦 予選
× ニッキー・クロス リヴ・モーガン ◯ ペイトン・ロイス
(フィッシャーマンズスープレックス)

一軍昇格したアスカが返上したNXT女子王座を4WAY戦で争うことが決定。メイ・ヤング・クラシックを制したカイリ・セインがすでに出場権を得ており、残り3枠をめぐり予選が行われる。

ニッキーが共闘したり二人まとめて片付けたり狂乱ファイトを展開するが、そこにSAnitYと抗争中のアダム・コール、ボビー・フィッシュ、カイル・オライリーが結成したアンディスピューテッド・エラが現れ、ブラジル人ディーバのタイナラ・コンティを送り込む。
タイナラはニッキーのフォールを立て続けに妨害。激怒したニッキーは追い回すが、その隙を逃さずペイトンが後ろ回し蹴りからフィッシャーマンにつなげ、勝利を横取りした。


リオ・ラッシュ ×-◯ ベルベティーン・ドリーム
(ダイビング・エルボードロップ)

前回のデビュー戦を妨害されたラッシュが元相棒のベルベティーンと対戦。
リングに寝そべり官能的に(?)アピールする元相棒を、ラッシュは冷たい目で見つめる。
ラッシュは高速のロープワークでいきなり客席を沸かせるが、攻撃は単発に留まり、デスバレーボムで叩きつけられると、高度のあるダイビング・エルボードロップで仕留められた。


ダニー・バーチ ×-◯ ラーズ・サリバン
(スパインバスター)

バーチが相棒(?)オニー・ローキャンの仇討ちに挑んだがやはりダウンすら奪えずに玉砕した。


ストリート・プロフィッツ(アンジェロ・ドーキンス&モンテス・フォード) ◯-× ダミアン・スミス&マルコス・エスパーダ
(フロッグスプラッシュ)

試合時間のおよそ八割はプロフィッツのおちょくりアピールで、何事もなくフォードがスミスを仕留めた。
ビンス・マクマホンが嫌いそうな内容だった。


ジョニー・ガルガノ ×-◯ アンドラーデ・シエン・アルマス
(ハンマーロックDDT)

まだTVマッチ2戦目なのがもったいなく感じるほど、テクニシャン同士で手が合い、カウンターの応酬を繰り広げる。
飛びつき式のパーフェクトショットやアイコノクラズムなど初披露の技も多く飛び出し、最後まで一進一退の攻防を続け、アルマスがガルガノ・エスケープに捕らえられたが、ゼリーナ・ベガが着込んでいた#DIY(かつてガルガノがトマソ・チャンパと組んでいたタッグチーム)のTシャツを見せて動揺を誘う。
あのせっかくの裏切り劇はなんだったんだという黒歴史を突きつけられたガルガノが思わず力を緩めた隙にアルマスは技から抜け出し、コーナーにもたれさせると串刺しWニーで追い打ちし、必殺技でとどめを刺した。
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今週のキン肉マン #239 運命の四王子!!

2018年03月19日 | 今週のキン肉マン
・いやお前ら王子でもなんでもないからね
・タイトルからしてハブられるソルジャーマン
・フェニックスは本当にマスク必要だったか?
・例外なのはアタルのことかソルジャーマンのことか
・戦争に合わせて兵隊を集めるのはそもそもソルジャーマンのスタイルのはずだからな
・ミキサー大帝に残虐の神が力を貸していたので、フェニックスとビッグボディの試合を偵察していたのはソルジャーマンのほう
・※ただし当時のゆでに時系列の概念は無い
・ソルジャーマンが意外な兵隊を引き連れて現れたら激熱じゃないですか
・ヘイルマンの口調が完全にブロッケン
・立場上罵るけど遠回しにルナイトの手柄を讃え死を悼むオメガ兄はまさに人の上に立つ男
・もう一戦やる気満々のウルフマンとヘタれてないスグルの名コンビ
・皮肉を返しつつ相手の事情も汲んで戦いを呑むスグルに成長が感じられる
・あれ? スグルとオメガ兄戦う前からわりとわかり合ってない?
・が、そこへ稲妻ドーン!
・四王子ドーン!!
・展開早い!!
・同じ回のうちに到着するとは思わなかった
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10/4のNXT #414  カイリ・セイン見参

2018年03月18日 | 今週のNXT
ルビー・ライオット&ニッキー・クロス ◯-× ビリー・ケイ&ペイトン・ロイス
(ペレキック)

前回の対戦と同じくニッキーはなかなか現れず、ルビーがハンディ戦を強いられる。
リングに上ったニッキーはオージー組の必殺ツープラトン、ビリーの膝に顔面叩きつけをカウント2で返し、ルビーへのブラインドタッチにつなげると、まだフィニッシュの説得力の足りないペレキックでビリーを一蹴した。


アリスター・ブラック --- リオ・ラッシュ
(ベルベティーン・ドリームの乱入により試合中止)

すっかり新入りの歓迎役になったブラックが元CZW王者のリオ・ラッシュと対戦……する前に先週ブラックに喧嘩を吹っ掛けたベルベティーンがラッシュを襲い、試合中止に追い込んでしまう。
変わり果てた元タッグパートナーにラッシュは何を思うか。


カイリ・セイン ◯-× アリーヤ
(ダイビング・エルボードロップ)

メイ・ヤング・クラシックを優勝したカイリ・セインこと宝城カイリがNXTに見参。
一時はディーバの中心メンバーにいたのに入場曲すら省かれたジョバー役のアリーヤは何を思うか。
怒れるアリーヤが前~中盤を支配するが、カイリはスピアーで動きを止めるとコーナーに追い詰めて畳み掛け、最後はとんでもない高度からエルボーを落とし初陣を飾った。


NXT王座戦
ドリュー・マッキンタイア ◯-× ロデリック・ストロング
(フューチャーショック→クレイモア)王座防衛

待望の王座戦にこぎ着けたストロングは意欲十分。パワーを見せつけるマッキンタイアにスピードで対抗し、場外乱闘から鉄階段にバックブリーカーで落とすことに成功すると、背中を攻め立てる。
痛みからマッキンタイアはカウンタを合わせる程度の反撃にとどまるが、回復すると雪崩式のシュバインで叩きつけるがロープに逃げられ、クレイモアも同型のショットガンキックに切り返される。
だが場外での攻防から、マッキンタイアが鉄柱へのパワーボムを浴びせて勝負あり。リングに上げてフューチャーショックからクレイモアを喰らわせベルトを守り抜いた。

試合後、マッキンタイアは自ら握手を求めストロングの健闘を称えた。
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