小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #295 業火のスープレックス!!

2019年09月30日 | 今週のキン肉マン
・まさかのショタアリステラの過去編
・ショタディクシア可愛すぎない?
・垂れ目のショタアリステラも可愛すぎない?
・野っ原に立ってる金属探知機みたいなのでパワーを測るという謎の儀式
・アリステラの元の超人強度がスグルと同じ95万パワーという上手さ
・弱いからって王家の子供を襲う火山マン脳筋すぎる
・そういえばオメガハンドはサタンの両手説が消えた
・健康診断で両手を拘束する必要あるんですかねえ
・拘束具を壊すのがかっこいいから必要あるな
・なんでも鑑定団みたいに1の桁から表示する必要は一切ない
・スグルとの共通点は王子で人々の希望というだけではなく、幼少期は落ちこぼれだったアリステラ
・本当に何もかもオメガのキン肉マンである
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オカルト三国志  松の木が生える夢

2019年09月29日 | オカルト三国志
「孫皓伝」に曰く。
250年、呉の丁固(ていこ)は松の木が腹の上に生える夢を見た。
「松という字は「十八公」と分解できる。これは18年後に公の地位に上るという意味だ」と自ら読み解いた。
268年、予言通りに丁固は三公の位に上ったという。
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12/26のNXT #484  2018年最後のタッグ王座戦

2019年09月28日 | 今週のNXT
4WAY女子王座挑戦権争奪戦
紫雷イオ ◯ ビアンカ・ブレア × レイシー・エヴァンス ミア・イム
(バーニングハンマー)

レイシーがウーマンズライトでミアを殴り倒すがイオがカット。高速のムーンサルトプレスで押しつぶすがビアンカはお下げで殴りつけてカットし、イオをアーリウープで場外に投棄し、退避していたミアにぶつける。
そしてバーニングハンマーでレイシーを倒し、挑戦権を獲得した。


ジャクソン・ライカー ◯-× ミッチ・タベルナ
(パワーボムホイップ)

特筆することはなくライカーが圧勝した。


NXTタッグ王座戦
アンディスピューテッド・エラ(カイル・オライリー&ロデリック・ストロング) ◯-× ヘビーマシーナリー(タッカー・ナイト&オーティス・ドーゾビッチ)
(ショットガンキック+水面蹴り)防衛成功

マシーナリーが序盤からパワーで圧倒するが、オライリーがレフェリーの注意を引き付けた隙にストロングがナイトをエプロンから場外の床へ背中から落とし形勢逆転。
交代したドーゾビッチが孤軍奮闘するが、長時間痛めつけられたナイトのダメージは深く、ムーンサルトプレスを自爆すると体力を使い果たし、エプロンに上がるたびに蹴り落とされ援護に入れない。
ツープラトン技を何度となく返したドーゾビッチもついに力尽き、ストロングにフォールを奪われた。
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SCP-1941~1950

2019年09月27日 | SCP紹介
SCP-1941 - Lunar Von Neumann Catastrophe (フォン・ノイマン的月面禍)
月面に起こっている異常現象。フォン・ノイマン探査機(自己複製能力を持つ探査機)が着陸し、月面を覆い尽くそうとしている。現在は月の裏側で拡大しているが2023年8月には地球から視認され、2040年には月面は完全に覆われると推測される。探査機からは超高度な処理能力が要求される計算問題が出されており、正答すれば機能停止させられるが、失敗した場合のリスクが不明で、また現在の地球の技術で正答出来る可能性があるのはSCP-155 - Infinite Speed Computer (速度無限のコンピュータ)だけだが、使用すると最悪の場合は超新星爆発を引き起こすと考えられる

SCP-1942 - Industrious Ants
※未翻訳

SCP-1943 - No Anomalies Detected (異常性は検出されませんでした)
財団に勤務するサラ・グリューンワルトという名の研究助手。財団と敵対するカオス・インサージェンシー(CI)は25名もの超人機動部隊を送り彼女を拉致しようとしたが失敗に終わった。しかし彼女からは全く異常性は検出されず、財団はCIがなぜ拉致しようとしたのかわからないまま、万が一のために収容を続けている

SCP-1944 - Ascension Burger (アセンションバーガー)
「アセンションバーガー」という名のファストフード店。注文すると客の住居から電話やコンピュータといった近代的な物が消失し、それが食品として提供される。客はそれを疑いなく食べ、利用するほど自身がより高次な存在になった幻覚を抱く

SCP-1945 - A Slow-Scan Signal (低速スキャン信号)
ある地方で絶えず発信されるアナログ信号。1分ごとに5フレームの低速で、未知の女性を定点観測する映像が流されている。映像はリアルタイムで、低速に変換した信号を流せば女性にも聴こえる。女性は財団に似たロゴマークを着けた人物に連れ去られ、以降は姿を見せていない

SCP-1946 - Diner Mimics (食堂ミミック)
移動食堂に改造されたトレーラー。内部に入った人間は数分で自我を失い、食器や時計といった内装品を模倣しようとする。影響を受けた人物は消耗せず、形状を出来るだけ真似ようとして死亡した人物の遺体も腐敗しない

SCP-1947 - Emission Sphere (放射球体)
ザンビアで発見された合金で造られた球体。定期的にマイクロ波を放出する。研究の末に解読し、指定された紫外線レーザーを照射したところ、強烈な電波放射に切り替わった。電波はさそり座の方角へ向けられており、何者かが未知の目的の為に銀河の各地へこの球体をばらまいたと推測されている

SCP-1948 - Weather Bird (お天気鳥)
一羽のクロウタドリ。周囲75km以内の気温や風の流れを自在に変化させる。摂氏27℃くらいの穏やかな気候を好み、それを保つ為に能力を使っている。だが長年に渡りこの鳥を崇拝してきた住民達は、天候の変化を恐れ生贄さえ捧げていた

SCP-1949 - Jonathan Harris (ジョナサン・ハリス)
羊皮紙の巻物。とある人物と財団との間で交わされた契約が記されている。契約は財団の収容するジョナサン・ハリスへの処遇に関するもので、彼の死後も財団は契約を守り続けている
※契約を破ればどうなるか、なぜ守るのか、なぜ羊皮紙がSCPなのか等の説明はなされない

SCP-1950 - The Infectious Time Loop (伝染するタイムループ)
テキサス州のある家。1950年代に居住していたトンプソン一家が、未知の熱源による爆発に巻き込まれる4秒間を延々と繰り返している。接近した生物や物体もタイムリープに囚われ、その度に効果範囲が拡大する
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オカルト三国志  見えない神様

2019年09月26日 | オカルト三国志
「孫権伝」に曰く。
王表(おうひょう)という目に見えないが話をし、飲食もする神がおり、紡績(ぼうせき)という巫女が仕えていた。
李崇(りすう)は王表を招き、何人もが議論を挑んだが、誰も言い負かせなかった。
皇帝の孫権は王表のために屋敷を建ててやり、しばしば酒食を届けさせた。王表は日照りや水害などの小さな出来事を予言し、よく的中させた。

252年、孫権が危篤に陥り、群臣は病気の平癒をするよう願い出たが、王表は逃亡したという。
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12/19のNXT #483  #DIY復活?

2019年09月25日 | 今週のNXT
紫雷イオ&ダコタ・カイ ◯-× マリナ・シャフィール&ジェサミン・デューク
(ムーンサルトプレス)

イオ、マリナ、ジェサミンは揃ってデビュー戦。
MMA組が乱暴な打撃でダコタを捕獲するが浴びせ蹴りで逃げられ、交代したイオがリングを所狭しと躍動し、高速のムーンサルトプレスでマリナを一気に仕留めた。


ドミニク・ダイジャコビッチ ◯-× アーロン・マッキー
(フィースト・ユア・アイズ)

クリス・ダイジャックの名で2試合したダイジャコビッチが再デビュー。ジョバー役の頃からリコシェとベルベティーン・ドリーム相手に善戦した怪力を見せつけ、「フィースト・ユア・アイズ」と必殺技名を予告してから宣言通りに勝利した。
なお技はアルゼンチンバックブリーカーに担ぎ上げてから膝蹴りに合わせる、逆go 2 sleepだった。


・4WAY女子王座#1へ

本日勝利した紫雷イオが4WAY女子王座挑戦権争奪戦へ駒を進めた。


ヘビーマシーナリー(タッカー・ナイト&オーティス・ドーゾビッチ) ◯-× ブレイク・ホーウェル&ダニー・ダッカード
(コンパクター)

いくらやられ役とはいえかわいそうなくらい体格差のある小柄な相手をマシーナリーは弄ぶ。タッグ王座戦が予定されているアンディスピューテッド・エラが見物に現れると、ダッカードをコンパクターでカバーしたがカウント2で中止し、ホーウェルとともに2人まとめて担ぎ上げてコンパクターを喰らわせ、エラに見せつけつつナイトがフォールした。


スティールケージ戦
アリスター・ブラック ×-◯ ジョニー・ガルガノ
(シャーク・イン・ザ・ウォーター)

ガルガノはブラックが檻に入る前に奇襲を仕掛けるが、反撃されむしろ劣勢で試合開始へ。
中盤、飛び膝蹴りでガルガノをKOしたブラックは金網頂上にたどり着くが、エスケープ決着に満足せずリングに戻る。
ガルガノは蹴られた勢いで場外に落ちそうになり(アメプロの金網戦はドアに近づくとレフェリーが開けてくれる謎仕様)ブラックはあわてて足をつかんで引き戻す。
ガルガノが脳天から金網にブラックを突き刺し勝ち誇るが、ブラックは最後の力を振り絞りブラックマスで反撃。
フラフラになりながらガルガノは金網から、ブラックがドアから脱出しようとするが、トマソ・チャンパが現れてブラックの顔にドアを叩きつけてしまう。
思わぬ援護を得たガルガノはリングに戻ると、チャンパとの必殺ツープラトンを炸裂させ、ブラックをフォールした。
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ミステリ感想-『ユリゴコロ』沼田まほかる

2019年09月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
亮は恋人の失踪をきっかけにしたように、父の死病、母の事故死と相次いで不幸に見舞われた。
父の部屋で見つけた、母の名が記されたまるで遺髪のような髪と、殺人を告白するノート。
ノートを記したのは、幼い頃に入れ替わった本当の母なのか?

2011年このミス5位、文春6位、大藪春彦賞、日本推理作家協会賞候補、本屋大賞候補


~感想~
なかなかのサイコパスであるノートの記述者の生々しい告白と、ユリゴコロという奇妙な造語の醸し出す、据わりの悪い独特の雰囲気がまず良い。
調査により次第に判明していく事実と、ドッグラン付き喫茶店の日常風景(そういえば似鳥鶏の動物園シリーズの変人飼育員がゲスト参戦しているような…)が合間に挟まれ、さらに恋人失踪の謎も語られる。
だが失踪の方はガッカリというか安易というか、てっきりサイコパス日記とも関わってくるかと思いきや全然そんなことはなく、失踪の理由もまるで捻りがなくて、物語の味付け程度の意味しか持たず、正直こんなことなら失踪エピソード自体が必要なかったとすら思えるのは、なんでも真相に絡んでこなければ文句を付けずにいられないミステリ脳が過ぎるだろうか。

終わってみれば伏線も乏しく、あらかじめ張っておけばいいのにと思う点も多々あるものの、一方で話の流れからして当然の帰結というか、真相はこうなのだろうと思う通りに話が運ぶため、伏線の有無に関係なく、展開に納得は行ってしまう。
これだけ伏線が無く、意外性も無い作品に、このミス5位といったミステリ的な高評価を与えるのはどうかという意見もあるだろうが、先に言ったように展開に納得が行ってしまうのだから、文句を言うのは筋違いだろう。

長々と書いてしまったが、ミステリ的には残念ながら落第点だが、物語としては大変面白く最後まで読めた。陰鬱にも感動にもホラー気味にも、なんにでも転ばせられたラストシーンが、ああいう形になったのも良かったと思う。
話題になっただけはある、広く勧められる佳作である。


19.9.22
評価:★★★ 6
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SCP-1931~1940

2019年09月23日 | SCP紹介
SCP-1931 - The Bite of Flight (空飛ぶ噛みつき)
ベンガルトラの頭部の剥製。その牙で負傷した生物は、損傷に応じた浮力を30時間ほど得る。発見された日誌によると生前からその能力を持ち、「ハーマン・フラーの不気味サーカス」に参加していたと思われる

SCP-1932 - Differently-perceived Playground (異常知覚性公園)
ロンドンのある公園の遊具。16歳未満の人物に異常性が働き、年齢が低いほど遊具に恐怖を感じる。精神年齢6歳のDクラス職員に実験させたところ、高山に建てられているように知覚し、墜落死した

SCP-1933 - Baileys Santa (ベイリーズ・サンタ)
体液がベイリーズ(リキュール)で構成された男性。常にサンタの扮装をし、クリスマス・イブの夜に(おそらく好意から)他人に体液を飲ませようとする。体液は24時間に25ml以下の摂取なら安全だが、それ以上の摂取は体液をベイリーズに置換される危険がある

SCP-1934 - Absence of Absence (不在の不在)
ジェイム・マーロウ博士のオフィスへの侵入不可現象。突如として未知の力により部屋に入れなくなった。部屋の電源を落としても照明と扇風機は稼働し続けている

SCP-1935 - An Empty Chamber (空虚のある部屋)
ある家。中に入った者は、宇宙空間の移動する一点から地球を見下ろす幻覚を見る。ある存在感の無い男が空虚の力を自身に向けた経緯を7分15秒語り、効力は失われた
※余談だがメッセージは7分15秒で喋り切れる文量に思えない。これを7分15秒で読んだなら相当な早口で、得意分野を嬉々として語るオタクのような陰キャぶりがしのばれる

SCP-1936 - Daleport (デールポート)
ニューイングランド地方のデールポートという町。ある時、霧に包まれ侵入不可となり、霧が晴れると様々な時空間異常が発生した。地元宗教団体の宣教師が神々を召喚し戦わせた結果と思われる

SCP-1937 - Self-Love Shack (自愛の小屋)
ギリシャのある小屋。内部で30分以上過ごした人物が、特定のフレーズを口にすると、その人物の声で応答される。応答は自己肯定するもので、自愛心が向上する

SCP-1938 - Dr. Wondertainment's Amaze-O Dive Tank® (ワンダーテインメント博士のびっくり潜水水槽(商標登録済み))
ワンダーテインメント博士製の水槽。水で満たすと未知の魚と飼育設備が現れる。水に触れた人物は消失し、すぐに再出現するが、2時間~1週間ほど魚として楽しく暮らしていたと語る。魚を水槽に入れると未知の魚に変化するが、その水に触れた人物は魚に迫害されたと語る

SCP-1939 - Radio Occupied Europe
※未翻訳

SCP-1940 - The Anywhere Store (どこでもストア)
部屋や箱のような囲いの中に商人が現れる現象。商人は「ライト・クーリエ・エンタープライズ」を名乗り、内部の物品を勝手に売る。物品が全て購入されるまで商人は消えず、購入された物品からは6時間後に新たな商人が出現する。商人は容易に排除出来るが、排除しても別の商人が現れるだけの結果に終わる
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オカルト三国志  赤いカラス

2019年09月22日 | オカルト三国志
「孫権伝」に曰く。
238年、麒麟が現れたという報告があり、天下泰平の象徴とされるため元号を改めるべきだという議論がなされた。
皇帝の孫権は「先日、私は宮殿の庭で赤いカラスを見た。不思議な動物が吉兆ならこれも同じであり、赤烏(せきう)という元号にすべきだろう」と言った。
群臣は「周の建国時にも赤いカラスが現れたという吉兆があります。麒麟よりも身近に現れ、しかも陛下がその目で見たのならよりふさわしいでしょう」と賛成し、赤烏に改元したという。
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ゲーム感想-『カリギュラ オーバードーズ』

2019年09月21日 | ゲーム
~あらすじ~
意志を持つボーカロイドのμ(ミュー)とアリアが作った仮想空間メビウス。
そこでは現実から逃げ出した人々が終わらない高校生活を楽しんでいた。
だがμとメビウスは次第に歪み、人々は仮想空間に囚われ続ける。
ここが現実ではないと気付いた佐竹笙悟らは、アリアの助けを得て現実に帰るため帰宅部を設立する。
vitaで発売された「カリギュラ」に多くの追加要素を収録した「オーバードーズ」で新たな物語が描かれる。


~感想~
魅力的な世界観、ボーカロイドをこれ以上無いほど活かした設定、500人以上のモブを全員仲間にできる等々、熱意や志の高さは買えるが、技術とおそらくは予算が全く足りなかった結果、一見してすぐに誰もが感じる通りの「劣化ペルソナ」に落ち着いた。


1.ストーリー
まずは良い点から。仮想空間メビウスで暮らす人々は全員が高校生だが、それは理想の姿に過ぎず、実生活では年齢はおろか性別も違う、という設定が面白い。
仲間や敵キャラの正体には意表を突くものも多く、また小ネタながら名無しの少女の正体は、実に本格ミステリ的で素直に感心した。
「オーバードーズ」から追加された敵陣営に協力する楽士パートは、ストーリーは短いが、なんなら帰宅部よりはるかに仲が良いし、個性派揃いで会話だけでも十分に楽しい。

次に悪い点。ストーリーが一本調子でμ(ミュー)を追う→逃げられるか手掛かりを得られない→また追うの繰り返しで、話自体に意外な展開はほとんどない。追加された楽士パートもただ楽士とパーティーを組んで戦うだけのもので、楽士エンドもなぜその流れで楽士側に寝返るのか、ドラクエⅤでデボラを嫁にするストーリー上の理由くらい存在しない。「ペルソナ1~2」のライターを呼んできたわりに、設定だけで力尽きた感が強い。
またすぐに慣れるが、キャラ達は表情がないマネキンで口パクすらせず、動作も場面に合わせず機械感あふれるやっつけ仕事の動きを披露するのは残念。キャラの魅力が重要な割合を占め、声優も熱演しているのに余りにもぞんざいである。


2.音楽
本作の最大の売りは音楽である。各ステージごとに有名ボカロP作曲の曲が流れ続け、戦闘に突入するとシームレスにボーカル付きに移行するのは驚いたし感心した。
各ステージのボスを象徴する曲調の全く違う十数曲を、μ役の上田麗奈が驚異的な歌唱力で歌い分けるのも素晴らしい。ボカロ(といっても歌ってるのは声優だが)をかつてなく上手く活かしたゲームの一つに挙げられるだろう。


3.戦闘
予測される未来をもとに、1ターンに先の行動を3つまであらかじめ設定する戦闘は、なかなか戦術性があり、敵の猛攻をしのぎつつコンボを叩き込むのは楽しい。
だがそれはボス戦の話で、ザコ戦では面倒なだけ。いちいち4人×3行動なんて入力してられないので、仲間はオートで戦わせるが(恐るべきことに無印カリギュラにはオートが無かったらしい)仲間は役立てばラッキーくらいの戦力なので、大半の敵は自分ひとりで料理していくことになる。それも敵の行動によって何をするかはほぼ一択なので、戦術性もクソもなく、肝心のボス戦も難易度ノーマルでやっていれば、ラスボスでさえ通常攻撃を連打するだけで勝ててしまう。
難易度を上げれば歯ごたえが出るが、全滅=問答無用のゲームオーバーでタイトルに戻される古式ゆかしい仕様で、しかもスタート時のロード時間が結構長いため、難易度をうかつに上げるのもためらわれるだろう。
また雑魚キャラは周囲に飛んでるファンネルの違い以外に区別が付かず、ダンジョンの仕掛けもどこかの敵を倒すかどこかのスイッチを押すと扉が開くだけで、こちらもやっつけ仕事であった。


4.周回要素
マップ上に自分よりはるかにレベルの高い雑魚キャラがうろつき、2~3周してレベル上げしないと歯が立たない。
だが2周目以降はマップ上なら好きなタイミングで周囲の雑魚のレベルを1~100まで上げられ、経験値稼ぎには困らないだろう。前例があるのかもしれないがこれは良いシステムで、あらゆるRPGに導入して欲しいと思う。

あちこちを練り歩く500人の生徒達と交友できるが、500人全員が相関図でつながっており、まず友人の友人にならないと会話すらできないので、外堀から埋めていかなければならず、コンプリートははてしなく遠い。
生徒の悩みを解決したところでもらえるのは本当に意味があるのかわからない主人公のパラメーター上昇か、ほとんど使い物にならない装備1つだけだが、正体(年齢・素性・秘密)が明かされ、本筋には一切関わらないけど各クラスで進行しているサブストーリーが次第に明らかになっていくので、コレクター欲は駆り立てられる。

一方でエンドコンテンツと銘打ったワールドリワードはよくある「面倒で時間がかかるだけの要素をエンドコンテンツと名乗っとけば許されるという勘違い」そのもので、開放したところでちょっと強いボスと戦い、ちょっと強い装備品がもらえるだけのサブイベントである。有志のおかげで(面倒ではあるが)時間がかかる部分は省略できるのはありがたいが。


5.総評
はじめに言った通りの「劣化ペルソナ」であることは間違いなく、やればやるほどペルソナの空恐ろしいほど高い完成度に気づかされるだろう。いったいこれにどれだけの手間と予算を掛けるとP4やP5になるのやら。
とはいえカリギュラならではの良い所も多々あり、色々とくさしてみたものの、丸1ヶ月以上プレイできた、魅力のある作品ではある。特に歌は上田麗奈のおかげもあり良曲揃いでどれもこれも素晴らしかった。
PSプラス加入者で興味があるならやって損はないのではなかろうか。

余談だが公式サイトで大川ぶくぶ氏がエアプで四コマを描いており、プレイ済でポプテピピック好きなら絶対楽しめるので必読である。正直これ込みで自分の評価はだいぶ上がっている。


評価:★★★ 6
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