特に理由はなく急にスパロボマラソンを開始し「V」「X」「T」「30」をクリアしたため感想を簡単に。
結論から言うと従来のスパロボの進化系をやりたければ「V」を、システムを刷新した意欲作がやりたければ「30」をおすすめする。
ちなみに現在価格はDLCを考慮しなければ「30」が最も安い。またSwitch版「V」「X」はDLCを無料で収録しているがボーカルはなく、曲の差し替えも不可で「T」は未発売である。
スーパーロボット大戦V
今までのスパロボの正統進化。過去作をやったことがあり、今まで通りのスパロボを求めているならこれをやれば間違いない。
ロボットにとらわれず「戦艦枠」で初参戦した「宇宙戦艦ヤマト2199」が主要ストーリーを担い、かつ最強ユニットでもある。
飄々とした男主人公はスパロボシリーズで最も好きなオリジナル主人公クロウ・ブルーストを思い出させ、シナリオ・システム・難易度が実にちょうどいい。久々にスパロボ復帰する旧作ファンには自信をもっておすすめできる作品である。
スーパーロボット大戦X
前作「V」と次回作「T」とはストーリー上のつながりは基本的に無いが、システムがマイナーチェンジ程度に留まっているため、だいたい三部作として扱われる。
VとXは参戦作品くらいしか差がないため、珍しい作品や好きな作品が目当てならやってみるのもいいだろう。
現在のところ据え置き機で「魔神英雄伝ワタル」「Gのレコンギスタ」「バディ・コンプレックス」「ふしぎの海のナディア」が参戦しているのは本作のみである。4作とも曲が良い。
またシナリオはファンタジー寄りで、Vとはまた違う面白さがあり、Vが気に入ったならやって損はしないだろう。
スーパーロボット大戦T
VとXに新システムを多少加えたがマイナーチェンジどまりで、これも参戦作品の好みによる。「カウボーイビバップ」と「わが青春のアルカディア」と「楽園追放」の参戦は本作のみ。ただし「楽園追放」は諸事情により限定版にも主題歌は収録されていない。
ストーリーの要所要所で一枚絵が入るようになり、また戦闘アニメの作り込みは三部作で最も上。「トップをねらえ!」のガンバスターは一見の価値がある。
難易度は慣れもあって低めだが、後半になるにつれ敵のレベルがインフレしていき、無理やり引き上げている印象。
また本作から隠し要素の取得条件がかなりゆるくなり、通常プレイでほとんど回収できるだろう。
「魔法騎士レイアース」と初参戦ではないが「ガンソード」は次回作「30」にも登場するが、ストーリー再現は本作で主に行っているため、アニメを観ていないなら理解が深まる。「ガンソード」のヴァンは最高のキャラ。
有料でクリア後のストーリーが描かれ、VとXのオリジナル機体も登場するエキスパンションパックもあるが、値段分の価値はなかった。
スーパーロボット大戦30
30周年記念作品の名に恥じない、抜本的にシステムを変えてきた意欲作。今までと違うスパロボがやりたいならうってつけ。個人的には「第三次α」や「Z」に匹敵する。(ちなみに最も好きなスパロボは「UX」だ)
ストーリーの分岐こそしないが、シナリオの攻略順を自由に選べ、主要シナリオだけ進み、最短距離で完結させることも可能。(※ただし隠し要素はほぼ得られない)
攻略順によって会話やストーリーにちょっとした変化があり、その差分は膨大で、主要シナリオだけ進ませると、昔のスパロボのように雑に味方が増えたり、唐突な展開が楽しい。
資金や経験値稼ぎに使えるフリーシナリオがあるため難易度も低いが、参戦作品・機体数は過去最多で、有料DLCを入れればさらに増加する。自分は堪能するためまずDLC無しでクリアしたがそれでもボリューム満点のまさにお祭り作品。
クリア後も延々と味方を鍛えることができ、周回プレイ前提の強敵と戦えるのも良好。有料DLCでは過去最高難易度も追加できる。
戦闘アニメはもちろん最も綺麗で、今回から登場シーンと攻撃シーンを分けたのが地味ながら好アレンジだったと思う。