~あらすじ~
迷宮に閉じ込められた7人の男女。黒幕は彼らを6つの未解決事件の犯人と呼び、それぞれの事件で用いられた凶器を与え、1人生き残るまで殺し合うよう告げる。
どの事件の犯人でもない名探偵・死宮遊歩は黒幕の正体を暴き、生き残れるのか?
~感想~
綾辻行人「迷路館の殺人」を思い出す見取り図にまず笑ってしまうが、期待通りにオマージュだろう「迷路館」を思わせる仕掛けがあるのはもちろんのこと、帯に推薦文を寄せた有栖川有栖の要素も使用。さらに白井智之っぽさも随所に見えた。
しかしただのパロディではなく、1時間半ほどで読み終えられるライトさの中に、本格ミステリの要素とトリック全部乗せのような山ほどの仕掛けとアイデアを詰め込み、とにかく楽しませてやろう、驚かしてやろうという作者の意気込みが感じられる意欲作であり野心作。そのやりすぎにすら思える仕掛けが明かされる怒涛の解決編で、読者は必ずや驚くとともに何度となく吹き出してしまうだろう。
本格ミステリの面白さを凝縮したような、むちゃくちゃ楽しい一冊だった。ぜひ今年の本ミスで良いところまで行って欲しい。
23.5.27
評価:★★★★☆ 9
迷宮に閉じ込められた7人の男女。黒幕は彼らを6つの未解決事件の犯人と呼び、それぞれの事件で用いられた凶器を与え、1人生き残るまで殺し合うよう告げる。
どの事件の犯人でもない名探偵・死宮遊歩は黒幕の正体を暴き、生き残れるのか?
~感想~
綾辻行人「迷路館の殺人」を思い出す見取り図にまず笑ってしまうが、期待通りにオマージュだろう「迷路館」を思わせる仕掛けがあるのはもちろんのこと、帯に推薦文を寄せた有栖川有栖の要素も使用。さらに白井智之っぽさも随所に見えた。
しかしただのパロディではなく、1時間半ほどで読み終えられるライトさの中に、本格ミステリの要素とトリック全部乗せのような山ほどの仕掛けとアイデアを詰め込み、とにかく楽しませてやろう、驚かしてやろうという作者の意気込みが感じられる意欲作であり野心作。そのやりすぎにすら思える仕掛けが明かされる怒涛の解決編で、読者は必ずや驚くとともに何度となく吹き出してしまうだろう。
本格ミステリの面白さを凝縮したような、むちゃくちゃ楽しい一冊だった。ぜひ今年の本ミスで良いところまで行って欲しい。
23.5.27
評価:★★★★☆ 9