小金沢ライブラリー

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映画感想-『緊急検証! THE MOVIE ネッシーvsノストラダムスvsユリ・ゲラー』

2020年10月13日 | 映画感想
~あらすじ~
CSオカルト番組がクラウドファンディングでまさかの映画化。
オカルト=オワコン説を覆すため、70年代に一世を風靡したネッシー、ノストラダムス、ユリ・ゲラーにオカルト三銃士が挑む。


~感想~
いつもの番組に予算が増えた分、現地ロケを増やしましたというだけの内容。
冒頭にユリ・ゲラーが日本語で映画鑑賞のマナーを語りかけるのを見ただけで、ユリ・ゲラーのギャラが相当高いという噂を知る我々は「ここでだいぶ予算を使ったんだろうなあ」と思う。
大槻ケンヂが危惧した通り、ここが一番の盛り上がりだった。


ネッシー×中沢健
中沢らしいぶっ飛んだ内容で一番面白かった。怪奇スポットで出会ったやべえ女の話からここまでエンタテインメントに広げられるのだからすごい。本当にミス・ネスコが暗躍した可能性、0%ではないからね?
クラウドファンディングのおかげで家賃1ヶ月分のネッシー土産が買えたと口を滑らせたのは笑った。出資者しかいなかった客席凍ったろあれ。
何よりも康芳夫にインタビューし、ネッシー探検隊の裏話を聞けたことが一番の収穫。康芳夫だけで2時間撮ったほうが絶対面白かったのは内緒だ。


ノストラダムス×飛鳥昭雄
飛鳥昭雄がいつもの話をしただけ。アルザルが出てきた途端、大槻ケンヂがうなだれたのには笑った。
「意味のわからなかった人は、アベンジャーズで言えばインフィニティ・ウォーから観たようなもので、我々はずっとこのシリーズを観せられてます」という大槻ケンヂのたとえは的確すぎる。
大予言より50億年後のはずの太陽爆発がたった1800年後に起こることのほうが大ニュースである。
これだけロケもなんにもなかったがその分、飛鳥のギャラが高かったのだろうか?


ユリ・ゲラー×山口敏太郎
たんまりギャラをもらったのかユリ・ゲラーがサービス満点で色々してくれた。ユリ・ゲラー歯が綺麗だな。今も人前で話す仕事続けてるんだな。
待ってましたの清田益章も登場しスプーン曲げを披露するまでは良かったが、自称超能力少年の出来の悪い、悪すぎる手品を見せられただけのロケが最悪。というかこれ他番組でも見た記憶があるのだが。
山口敏太郎の「まず受け入れよう」という主張もこんなレベルのロケでは無理というもの。大槻ケンヂの「彼の魔術は手品で同じことができるが、売名でもなく彼に得は全く無い」というフォローは見事だった。やっぱりこの番組は大槻ケンヂと辛酸なめ子でもっている。

プレゼンが終わってからオカルト三銃士の半生を振り返るドキュメントを挟む構成も意味不明。わざわざやたら環境音のうるさい所でインタビューを受ける飛鳥昭雄は面白かったが。あれ大槻ケンヂか辛酸なめ子が絶対ツッコんでるはず。

総じて映画化の意味が全くない、通常回で十分な内容だった。


評価:★☆ 3
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映画感想-『呪怨 1・2 ビデオオリジナル版』

2020年01月03日 | 映画感想
 

~あらすじ~
小学校教師の小林俊介は不登校の佐伯俊雄の家を訪ねる。俊雄の母親で小林の同級生の伽椰子の姿はなく…。

~感想~
未鑑賞だったビデオオリジナル版を初体験。
まずアナログ映像の汚さに驚かされるがすぐに慣れる。監督が「笑われるほどに幽霊を出しまくる」という通りに出し惜しみせず、怪異が起こる場面では必ず幽霊が現れる。だからといってそれが怖さにつながることはなく、心拍数が上がることも一瞬たりともないが、呪怨ならではの理不尽な皆殺しテイストや、わかりやすいホラーぶりは十分に楽しめるだろう。
ただし「呪怨 2」冒頭30分ほどは1の総集編で、2本まとめて観ると非常に損した気分になった。1のラストも完全無欠に2へ続くぶつ切りで、当時の続編物はこれが普通だったろうかと疑問に思った次第である。


評価:★★☆ 5
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映画感想-『電人ザボーガー』

2018年08月02日 | 映画感想
~あらすじ~
世界征服を企む悪の秘密結社シグマに父を殺された大門豊は、父の遺した電人ザボーガーとともに正義を守るため戦う。
だが敵の女幹部ミスボーグとの戦いのさなかに恋心が生じ、そして悲劇は起こった。
25年後、仕事をクビになり糖尿病と腰痛に苦しむ大門豊の前に、シグマの新たな幹部・秋月が現れる。


~感想~
70年代の特撮ドラマ「電人ザボーガー」がなぜか2011年に映画化。
熱心なファンである社長と監督が手を組み、原作愛に溢れた、いや原作愛しか無い怪作が生まれた。

青年編と中年編の二部構成で、青年編ではストーリーこそオリジナルながら、ビジュアルや話の展開は原作のテイストを十二分に残した、チープさ漂う独特の空気感が映える。
原作を一切知らなくても本編終了後のスタッフロールで多くの原作シーンが流されるので安心だし、その忠実過ぎる再現っぷりに度肝を抜かれることだろう。あれもこれもそれも原作通りってどんだけ尖ってんだよ原作。
青年編は全編に渡ってツッコミどころが山のようにひしめくが、手に汗握るバトルと70年代特撮アクションらしい物語とギミックに圧倒され、あっという間に消化される。

続く中年編はすっかり落ちぶれやさぐれた主人公が描かれるオリジナルストーリーだが、むしろ(なぜか)ツッコミの山は後方に下がり、かつてのヒーローの再生を丹念に描いていく普通に熱い物語がもちろん原作をあれこれ忠実にオマージュしつつ展開され、リアルタイムで視聴していた同年代のファンはもちろんのこと、予備知識のない者も燃え上がらせる。

あえて残したチープさや、大半は破天荒な原作のせいだが独特過ぎる世界観で、観る人をある程度は選ぶだろうが、特撮ものに少しでも理解があれば、確実に楽しめるだろう怪作にして快作である。


評価:★★★★ 8
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映画感想-『アメイジング・スパイダーマン』

2017年03月25日 | 映画感想
~あらすじ~
スパイダーマン第一作にあらすじなど不要


~感想~
3作続き好評だったシリーズを無かったことにして、リブートで新たなスタートを切った新シリーズ第一弾。
おかげで前回も十分に見せられたスパイダーマン誕生秘話を繰り返される食傷気味の展開で、前回よりもっと後味の悪いおじさんの死に様を見せられるのもなんともはや。
超人的能力の萌芽に(よくわからない)科学的な理由を付け、手から発射する糸は主人公が自ら造った装置という解釈をしたものの、無尽蔵に出てきたり一介の大学生がこさえるのは不可能なほど高性能だったりとかえって不自然になった。
ヒロインはかわいいのかかわいくないのか判断が付かないMJから明確にかわいいグウェンに交代したのはいいが、原作では「MJの前の彼女だが死ぬ」という立ち位置で、展開に予想も付いてしまう。

色々とくさしてきたが一番の問題は「主人公がチャラい」という一点に集約しており、あんな形で父親代わりの存在を失っておきながら、超能力を手に入れたせいで明らかに調子に乗って、ノリノリで軽口を叩きながら仇かも知れない相手をしばき倒したり、電光石火で各方面に正体をバラしたり、命の恩人との最後の約束をあっさり反故にしたりと、徹底的なまでに感情移入を拒絶してくる。
良いところも上げればCGの進化は目覚ましく、スパイダーマンが完全に風景に溶け込み不自然さが無いのはすごい。
だがせっかくのリブートも2作目を出しただけで頓挫し、早くも再リブートが噂されと、失敗作の烙印を捺されてもしかたのない事態に陥っており、これ一作だけ取り出せば及第点ではあるものの、前シリーズを観ていれば、あえて改めて観る必要はないかな、というのが偽らざる本音である。


評価:★★☆ 5
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映画感想-『怖すぎる話 劇場版』

2015年08月17日 | 映画感想
~あらすじと感想~
オカルト雑誌「ムー」に寄せられた恐怖体験を実写化! …したそうなのだが、どうやらDVD化はされず公式サイトもない模様。
アイドルたちの寄せ集めなので演技がところどころ怪しく、そもそも台本のセリフ自体が稚拙なのはまあ置いとくとしても、ストーリーが伝説的クソゲー四八(仮)の小学生が作った話(皮肉でもなんでもなく本当に小学生が作った)レベルで、起承転結を省きすぎ、あらすじと感想をフローチャートで書けてしまう始末。


「キヨコ」
幽霊が出る証明写真機がある

出たっぽい


「おちてくる」
公園で血まみれの墜落死体を見つけたけど私にしか見えない

引きこもりました


「蛇口」
肝試しに行ったら男友達が行方不明になった


「添付ファイル」
同僚が怖い画像を送ってきた

同僚が死んだ


「はどろば」
古本から謎の言葉を見つけた

調べに行ったら「よそ者が関わるな」と怒られた

怒られたから帰った



「痩せ細る友人」
友人が亡き両親に呪われて痩せる

死にそうになってる所を見つけたけど両親の霊に怒られたから帰った

友人が死んだ




思わず雑コラを2つも作ってしまうほど酷い映画だった。
まさか帰るという選択肢が存在するとは……。


評価:なし 0
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映画感想-『怪談新耳袋[劇場版]幽霊マンション』

2015年04月19日 | 映画感想
~あらすじ~
「愛という名を呼んではいけない」「0時までに帰宅しなければならない」
父娘が何も知らず越してきたマンションには、破れば死を招く呪いの掟があった。


~感想~
2時間1本勝負
黒川芽以 ◯-× 黒幕
(ケンカキック)

なぜ包丁で切断するという選択肢が真っ先に出てくるのかとか、その勢いで包丁振ったら息子もバッサリ行くぞとか、生活保護を知らないのかとか、0時までに帰宅しなければいけないのになぜホステスを続けるんだお前はとか、窓から逃げられたのになぜ誰も追わないとか、玄関を見張れとか、ナイスキックとか、ツッコミどころが無数にある出来の悪いホラーで、基本的に主演の黒川芽以のファンにしか勧められない内容なのに、ファンなら激怒しそうなオチを付けるという、もはやどこに客層を見込んでいるのか全くわからない。
そのオチもろくに伏線のない唐突感あふれる挙句に後味の悪すぎるもので、やはり新耳袋は通常放送の5分ショートショートが一番だという認識を新たにした。


評価:★ 2
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映画感想-『POV 呪われたフィルム』

2015年04月04日 | 映画感想
~あらすじ~
志田未来と川口春奈の番組に投稿された心霊動画。それは川口春奈の出身中学で撮影されたものだった。
二人の周囲で次々と怪異が起こり、母校へ取材に赴いた時、本当の恐怖が始まる。


~感想~
フェイク・ドキュメンタリー映画としては完全に失敗。志田未来も川口春奈も熱演しすぎており、脇を固める連中も上手いことは上手いが演技にしか見えないセリフ回しとオーバーアクションで、少しも現実の事件には見えやしない。こういう形式はやはり日常がオーバーアクションで外国語を話す洋画に限る。
また終盤にせっかくのフェイク・ドキュメンタリーも放棄し、幽霊の視点でカメラが動き出したのも興ざめ。自ら趣向を捨て去っていったい何がしたいのやら。

が、普通のJホラーとして見れば十分に合格で、その場合は志田未来や川口春奈の熱演も光る。ストーリー的にも映像的にもなかなか秀逸で、これならいっそ普通のJホラーで良かったのではと思えてしまうのは減点材料ながら、興味があるか志田・川口のファンなら観て損はしないことだろう。


評価:★★☆ 5
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映画感想-『クロユリ団地』

2015年04月03日 | 映画感想
~あらすじ~
幽霊が出ると噂のクロユリ団地に越してきた二宮明日香。
砂場で一人で遊ぶ少年ミノルと交流を結ぶが、数日後、不審な隣人が不幸に襲われ、それをきっかけにしたように奇妙な出来事が立て続けに起こる。


~感想~
いろいろ危ぶまれた主役の前田敦子は、容姿が個人的に好みでないことを除けば顔芸も演技も及第点。ラストの「もやし(裏声)」はさすがに殴りたくなったが、それは台本の問題で彼女のせいではない。
霊能者(笑)が当然のように現れて大勢でセッションを始め、祈祷するも全く効果なく吐血(爆)し、ラスボスが超常現象を連発し大暴れする現実性を完全に放棄した展開や、Jホラーらしからぬ結末は逆に好感が持てるが、結果的にただのモンスターパニック映画になってしまっているし、とあるサプライズが2~3仕掛けられているものの非常に見破りやすく、wikiを見れば平然と書いてあるくらい隠す気もさらさらなく、中盤であっさりネタを割るのも残念。
というかトラウマを抱えた連中を二人きりにするのは完全にお前の手落ちだろ。

「リング」や「呪怨」のようにシリーズ化できるほどラスボスに魅力はないし、戸惑ってしまうほど怖い場面が一つとしてないが、勢い重視のハリウッド的ホラーとして見れば、普通に観られるのではなかろうか。


評価:★★☆ 5
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映画感想-『貞子3D 2』

2015年03月22日 | 映画感想
~あらすじ~
前作から5年。安藤孝則と鮎川茜の間に娘の凪が産まれたが、茜は間もなく亡くなり、孝則の妹・楓子が面倒を見ていた。
しかし凪の周囲で不審死が相次ぎ、呪いの動画も再び出回りだす。
これは貞子の呪いが続いているとでも言うのだろうか?


~感想~
石原さとみのバイオハザードだった前作から一転、いたって普通のホラーに仕上がっている。
監督は変わっていないのでおそらく脚本が良い仕事したと思われる。
逆に言うと感想に困るほど平凡なホラー作品で、ストーリー的にも演出や演技的にも何かしら採り上げるべき点は見当たらない。
まあ……お化け屋敷的にワッと驚かすタイミングはそこそこ上手かったかな……。
なお貞子について本作ではほとんど何も説明されないため、前作を観ていないとよく意味が通じない(ぶっちゃけ通じなくても困らない)のと、橋本愛が出演していない(困る人は困る)のは注意が必要か。


15.3.20
評価:★★☆ 5
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映画感想-『貞子3D』

2015年02月25日 | 映画感想
~あらすじ~
ニコニコ生放送でわずか5人の視聴者に向け公開自殺した炎上アーティスト。
その動画は観た者をダイレクトアタックで自殺させる「呪いの動画」となりネット上を徘徊する。
一方、女子校教師の石原さとみは気合砲と鉄パイプで四つん這いの化け物と死闘を繰り広げ、橋本愛は今日も可愛かった。


~感想~
・硬い蝶
・「Sが復活する」突然のイニシャルトーク
・貞子だろ貞子
・気合砲でモニターを吹っ飛ばす石原さとみ
・事情が変わった。続けて
・驚異の背筋力で飛び降り自殺を回避する若い頃の石原さとみ
・S=聖闘士星矢のハーデス説が急浮上
・おとうさんだしておとうさんだしておとうさんだして
・石原さとみの全力坂
・中空から湧いて出る貞子
・何かから出てくる縛りを破っちゃ駄目だろお前
・謎の車線変更
・今度の貞子は足が長い
・今度の貞子はバイオハザードの主人公とタイマン張れる
・これ貞子というか蝶で出来たサンシャイン
・急にロッカーサイズに縮まる貞子
・気合砲使えよ気合砲
・ジェイソン・ボーンばりに周囲の小道具で的確なカウンターを浴びせる石原さとみ
・貞子は一匹見たら三十匹いると思え
・え。それで退治できるんなら最初の交通事故の時点で退治できてない?
・酔拳を彷彿とさせるエンディング


評価:☆ 1
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