~あらすじ~
書評家の林雅賀が店主を務める蒼林堂古書店では、百円以上の売買をしたお客様には一杯のコーヒーをサービス。
バツイチの大村龍雄、高校生の柴田五葉、小学校教師の茅原しのぶ――いつもの面々が日曜になるとこの店にやってきて、読書とささやかな謎解きを楽しんでいく。かたわらにはコーヒーと猫、至福の14ヶ月が過ぎたとき……。
~感想~
連作ぎみ短編集。時間の流れに沿って描かれており、先にミステリ紹介を読みたくなってしまうところだが、そこにちょっとした仕掛けもあるため、順番に読むことをおすすめする。
毎月刊行されていたため、冒頭でいちいち説明が付されるのは煩雑で、積もり積もって説明だけでも相当のページ数が割かれているが、各編のトリックは外れもままあるものの、全体的に見た質は一定水準を保っており、短いながらにしっかりした解決が付けられるのは好感。
ラストは僕のような冷めた人間には、小っ恥ずかしさを通り越してうすら寒いものを覚えてしまう(ネタバレ→ ヤンデレvsうじうじ中年)展開だが、普通の読者ならば素直に読めることだろう。
気軽に読めて127冊ものミステリ紹介もついてくる、なかなかお得な短編集である。
11.7.17
評価:★★☆ 5
書評家の林雅賀が店主を務める蒼林堂古書店では、百円以上の売買をしたお客様には一杯のコーヒーをサービス。
バツイチの大村龍雄、高校生の柴田五葉、小学校教師の茅原しのぶ――いつもの面々が日曜になるとこの店にやってきて、読書とささやかな謎解きを楽しんでいく。かたわらにはコーヒーと猫、至福の14ヶ月が過ぎたとき……。
~感想~
連作ぎみ短編集。時間の流れに沿って描かれており、先にミステリ紹介を読みたくなってしまうところだが、そこにちょっとした仕掛けもあるため、順番に読むことをおすすめする。
毎月刊行されていたため、冒頭でいちいち説明が付されるのは煩雑で、積もり積もって説明だけでも相当のページ数が割かれているが、各編のトリックは外れもままあるものの、全体的に見た質は一定水準を保っており、短いながらにしっかりした解決が付けられるのは好感。
ラストは僕のような冷めた人間には、小っ恥ずかしさを通り越してうすら寒いものを覚えてしまう(ネタバレ→ ヤンデレvsうじうじ中年)展開だが、普通の読者ならば素直に読めることだろう。
気軽に読めて127冊ものミステリ紹介もついてくる、なかなかお得な短編集である。
11.7.17
評価:★★☆ 5