小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『ハーメルンに哭く笛』藤木稟

1998年05月20日 | ミステリ感想
~あらすじ~
昭和十年、九月。上野下町界隈から、児童三十名が忽然と姿を消した。
翌々日、墓地で草刈りの最中、僧侶は視界に奇妙な影をとらえる。
こんなところにお地蔵様が? 不審に思い近寄ると、それはびっしりと蝿にたかられた子供の死体だった。


~感想~
題材が同時期に発表された二階堂黎人作品とかぶってしまい、すこし話題になった。
前作の流れを組んだ雰囲気あるミステリ。ただトリックが、ミステリマニアにはなじみ深いアレなので……。


評価:★☆ 3
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ミステリ感想-『動く家の殺人』歌野晶午

1998年05月01日 | ミステリ感想
~あらすじ~
あの信濃譲二が劇団『神技』に参加したとき、殺人者の計画が動き出す。
劇中で3人を殺すために用意されたナイフが、公演初日、本物にすり替わっていた。
巧妙なダイイングメッセージが解読されたとき、思いも寄らない真実が白昼の下にさらされる。


~感想~
『家シリーズ(?)完結編(?)』。
前二作とはくらぶべくもない、企みに満ちた構成。
荒削りだが、才人・歌野氏らしい仕掛けが読者を驚かせること請け合い。
また、信濃譲二最後の(?)長編としても見過ごせない。


評価:★★★ 6
コメント (2)