小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #106 悪魔騎士のプライド!!

2014年09月29日 | 今週のキン肉マン
・くさりかたびらの目が粗すぎて全然防げてるように見えない
・ニンジャ「ゴホォ~ッ」やっぱり防げてないww
・「おまえはニンジャで、オレはブロッケンJr.だ!」からあふれるDQN臭www
・ラッパーとかが言いそう
・にぎりっぺ手裏剣
・ニンジャの大攻勢というよりカラスマンが急に弱体化した感
・手裏剣を足の指でつかんでるのがドラえもんの手っぽい
・ニンジャ「ペタンフット~」
・将軍様はダイヤモンドパワーとか使ってるのに鉄製を強調されても…
・間違いなく手裏剣キックはかわされるか当たっても効かないだろうが決着は近そう
・そういえばニンジャは試合を決められる大技を持ってない
・ブロッケンの主導でイスの陣形が試合終了までに出るかも見どころ
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今週のNXT #241

2014年09月26日 | 今週のNXT
・タイタス・オニールが登場

一軍のタイタスが登場しNXTをこき下ろす。
タイタスはNXTが新人育成番組だった頃からの所属で、優れた体格とパワーで将来性十分と言われ続けてはや5年。年齢も37歳に差し掛かりそろそろ後がない。
ヨシ曰くWWEが最もプッシュしたい一人らしいが、そのわりにまったく台本に恵まれておらず時代が悪かった気も。

サミ・ゼイン、エイドリアン・ネヴィル、タイソン・キッドが次々と現れ口論していると、GMのウィリアム・リーガル卿があっさりフェイス同士、ヒール同士でタッグを組ませ対戦させることに。


エマ ×-◯ シャーロット
(ナチュラル・セレクション)

一軍昇格するも滑り倒して、万引きで解雇されるがその日のうちに解雇を取り消されと、首の皮一枚でつながっているエマがNXTに凱旋(?)。
しかしとても一軍とは思えないバタバタぶりで、トップロープに上がろうとするシャーロットの足をつかみそこね、スクールガールとクローズラインも掛けそこないと散々な出来。
シャーロットに余裕たっぷりで仕留められ、ますます首を危うくした。


ヒデオ・イタミ ◯-× ジャスティン・ガブリエル
(ダイビングフットスタンプ)

KEN…イタミがポニーテールが最高に似合わないガブリエルを相手にデビュー戦。日本人は例外なく東京出身にされるな。
なおヒデオは野茂英雄、イタミはNARUTOのペインから取ったとのこと。
試合は中盤からイタミが圧倒し、多彩なキックで痛めつけ、トップロープからの強烈なダイビングフットスタンプで料理した。出した技のおよそ9割が足技だったな。
go 2 sleepもGAME OVERも使えないため当面はフットスタンプで行くのだろうが、同じくそれを決め技にしていたロウキーは光の速さでWWEから消えていったっけ……。
試合後には疲れたイタミをアセンションが二人がかりでボコり抗争を継続した。


バロン・コービン ◯-× CJパーカー
(フェイスクラッシャー)

先週の特番とまったく同じ顔合わせ&試合展開で、パンチからのシスターアビゲイルもどきでコービンが圧勝した。


・カーメラの求職

日本放送が無かった間は試合結果しか見ていないので、まだリングデビューしていないカーメラが誰なのかわからないのだが、先週、脱毛クリームをぶっかけられた犬の飼い主で、エイダン・イングリッシュ組のマネージャーをしていたようだ。
マーカス・ルイスが丸刈りにされたことに激怒しカーメラを解雇したため、エンツォ・アモーレに自分を雇うよう詰め寄った。


エイドリアン・ネヴィル&サミ・ゼイン ×-◯ タイソン・キッド&タイタス・オニール
(タイソンの剣山の上にタイタスが突き落とす)

水面下でネヴィルと小競り合いするゼインが、ネヴィルのスタンディング・シューティングスタープレスをパクリ客席から「ネヴィルより上手」チャントが飛ぶと、交代したネヴィルはコークスクリュー式のスタンディング・シューティングスタープレスを披露。道具にされてるタイソンはモルモットなのか。
試合は飛び抜けてでかいタイタスとタッグ王座経験もあるタイソンがゼインをとらえて集中攻撃。要所要所で巧さを見せ交代のタイミングも的確なタイソンはやはりタッグ屋だなあ。
終盤にようやく交代したネヴィルはゼインびいきの観客の反応が薄いなか、タイソンを倒してレッドアローを狙う。だがゼインがレフェリーと揉めている間にタイタスに突き飛ばされ、タイソンの剣山の真上に落下し逆転負けした。
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ミステリ感想-『◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』早坂吝

2014年09月25日 | ミステリ感想
~あらすじ~
アウトドアが趣味の公務員・沖らは、フリーライター・成瀬のブログで知り合い、仮面の男・黒沼が所有する孤島で毎年オフ会を行っていた。
沖は、今年こそ大学院生・渚と両想いになりたいと思っていたが、成瀬が若い恋人を勝手に連れてくるなど波乱の予感。孤島に着いた翌朝早々に大事件が発生!? はたして犯人は? そしてこの作品のタイトルは?

第50回メフィスト賞


~感想~
犯人当てでもトリック当てでもない、前代未聞のタイトル当て本格ミステリ! なのだが、そんなことより一から十までお下劣なトリックが光る尖った作品。

ただでさえ軽く読みやすい文体が、中盤の視点人物の変更(?)からさらに軽快になり、きわめて軽いノリのまま次々と事件が起こる。
事件の様相はとにかく地味かつ単純なため、どこに謎を解く鍵があるのか、そもそもどこが謎の焦点なのかもわからずにいるままあっさりと解決編に突入。そして明かされる真相は、全編に伏線が張りめぐらされていたわけではないが、言われてみれば確かにいくつもあった多少の違和感が綺麗さっぱり消えるとともに、失笑必至のバカトリック。
そこからタガが外れたようにお下劣な伏線とお下劣なトリックが、わざわざそればかり選んだように飛び出してくると、もう一番の売りだったはずの「タイトル当て」なんてどうでもよくなってしまう。
なんというか事件がシンプルなだけに、本当はもっとちゃんとした真相があるのに「かまいたちの夜」でいう「ピンクのしおり」シナリオのような「お下劣編」に突入してしまい、下世話なトリックばかりが恣意的に選ばれたといったところ。
記念すべき(?)第50回受賞作にこれを選ぶとは、近年になって純文学寄りの受賞作を増やしたり、枚数規定を設けたりと迷走しているメフィスト賞(というか講談社)もまだまだ捨てたものではないと感じた。

それにしてもこの作者、こんなデビュー作の後にいったいどんな二作目を出してくれるのだろうか。
意外と真面目で器用な印象を受けるだけに、これはtaipeimonochromeさんが言うようにメフィスト賞を狙って獲った作品で、デビュー作が「犯人=読者」という極北ミステリの「ウルチモ・トルッコ」でありながら二作目からはロジックと芸術関係の博識さを前面に押し出した深水黎一郎のごとく、劇的に生まれ変わる可能性も結構あると思う。


14.9.25
評価:★★★☆ 7
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ミステリ感想-『伽藍堂の殺人』周木律

2014年09月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
数学を教理とした新興宗教団体の所有する伽藍島。そこで行われる講演会に招かれた宮司百合子と、強引にそれに同行した宮司司。
島にはリーマン予想の解法を求め放浪の数学者・十和田只人と、超越者・善知鳥神の姿もあった。
不吉な予感を覚える司をあざ笑うかのように起こった殺人事件。その死体は、瞬間移動したとしか思われず……?
堂シリーズ第四弾。


~感想~
前作は仕掛けられたそばから伏線が丸分かりで、間違い探しゲーム同然の体たらくだったが、本作では見え見えの伏線はそれほどない。
と言っても改善されたわけではなく、単純に伏線そのものが減っているだけなのだが。
またシリーズ第一・二弾では某作家らをマジリスペクトしてきたので、いつかその某作家らに共通する某トリックも拝借してしまうのではと個人的にハラハラ(ウキウキ)していたのだが、とうとうその某トリックめいた事件が出来し、すわ来たか!と思ったら(超ネタバレ→)横回転ではなく縦回転だったのはさすがに笑った。いいんだよ。このシリーズはこのくらいバカな大仕掛けでいいんだよ。
第二弾でマジリスペクトした某作家(っていうか森博嗣)にやはり同系の大型トリックがあり、リスペクトはいまだ衰えずと感じたのもいいところ。そのトリックのおかげで本作のトリックにも簡単に見当がついてしまったが。

その他にも前作の「泰山鳴動して鼠一匹」を地で行くような、大掛かりに見えて全然大掛かりじゃなかったトリックも反省し、こちらの期待するものを出してきてくれたり、例によってなんらかの障害を抱える人物がおり(超ネタバレ2→)またその障害のせいで犯行が不可能という傍証に使われるのかと思いきや容疑者になるどころか秒殺されたりと、シリーズファン向けのサービスらしきものもちらほら。

そして結末に至って急転直下、てっきり10作くらい続けてくれるのかと思っていたシリーズを一気にたたみにかかったのは驚いた。
確かにこんな結末を用意されてはもうこれから先を虚心坦懐に楽しめないのはもっとも。あと1~2作で完結すると思うが、何事もなかったように延々と続いても歓迎するし、本作でばらまいた見え見えの(シリーズ自体に張った)伏線をもったいぶって明かし、暇を持て余した神が「私だ」とドヤ顔で言っても「お前だったのか。まったく気づいていた」と言う準備もできている。次作の展開が待ち遠しくなる、なかなかの良作でした。


14.9.23
評価:★★★ 6
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ミステリ感想-『悪の教典 下』貴志祐介

2014年09月23日 | ミステリ感想
~あらすじ~
高校で教鞭をとる傍ら、次々と己の障壁に成り得る相手を殺していく蓮実聖司。
だが文化祭の前日、些細なミスから犯行が露見しかける。
蓮実は即座に決断を下し、凄惨な殺戮劇の幕が開いた。


~感想~
ユニバーサルメルカトル図法再び。
上巻のサイコパスな日常から急転直下、些細なミスから決断を強いられた蓮実がバトル・ロワイアる下巻。
ピンチらしいピンチもほとんどなく「沈黙のハスミン」とでも呼ぶしかない俺つえーなキラ様無双が延々と続き、単純にエンタメと表現するのがはばかられる胸糞の悪い描写の連発にはドン引きするしかない。そりゃAKBの誰かも映画版の試写会で御立腹するわ。
このミス&文春W1位にふさわしいトリックやどんでん返しなどというものは当然のごとく存在せず、それどころか意外性を演出した(らしい)場面は仕掛けられた瞬間に細工が丸わかりで、しかもそれが解決にあたってなんら寄与しないという無意味っぷり。
そして最後はチート設定の厨二キャラなハスミンがどうしてこんなことを知らないんだと首を傾げるしかない、お手軽な雑学で決着がついてしまうのもなんともはや。
「黒い家」「硝子のハンマー」「新世界より」と読んできたが、この作者には意外な展開や驚く逆転劇を描くつもりがさらさらないのだとしか思えない。
また「問題があれば、解決しなければならない。俺は、君たちと比べると、その際の選択肢の幅が、ずっと広いんだよ」という蓮実のセリフは詠坂雄二の傑作「遠海事件」に登場するサイコパス・佐藤誠を思い出させ、「遠海事件」の見事なトリックも同時に想起させてしまい、翻って見て本作の物足りなさをどうしても感じてしまう。上巻のサイコパスな日常は面白かったのに……。

ノベルス版から書き下ろしの、蛇足どころか資源の無駄としか言いようのない掌編2つにはあえて触れないこととしても、これが2010年のミステリ界を代表する作品に選ばれたのは「独白するユニバーサル横メルカトル」以来の悪夢ではなかろうか。作者が貴志祐介でなければせいぜい20位以内にランクインがいいところだったはずだ。
ミステリという言葉が広義のエンタメと同義になって久しいが拡大解釈にも程があると個人的には思う。
なお文庫版の解説は、映画版のカントクを務めた三池崇史が壮絶なネタバレをかましているので、くれぐれも先に読まないことを勧める。


14.9.22
評価:★★☆ 5
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今週のキン肉マン #105 地獄の業火で焼き尽くせ!!

2014年09月22日 | 今週のキン肉マン
・あれだけ苦心して羽根を集めようやく繰り出した業火羽輪の術をあっさり反射されるニンジャ
・池に飛び込んだくらいで消えるんだあれ
・ニンジャのファーストヒットは頭突き!
・客席のどの角度からリングを見てたら火口が見えるんだ
・ブロッケン戦の時の火山はジャンクマン頼りだったけど今回は本当に噴火するのか
・ニンジャの術は進化している
・でもこれ一週遅かったらあやうく自主規制で公開中止とかだったな…
・飛べるけどわざわざ巣を作って回避するカラスマンはマジいいヤツ
・「簡単に巣を作ることができる」の背景はどう見ても超必死に巣作りしてるぞww
・「死とは恐怖の対象ではござらぬ」さすが3か…2回死んでる人が言うと説得力がある
・ニンジャ「神(将軍)は言っている…ここで死ぬさだめではないと…」
・完●を冠さなかったけどクロウズ・ボムズアウェイはカラスマンの必殺技でいいのかな
・屁で飛ぶスグルを見るのは何年ぶりだろう
・そういえば年内に主人公が戦うことは無さそうだな…
・この展開はニンジャ勝利は疑いないが、試合後も生きてるかどうかが問題だ
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ミステリ感想-『黒龍荘の惨劇』岡田秀文

2014年09月20日 | ミステリ感想
~あらすじ~
山縣有朋のもとで暗躍した漆原安之丞にもたらされた殺害予告。
間もなく彼は首無し死体で見つかり、秘書の魚住は探偵・月輪龍太郎に調査を依頼する。
山縣有朋の別邸・黒龍荘で月輪を待ち構える第二・第三の惨劇。はたして裏に潜む真相とは?


~感想~
昨年、「伊藤博文邸の怪事件」で一部に賞賛されたものの、知名度の無さから各種ランキングに入るどころか有識(笑)な投票者にそもそもろくに読まれていない惨状で、新規ファンを嘆かせた月輪龍太郎シリーズの第二作。
作者も本作の冒頭で「増刷の連絡などお義理にもなく、書評に取り上げられることさえ皆無で、ささやかな部数の初版本のほとんどが、すみやかに書店の棚から撤去され、返本、断裁という運命をたどった」と多少の脚色をしつつ嘆き節を見せているが、第一作で膨らんだ期待をはるかに上回り今年こそはと思わせる傑作でした。

まず前作と比べて格段にテンポが良く、「第一の惨劇」から「第六の惨劇」までずらりと並ぶ目次を見てもわかるとおり次から次へと古典ミステリさながらの首無し死体や密室が飛び出してくる。
加えてこれまた古色蒼然たる不気味な童謡の見立てが行われ、怪しい影は跋扈し座敷牢で狂人は咆哮、石崎幸二か清涼院流水かと思うほどなす術もなくじゃかすか人が死んでいき、刑事も探偵も事件の進行を指をくわえて見ているだけと、古典ミステリのコードをひたすらなぞるような展開。
さっぱり真相が見えないまま残りページもわずかとなったところで今度は三津田信三の刀城言耶シリーズのように数え上げられる、残された謎はなんと十六。
それらを一気呵成にまとめてぶった斬る解決編は、悪魔的な真相とは裏腹に、細かい伏線回収を端折ってまさに快刀乱麻を断つがごとくに爽快。
古典ミステリのコードを拝借しながらも、終わってみれば明らかになる構図や、次から次へと首無し死体が現れすれっ枯らしのファンなら「誰がどう入れ替わっているのか」と考えさせておいて意表をつく転倒した論理などは、完全に現代本格のそれ。
正直言って到底現実味の無いような強引なトリックではあるのだが、おそらく念頭に置いたと思われる現実の事件を読者の脳裏に思い起こさせることで、有無を言わさず納得させてしまう豪腕に脱帽である。
このトリックを極限まで削り落としていくと、あの某流水大説になるのではなかろうか。(※なりません)

今度は知らなかったとは言わせない。今年こそは、今度こそはランクインを願いたい。


14.9.19
評価:★★★★☆ 9
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今週のNXT #240 NXT TAKE OVER 2

2014年09月19日 | 今週のNXT
NXT日本放送再開! 日本放送再開! 日本放送再開!
※ただしKENTAが登場している間だけ とか●みたいな但し書きはついたものの、とりあえずは喜んでおこう。KENTA様々である。視聴率さえ良ければ放送も続くだろうからみんな観ろ。

というわけで今年2回目の「NXT TAKE OVER」から日本放送が再開された。年に数回しか特番やらないんだから名前くらい変えろよ。
なお数え間違いでなければ今回はNXT #238で正しいはずだが、JSPORTSの表記に合わせ240とした。


NXTタッグ王座戦
アセンション(コナー&ビクター) ×-◯ ルチャ・ドラゴンズ(シン・カラ&カリスト)
(サリダ・デル・ソル)王座奪取

序盤はフニ…シン・カラが空中技でビクターを圧倒するも、コナーの介入で不意打ちを食らうと集中攻撃にさらされる。
客席は一軍なら静まり返るだろうアセンションの攻勢にもノリの良いチャントを浴びせ、シン・カラも「レッツゴー・フニコ」の歓声に支えられ必死の反撃を試みる。
どうにか交代にこぎ着けると「ルチャ」コールに乗ってカリストが躍動。技の掛け損ないはいくつかあったがシン・カラとのトペの競演でアセンションを翻弄し、最後はアサイDDTから着地と同時にフォールに固める必殺技でビクターを仕留めた。
予想通りの戴冠で特番は最高のスタートを切った。


バロン・コービン ◯-× CJパーカー
(フェイスクラッシャー)

これまでジョバー役だったコービンが過去を無かったことにして再デビュー戦。
相手を宙に浮かせたまま仕掛けるシスターアビゲイルのような新技でパーカーを秒殺してみせた。


ヘアー VS ヘアー(敗者髪切りマッチ)
エンツォ・アモーレ ◯-× シルベスター・ルフォール
(後方回転エビ固め)

まずは決戦に至る経緯がVTRで流されるが、誤って脱毛クリームを犬にぶっかけるシーンはアメリカの動物愛護協会的にOKなのだろうか。
しばらく見ない間にイタリアの伊達男から北斗の拳の雑魚にジョブチェンジしたエンツォが軽快なトークで客席を沸かせるも、試合が始まると両者ともに基礎技の応酬できわめて地味な展開。華があるのは外見だけの試合は最後まで続き、なんやかやあってエンツォが丸め込みで勝利。
だがルフォールは相棒のマーカス・ルイスを身代わりに差し出し逃亡。ルイスが頭から脱毛クリームをかぶった。


・ヒデオ・イタミ(KENTA)登場

ヒデオ・イタミという糞だせえリングネームに変更したKENTAがGMのウィリアム・リーガルに迎えられてリングイン。
オリジナル商標のグッズ売上でウハウハするため、よほど有名レスラーでなければリングネームを変えられがちのWWEであるが、それにしてもこれは糞だせえ。ヒデオやイタミよりKENTAのほうが絶対アメさんにも覚えやすいだろ。
まあ鈴木健想に最初に付けられたリングネームがヒロヒト(しかも皇族という設定。妻・浩子の猛抗議でボツとなり、その際の流暢な抗議で浩子も雇用された)だったことと比べればマシである。

「WWE史上最大級の契約」「日本のプロレス史上最も偉大な選手」と過剰に持ち上げられ「GTS(Go 2 Sleep)」コールが飛ぶ中、KE…イタミはヨシ・タツとは年季の違う堂に入ったトークと表情を披露。
だがそこにタッグ王座から陥落したアセンションが乱入。イタミはリング下に放り捨てられるも、何事もなかったように戻ってくるとローリングエルボーでコナーを、ハイキックでビクターをあっさり排除した。
いきなり前タッグ王者と絡む待遇も悪くない。おそらく遅れてデビュー予定のプリンス・デヴィットとタッグ結成し抗争するのではなかろうか。

なおこの場は大歓迎ムードだったが、毎回同じ会場で開催され身内同然の雰囲気で大多数が熱心なプロレスファンかノリの良い学生、フェイスもヒールも問わず全てを受け入れ楽しむNXTと、全米をサーキットし州ごとにお国柄が違い、プロレス知識もろくにない老若男女が押し寄せる一軍の空気はまるで別物なので、これで「成功間違いなし!」とか「Go 2 Sleepも使って大丈夫!」と騒ぐのは大間違い。まだまだ一軍への道は遠いし、上がったら上がったでそこはまったくの別舞台である。


モジョ・ローリー ×-◯ ブル・デンプシー
(ダイビングヘッドバッド)

タッグを組んでいたもののデンプシーに裏切られたモジョは怒り心頭。普段は追い込み脚質だが、序盤から一気に攻めこむ。
しかしデンプシーは落ち着いて猛攻をしのぐと、トップロープからのヘッドバッド一発でモジョを料理。1分足らずの決着となった。


NXT女子王座戦
シャーロット ◯-× ベイリー
(ナチュラル・セレクション)防衛成功

最低辺から王座戦にまでこぎ着けたベイリーと、ヒールターン以来フレアームーブを増やしている様子のシャーロットの一戦。
久々に見るシャーロットはふてぶてしい所作やラフファイトが様になっていて、技も個性的。首四の字に固めたまま前転する技はオリジナルか。
対するベイリーはあいかわらずコスチュームと入場だけが特徴的で試合が始まるといたって地味。丸め込みに勝機を見出そうとするが、一方的に攻撃を喰らい続ける。終盤にようやく雪崩式ハリケーンラナを浴びせるもダメージが深くカバーに行けない。
回復したシャーロットはスクールボーイでロープに後頭部を叩きつけるえぐい技でペースを取り戻すと、先に両足着地してから上体を浴びせる斬新なムーンサルトと必殺技(前転ネックブリーカー)につなげて快勝。
試合後、サーシャ・バンクスがベイリーを暴行するとそれを止めに入りフェイスターンに含みを持たせたが、ころころ変えるよりはまだヒールのままでいいだろう。
と言ってもNXTにはフェイスの女子が少ないんだよな。


NXT王座フェイタル4WAY戦
◯ エイドリアン・ネヴィル × タイソン・キッド サミ・ゼイン タイラー・ブリーズ
(レッドアロー)防衛成功

フェイスとヒールが半々のため前半戦は二手に分かれて争う展開。途中でタイソンとブリーズが共闘するも、タイソンは隙を突いてブリーズも排除。リングに上がろうとするネヴィルを的確に水際で落とし、ゼインに集中攻撃をかける。5分以上倒れたままのブリーズをリングに押し込んでフォールしてればたぶん勝ててる。
ようやくネヴィルが割り込むと試合は一気にペースアップ。四人が入り乱れる乱戦から、それぞれが決定機を迎えるものの寸前でカットされてしまう。
最後はゼインが串刺しブートでタイソンをKOするも、カウント3直前に場外のネヴィルがレフェリーを引きずり出して決着を阻止。
本来なら反則だが実況が「この試合はノーDQです」と唐突に言い出したため反則なし。WWEではよくあること。
ネヴィルはゼインにスーパーキックを浴びせると、倒れたままのタイソンをレッドアローでしとめ激戦を制した。

やっぱりマンネリ一軍の百倍面白いなNXT。
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ミステリ?感想-『悪の教典 上』貴志祐介

2014年09月17日 | ミステリ感想
~あらすじ~
生徒から絶大な支持を受ける高校教師・蓮実聖司。
だが彼の本性は他者を殺すことをなんとも思わないサイコパスそのものだった。
熱心な生徒指導の裏で、欲望の赴くままに人を操り、殺していく蓮実。
晨光学院町田高校でも彼の毒牙にかかる犠牲者が次々と現れる。

10年このミス・文春1位、直木賞候補、吉川英治文学新人賞候補、本屋大賞候補


~感想~
いちおう将来的にはこのミス・文春・本ミスのランクイン作品は全て読むつもりなので避けては通れない一冊。
本格・SF・ゲームブックと何を手掛けても9割超えの確率で何かしらの賞かランキングを射止める万能作家だけに、ジャンルに関わらず当然ながら面白い。
「黒ハリーポッター」とでも呼ぶべき『新世界より』のエログロ要素をさらに推し進め、さながら「黒鈴木先生」と名付けたくなる蓮実のやりすぎっぷりが実に「黒」楽しい。
厨二設定そのもののようなハイスペックぶりで、欲望のままに暴れ回る彼に裁きが下るのか否か、そこにこのミス&文春1位にふさわしい何らかの仕掛けはあるのか。下巻も楽しみ。


14.9.13
評価:保留
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ミステリ感想-『そして扉が閉ざされた』岡嶋二人

2014年09月16日 | ミステリ感想
~あらすじ~
あの日、崖から車とともに転落した彼女は誰かに殺されたのか?
彼女の母親によって密室に閉じ込められた四人の男女は、極限状況下で推理を強いられる。
はたして彼女の死は自殺か、他殺か、この中に犯人はいるのか?

88年このミス6位、本格ベスト72位


~感想~
容疑者はたったの4人。事件はすでに終結しておりこれ以上の発展はなく、密室に閉じ込められ新たな手掛かりの入手も困難。
推理を進めようにも突然のサバイバルを強いられた4人の関係はぎくしゃくし、そもそも真相を導き出せば脱出できるという確証すら無くモチベーションも上がらない。
そんな事件的にも物語的にも八方塞がりの、いわゆる縛りのきつい設定ながら、きっちり意外な真相に意外な犯人を用意してみせたのは――まだ読むのは二作目ながら――さすが岡嶋二人といったところ。
いささか類型的なキャラ付けや「一目惚れし合いました」以外に言いようのない男女仲、各人が発揮する古武士ばりの謎の自己犠牲精神などは単純に古臭いものながら、似たような状況下のミステリは2014年現在、他にも多々あるものの(矢野…龍王? 左90度に黒の…くっ…頭が痛い…)1988年刊行の本作に匹敵する完成度の作品はそうはないだろう。


14.9.2
評価:★★★ 6
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