~あらすじ~
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。彼は妻帯していながら多くの女性と浮き名を流し、愛人との間に子までもうけていた。
その婚外子の藤坂燈馬は宮内の遺作「世界でいちばん透きとおった物語」を探すため、会ったこともない父の足跡をたどることとなる。
~感想~
事前情報から見当の付いていた通りのアレ。
こういう趣向を知らなければ驚くだろうが、我々ミステリ馬鹿は例のバカミス作家Kの変態・偏執的作品群を知っているため、それと比べれば(言い方は悪いが)あまりにもお手軽に済ませてしまっているのが残念。だってKが命を削って作り上げた例のアレと引き換えこれは、
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アレをやる意義、アレと物語の融合という点ではなかなか良く出来ているが、それも昨年話題になった某作と比べても一段落ちてしまい、どうしても物足りなく感じてしまった。
とはいえバカミス作家Kのアレを知る由もない一般的な本好きならば普通に楽しめることは間違いないので、こんなミステリ馬鹿のたわごとは無視して、興味があればぜひ読んで欲しい。
23.10.5
評価:★★☆ 5