小金沢ライブラリー

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DVD感想―『X‐MEN:ファイナル ディシジョン』

2009年02月20日 | 映画感想

~あらすじ~
シリーズ第3弾にして最終章。
プロフェッサーXの右腕だったジーンの死により、いまだ動揺から立ち直れずにいるX-MEN。そんな中、「ミュータントは病だ」と主張する天才科学者によって、ミュータントの能力を消去し普通の人間にすることのできる新薬が開発される。
ミュータントのまま生きるか、それとも人間になるかという究極の選択に、ミュータント社会は大きく揺れる。


~感想~
つめこみ過ぎの大作。
2時間に押し込むのが無理な物語を強引に100分に押し込んだものだから、ものすごく窮屈な作品に仕上がっている。
敵味方を問わず重要人物たちがばたばたと死んでいく様はまさに最終回。なんにもしていないサイクロップス、もののついでに殺される新キャラたち、やけにブサイクになったなあと思ったらろくにストーリーに絡まないローグ、あっさりやられるマグニートー、ジャガーノートあんまりだよジャガーノート。
2作分はありそうな内容を2時間足らずに縮めたやりすぎ感が、長所であり短所でもあるが、無駄に長い大作映画と比べると、強引にでもまとめたその力はやはり褒めるべきだろう。
シリーズを観てきたファンはもちろん必見。


評価:★★★☆ 7
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DVD感想―『ボーン・アイデンティティー』

2009年02月19日 | 映画感想

~あらすじ~
嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の男を発見する。
彼の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれていた。
息を吹き返した男は記憶を失っており、唯一の手掛かりであるスイスの銀行に向かう。その貸金庫にはジェイソン・ボーン名義を含め6ヵ国のパスポートや大金、そして拳銃が入っていた。


~感想~
記憶喪失だが体に刻み込まれたスパイの才能だけは失っていない男という、中二テイスト全開な設定だけでもううれしくなってくる。
迫り来る敵を反射的に叩き伏せ、どんな窮地に陥ってもとっさの判断で頭脳的に切り抜けるボーンがとにかくかっこいい。
その性能がチート気味で、ほとんどの敵を苦もなく倒してしまうのはご愛嬌だが、失われた記憶を追うストーリーはこれ以上ない大団円にたどりつき、娯楽作品として満点の出来である。


評価:★★★☆ 7
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DVD感想―『トランスフォーマー』

2009年02月18日 | 映画感想

~あらすじと感想~
バカアクション映画の巨匠マイケル・ベイが、あのトランスフォーマーを映画化。
変形! 爆発! 戦争! ダメ男! 爆発! 激突! 変形! 爆発!
それ以外になにを言えばいいのかわからないが、スピルバーグと組もうがマイケル・ベイのスタイルはなにも変わらない。
魅力ゼロのダメ主人公を軸に描く前半こそだれるが、トランスフォーマーたちが40分近く戦いまくるだけの後半が、そういう映画を観たい層にはたまらない。
マイケル・ベイ+トランスフォーマーから想像する映画が観たい向きにはうってつけの作品である。爆発!


評価:★★★ 6
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DVD感想―『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』

2009年02月17日 | 映画感想

~あらすじ~
1957年、アメリカ国内で米兵に扮した女諜報員スパルコ率いるソ連兵が米軍基地を襲撃。彼らは宇宙の神秘を解き明かす力を秘めたクリスタル・スカルを探し求め、その手掛かりをたどっていた。
捕らえられたインディは、クリスタル・スカルの捜索を強要されていて……。


~感想~
復活しただけはある良作。
アクションシーンの見せ方の上手さは言わずもがな。スピード感ある描写にユーモアを織り交ぜ、おなじみの音楽が流れ出したらもうインディ・ジョーンズ以外のなにものでもない。
インディはもちろん、かつてのヒロインをそのままヒロインとして持ってきた粋な計らいもよく、いきいきと躍動する彼らは往年の姿と一切変わらない。
スケールのでかすぎる展開や、わかりやすい物語はファンならずとも引きつけるだろう。アクション映画好きなら迷わず見るべき。


評価:★★★★ 8
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DVD感想―『スーパーマン・リターンズ』

2009年02月16日 | 映画感想

~あらすじ~
前シリーズの2作目「スーパーマン II/冒険篇」を引き継ぎ、5年ぶりに地球に戻ってきたスーパーマンの活躍を描く。
クリプトン星の3悪人との戦いに勝利したクラーク・ケントことスーパーマンだったが、その後彼は謎の失踪を遂げる。
スーパーマンが不在となった地球では犯罪が急増、加えてレックス・ルーサーも仮釈放が認められ出所してしまい……。


~感想~
力は技をも制す。
ことパワーにかけてはスーパーマンは古今東西のヒーローの中でもトップクラスではないかと感じさせる、とにかくパワーと圧倒的なスペックを前面に押し出した描写がいい。
ただ要所を締めるアクションはいいが、全体としてストーリー重視に傾いたのはすこし残念。もっと単純明快なものを期待したのだが。
ともあれ新生スーパーマンとなるブランドン・ラウスもなかなかはまっていて、ファンは必見の内容と言えるだろう。

……シリーズ的にはなかったことにされてるらしいが。


評価:★★★ 6
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DVD感想―『60セカンズ』

2009年02月15日 | 映画感想

~あらすじ~
60秒でどんな車でも盗み出す伝説の男、メンフィス。すでに足を洗っていた彼だったが、弟に危機が迫り、無謀な賭けに出る。


~感想~
ニコラス・ケイジということもあり、もうちょっと知的なアクションかと思いきや、きわめてシンプルなカーアクション映画になっている。
メンフィスの優秀さが噂の範疇にとどまり、60秒でどんな車でも盗み出せるように思えないのが難点だし、しょせんやってることはただの泥棒なのだが、迫力のあるカーチェイスだけでも見る価値はある。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ』

2009年02月14日 | 映画感想

~あらすじ~
三池崇史による全編英語の和製ウエスタン。
壇ノ浦の戦いから数百年。山あいの寒村"湯田(ユタ)"に、平家再興の埋蔵金が隠されていると噂が立ち、よそ者が押し寄せる。
やがて村は、平清盛率いる平家と、源義経率いる源氏が対峙することに。
そこに流れ着いた一人の凄腕ガンマン。両軍とも、この流れ者を用心棒に引き入れるべく動き出し、事態は風雲急を告げる。


~感想~
ダメな邦画にありがちな過剰な演技や棒読みを、全編英語にすることで一掃。
クエンティン・タランティーノがすき焼きをほおばる冒頭からして、完全無欠のバカ映画のため、ダメな邦画におなじみの寒さも払拭。
銃撃戦は邦画ならではの間と見栄を存分に活かした素敵なもので、良さもダメさも極端な方向へ走らせることで長所に変えたような作品である。
しかし好きな人はとことんはまるだろうが、個人的には銃撃戦以外に見るべきところはなかった。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

2009年02月13日 | 映画感想

~あらすじ~
シリーズ第4作。
ハリーたちが4年生に進級した新学期の初日、ダンブルドア校長から、伝説の"三大魔法学校対抗試合"が復活するという重大発表がなされる。
それは、各校から1名ずつ選ばれた代表選手が競い合う交流戦。そして"炎のゴブレット"によって各校の代表3名が選ばれた直後、なぜか4人目の選手としてハリーの名が告げられるのだった。


~感想~
安定感あるシリーズの安定感ある第四弾。
いままで当然起こってしかるべきだった「特別扱いに嫉妬されてはぶられるハリー」と「どうして死人が出なかったのか不思議な競技でついに出た犠牲者」の2つが描かれる。
人権というものが一切無視されている学園からようやく(?)死者が出てしまい、そこで幕となるので後味はすこぶる悪い。子供じゃなくなってきたハリーたちにつれ、物語も子供向けから脱却を図ったのかもしれないが、失敗ではなかろうか。
あいかわらず普通に楽しめる作品だが、事故の可能性とか考えない能天気な明るさが好きだっただけに、今後の展開はすこし不安に思えてしまう。
どうでもいいがタイトルにまでされている炎のゴブレットはただの抽選機なのだが、なんでこんなのがタイトルなのだろう。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『NEXT』

2009年02月11日 | 映画感想

~あらすじ~
ラスベガスの二流マジシャンとして生きるクリス・ジョンソン。
彼には自分の周囲だけだが2分先の未来を予知できる能力があった。ある時、クリスの前に女性FBI捜査官のカリーが現われ……。


~感想~
あらが多すぎる作品。
たった2分先の、それも自分に関わる未来しか見えない小市民的な能力で、下手に国家的陰謀に立ち向かうものだから無理が生じるのだ。
なんせFBIが彼に要求するのは「ずっとテレビを見て核が爆発するニュース速報を予知しろ」という無理難題なのだ。
えーと、たぶんだけどニュース速報って事件発生から流れるまでに2分くらいかかるんじゃないかな?
仮に事件発生と同時にニュース速報を見られたにしても、たった2分早いだけじゃ爆発する場所がわかっても阻止できる猶予はないと思うんだけど……。
題材はいいし、2分先の予知という能力をうまくいかした映像表現も楽しく、意表をつくラストも好みなのだが、小市民的な能力はもっと小市民にふさわしい事件に用いられたほうがよかったのではなかろうか。


評価:★★ 4
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DVD感想―『チーム・バチスタの栄光』

2009年02月10日 | 映画感想

~あらすじ~
海堂尊の同名ベストセラー小説を映画化。
東城大学病院では、高難度のバチスタ手術を専門とする7人体制の"チーム・バチスタ"を結成し、以来26回のオペを全て成功させるという驚異的な記録を打ち出していた。
だが突如として、3例立て続けに術中死が発生してしまう。そして、心療内科医の田口がその内部調査を任される羽目になるのだが…。


~感想~
ファンが怒るのも無理はない。
田口が性別すら変わっているのは、原作どおりにしたらおっさんぞろいになってしまい客が呼べないからしかたないにしても、原作にはないソフトボールやらライブやらに尺を取り、しかもそれがわりと重要な位置を占めているのには苦言をていしたくなるだろう。
だが映画化したら阿部寛がやるんだろうと思っていた白鳥を、本当に阿部寛がやっているのはやはり見ものだし、どう見ても『トリック』の上田教授と同一人物なのはなぜか安心感を覚えてしまう。
また小説で読むよりも映像化されたほうが白鳥というキャラは強烈だと感じた。嵐の館の嵐山さんは白鳥役にはバナナマンの日村がはまり役だと言っていたが本当にそう思う。どうにか実現できないだろうか。
原作至上主義でなければ普通に見られる映画化作品ではあるが、想像を上回ることはない、思ったとおりの映像化にとどまった。
それにしてもココリコの田中はいい役者だなあ。


評価:★★☆ 5
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