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ミステリ感想-『すべてがFになる』森博嗣

1996年04月15日 | ミステリ感想
~あらすじ~
14歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流を拒み孤島の研究施設に閉じこもった天才、真賀田四季。
教え子の西之園萌絵とともに、島を訪ねた犀川創平は、ここ一週間、交信が途絶えていた四季の部屋に入ろうとした。
その瞬間、進み出てきたのはウェディングドレスを着た女の死体。
そして、部屋に残されていたコンピュータのディスプレイには「すべてがFになる」という意味不明の言葉が残されていた。

第1回メフィスト賞、文春8位、本ミス4位


~感想~
ミステリ界の裾野を確実に広げた貢献者の一人、森博嗣のデビュー作。
トリックのキレ、プロットの構築、論理の冴え、なにより軽妙にして深遠な会話や魅力的な登場人物たちなど、
デビュー作とは思えない底知れぬ力をまざまざと見せつけてくれる。
難解な理系用語に惑わされることなかれ。これこそミステリ。


評価:★★★★ 8
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