小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ミステリ感想-『兇人邸の殺人』今村昌弘

2021年08月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
斑目機関との関連を聞き、葉山たちが向かったのは、遊園地の中に建つ「兇人邸」。
そこでは機関の研究者が怪しげな実験を行い、わけありの従業員らが犠牲になっているという。
研究成果を奪うため傭兵も同行するが、思いも寄らないものが待ち受けていた。


~感想~
シリーズ第3弾。いわゆる特殊設定ミステリに分類されるシリーズだが、今回は原点回帰し、第一作を思い出させるようなある存在が立ちはだかる。
そして推理やトリックも特殊設定を根本としたもので、パニックホラー的な要素と噛み合い、本作でしか味わえない面白さに仕上がった。
それだけではなく、名探偵と助手の関係性についても今回も思索を続け、その進展も見どころである。
トリックに関してはミスディレクションはあからさまで、伏線もかなり大胆なものの、それでもギリギリで裏をかいて来るし、解明のロジックも明快かつ緻密に組み立てられる。終盤に明かされる事件の背景も意表を突きつつ納得の行くもので、かなりどぎつい外道な(しかしそれしかない)逆転の秘策も見事だった。さらっと流され過ぎてて笑ってしまったが、あの外道さをつつくと大変なことになるので仕方ない。
前作から実に1年半ぶりの刊行と、漫画化!映画化!100万部!という周辺の騒がしさとは無縁の落ち着きぶりで、安定した良作を生み出し続けている作者だが、それにしても本作のラストには驚いた。これだけ完成度の高い作品がまさか単なる前編に過ぎないのか? この作者ならばまた期待に応えてくれるに違いない。楽しみにゆっくり待ちたい。


21.8.24
評価:★★★★ 8
コメント

昨年7/22のNXT #573  ブロンソン・リードが飛躍

2021年08月26日 | 今週のNXT
デクスター・ルミス ◯-× キリアン・デイン
(肩固め)

ルミスは場外で階段に投げられるが身軽に飛び越えたものの、すぐさまクロスボディで押し潰され、さらに客席のアクリル板に叩きつけられる。
劣勢か続くがリング内でのクロスボディをスパインバスターに切り返して反撃し、最後はセントーンボムからサイドエフェクト、肩固めと畳み掛けて失神させた。


ブリーザンゴ(タイラー・ブリーズ&ファンダンゴ) ◯-× エヴァーライズ(チェイス・パーカー&マット・マーテル)
(Wスーパーキック)

エヴァーライズはブリーズを孤立させるが、ファンダンゴに交代されるとなすすべもなく、敬礼式ダイビングヘッドバットで二人まとめてなぎ倒され、Wスーパーキックを浴びせたブリーズがパーカーをフォールした。


ショッツィ・ブラックハート ◯-× アリーヤ
(ダイビングセントーン)

WWEでは珍しいタイガースープレックスでアリーヤは瀕死になり、ロバート・ストーンがエプロンに上がり回復の時間を稼ぐが、ストーンも蹴り落とされ、アリーヤも回復できず、そのままダイビングセントーンで潰された。

ストーンはまたもショッツィの戦車カートに轢かれたが、そこへ脈絡もなくメルセデス・マルティネスが現れ、ショッツィを蹴り飛ばした。


NXT北米王座挑戦権争奪3ウェイ戦
ジョニー・ガルガノ × ロデリック・ストロング ◯ ブロンソン・リード
(スプラッシュ)

二冠王者キース・リーが北米王座を返上したため、新王者決定戦への出場権を掛けた試合が三週に渡り行われることとなった。

ガルガノとストロングは共闘してリードに挑むが圧倒的なパワーに振り回される。
ここまであまり目立たなかったリードが本領発揮した試合で、多彩な技で二人まとめて攻撃し、ガルガノらも息の合ったツープラトンを返す、3ウェイ戦の魅力を凝縮したような好勝負だった。
最後はガルガノがワンファイナルビートでストロングを仕留め、息も絶え絶えでかろうじて腕を乗せカウントが始まったところへ、リードがスプラッシュで飛び込み、ガルガノを弾き飛ばしそのままストロングをフォールした。


オニー・ローキャン ×-◯ ティモシー・サッチャー
(片エビ固め)

目まぐるしい攻防を見せた前の試合から一転、互いに相手を離さずねちっこいキャッチレスリングが繰り広げられる。
ローキャンが立ち関節技でがっちりサッチャーの腕を固めたが、サッチャーは上手く相手の体勢を崩し、片エビ固めで抑え込み3カウントを奪った。


・メルセデス・マルティネスとアリーヤが共闘
メルセデスが共闘を持ちかけたようでロバート・ストーンと握手を交わした。不遇だったアリーヤが色々とプッシュされてうれしい。


ドミニク・ダイジャコビッチ ×-◯ カリオン・クロス
(スリーパーホールド)

ここまで圧倒的に勝ってきたクロスも体格で勝るダイジャコビッチには苦戦。
だが階段へのハンマースルーを切り返して逆に叩きつけると、階段とリングの間に頭を挟んで蹴りつける。
ほぼ失神したダイジャコビッチに馬乗りになり殴りつけていると、それ以上の乱暴は許さないとキース・リーが現れ睨みを効かせ、クロスはその目の前で見せつけるようにダイジャコビッチを絞め落とした。
コメント

昨年7/15のNXT #572  いつも通りの名勝負数え唄

2021年08月25日 | 今週のNXT
・二冠王者

二冠王者キース・リーが早速呼ばれて話していると、好敵手ドミニク・ダイジャコビッチが現れ、祝福しつつベルトに意欲を見せ、リーは快く防衛戦に応じた。


ダミアン・プリースト ◯-× キャメロン・グライムス
(ローリングカッター)

プリーストはゴング前に不意打ちを仕掛けたグライムスを蹴り倒す。両者ともに荒っぽく見えるが技は綺麗に決めていく。
最後はケイヴインをかわされロープに引っ掛かったグライムスの後頭部に竜巻蹴りを浴びせ、そのまま必殺技でプリーストが仕留めた。


ショッツィ・ブラックハート ×-◯ インディ・ハートウェル
(ビッグブート)

インディはパワーを見せ技もクリーンヒットさせていくが、ショッツィの多彩な技に翻弄される。
だが先週ショッツィの戦車カートに轢かれたロバート・ストーンが足を引きずりながら現れてレフェリーを引きつけ、その隙にアリーヤがトップロープからショッツィを落とし、インディに初勝利を与えた。


NXT王座&NXT北米王座戦
キース・リー ◯-× ドミニク・ダイジャコビッチ
(スーパーノヴァ)防衛成功

力を認め合う両雄は笑顔を浮かべながらしばき合う。
いつも通りの名勝負数え唄が繰り広げられ、最後は抵抗するダイジャコビッチをスーパーノヴァで強引に投げ切りリーがベルトを守った。

ハグで健闘を称え合っていると、照明が落ち、現れたスカーレットが壊れた砂時計をリングへ置いていった。
さらにステージ裏ではカリオン・クロスがダイジャコビッチに絡み、叩きのめしてしまった。


デンゼル・デジャーネット ×-◯ ティモシー・サッチャー
(ハーフボストンクラブ)

デジャーネットはレスリング技術で振り回すが、サッチャーは隙あらば関節を狙い、脚を捕らえるとハーフボストンクラブに固めタップさせた。
その後も絞め上げ続け、オニー・ローキャンが駆けつけると去っていった。


NXT女子王座戦
紫雷イオ ◯-× ティーガン・ノックス
(ムーンサルトプレス)防衛成功

イオの空中技を封じたいティーガンはキャッチレスリングを挑むが、イオはグラウンドも関節技も持っており、離れれば打撃が飛んできて、飛ばせなくても隙がない。
ティーガンは豊富に用意しておいた無数の丸め込み技で一発逆転を狙うが、イオは3カウントを叩かせない。
ティーガンは階段にWニーアタックを自爆させるがダメージは意外と薄く、チョークスラムやモーリーゴーラウンドでも仕留めきれないと、必殺のシャイニングウィザードをアッパーカットで返され、ムーンサルトプレスで沈められた。

だがイオは勝ち誇る暇もなく、ダコタ・カイに蹴り飛ばされてしまった。
コメント

昨年7/8のNXT THE GREAT AMERICAN BASH #571

2021年08月24日 | 今週のNXT
ストリートファイト
ミア・イム ×-◯ キャンディス・レラエ
(雪崩式スウィンギングネックブリーカー)

ストリートファイトは反則なしの試合。ノーDQ戦やノー・ホールズ・バード戦と何が違うのかは誰も知らない。
序盤から竹刀で殴り合い、テーブルに叩きつけ、イスで叩き合う。
最後はコーナーに設置したテーブル上の攻防から、キャンディスがネックブリーカーを掛けつつイスの山の上に飛び降り、激戦を制した。


ブロンソン・リード ◯-× トニー・ニース
(スプラッシュ)

リードとニースはともにダークマッチで(?)レオン・ラフと戦ったが、ニースが必要以上にいたぶったためリードが怒り対戦となった模様。特番並の放送なのに因縁の作り方が雑すぎる。
ニースは体格差でろくに技も掛けられず、マットシーツで視界を奪っての不意打ちからラフ殺法で対抗するが、体力を削り切れず押し潰された。


アイザイア・スコット ×-◯ ジョニー・ガルガノ
(ワン・ファイナル・ビート)

急に2日も準特番をやるのが無茶だったと思わせる、またもなんの因縁もない試合。
だがテクニシャン(死語)の二人なので、グラウンドあり空中技あり打撃戦ありの息の合った攻防で試合を盛り上げる。
初披露の大技もいくつか繰り出し合い、最後は場外でのリバースフランケンシュタイナーとワン・ファイナル・ビートで立て続けに脳天を地面に突き刺したガルガノが勝利した。


ブリーザンゴ(タイラー・ブリーズ&ファンダンゴ)&ドレイク・マーベリック ×-◯ レガード・デル・ファンタズマ(サントス・エスコバー&ラウル・メンドーサ&ホアキン・ワイルド)
(ファントムドライバー)

ファンタズマはこれが初陣。ヒールターンしたワイルドが髪型を黒の角刈りに変えてむしろ更生したように見える。
マーベリックは恨み重なるエスコバーにだけ狙いを定めるが、それが連携を阻害した面もあり、一対一にこぎ着けるも普通に敗れた。


サンタナ・ギャレット ×-◯ メルセデス・マルティネス
(フィッシャーマンバスター)

特にNXTでの因縁はないが、二人合わせた獲得タイトル数がとんでもないことになりそうな、インディーの女王同士の一戦。
怪奇派みたいな衣装にギミックチェンジしたメルセデスが、ややラフファイト気味だったが普通に試合を進めて勝利した。


NXT王座&NXT北米王座戦
アダム・コール ×-◯ キース・リー
(スーパーノヴァ)二冠達成

勝者総取りとなるWタイトル戦。リーのパワーに苦しむコールは、コロナ禍のNXTでは鉄板くらいの硬度を誇る客席のアクリル板に突っ込ませて形勢逆転。
だが息を吹き返したリーは高角度のライガーボムで叩きつけるも、コールは指一本をかろうじてロープに掛けてカウントを阻止。
リーはラストショットやパナマサンライズも跳ね返し、逆にクローズラインでコールを一回転させ頭から落とす。パナマサンライズは体格差がありすぎてリーが水車落としを掛けてるようにしか見えなかったが気にするな。
終盤、コールは膝当てを下ろし生足でのラストショットを決めると、パナマサンライズでとどめを狙うが、リーはそれをキャッチして餅つきパワーボムに切り返し、スーパーノヴァで叩きつけ、ついにNXTの頂点を極めた。
2本のベルトを掲げ喜びを爆発させるリーを、カリオン・クロスとスカーレットが不敵な笑みを浮かべながら見下ろしていた。
コメント

今週のキン肉マン #356 仮面の貴公子、帰還!!

2021年08月23日 | 今週のキン肉マン
・ウォーズマンのお役目終了
・意外と低いバベルの塔
・というか仮面の貴公子、帰還!!がもう終わった
・ロビンやけにおとなしいな。おなか痛いのか?
・さも当然のようにピースをかざすウォーズマンすごくない?
・バベルの塔出現と同時に駆けつける人類の情報網もすごくない?
・委員長も(ry
・入れないのにどうやってレフェリングするんだろう
・キン肉マンのこういう細かくないところ本当好き
・ギ、ギミックリングだ!!
・ジェロニモへの意味深な反応の一コマ
・リングに上がれるのはピースを持った一人だけ
・ということは超人師弟コンビやはぐれ悪魔超人コンビのタッグ戦は無い
・と見せかけてなんとかするのがのがキン肉マンだからなあ
・良かった。ギミックというかただの処刑だった
・良くはねえよ。グロいよ
・サンシャインそれだと死なないんですけど
・初戦のみ負けたら終わりの特別ルール
・そこで名乗り出たのはジェロニモ
・絶対勝たなければいけない初戦に絶対勝ち確のジェロニモは納得
コメント

昨年7/1のNXT THE GREAT AMERICAN BASH #570

2021年08月22日 | 今週のNXT
NXT女子王座挑戦権争奪エリミネーション4ウェイ戦
◯ ティーガン・ノックス ダコタ・カイ ミア・イム キャンディス・レラエ
(シャイニングウィザード)

かつてWWEのPPVで行われていたグレートアメリカンバッシュがNXTで復活。通常放送だが2週連続で行われ特番並の試合が組まれた。
まずは漁夫の利を狙いラフファイトをしていたキャンディスが他三人に狙われ、ミアが飛びつき式のプロテクト・ヤ・ネックであっさり排除。
続いてミアは一通りの技を披露し、イートディフィートでティーガンを場外へ吹き飛ばすが、その隙にダコタが背後からジャパニーズ・レッグロール・クラッチで固めて3カウント。
ティーガンとダコタの因縁対決となり、ダコタはカイロプラクター(飛び越えながらのバックスタバ―)や、ラ・マヒストラルから移行する最近のフィニッシャーの関節技を決めるが、ティーガンはしぶとく跳ね返し、最後は謎のモーリーゴーラウンドからシャイニングウィザードを叩き込みケリを付けた。


オニー・ローキャン ×-◯ ティモシー・サッチャー
(フジワラアームバー)

なぜ特番並のカードの中にこんな因縁ゼロの試合が。
実は関節技も得意としていたローキャンがあえてサッチャーの土俵で挑むが、ねちっこく関節を捕らえられ後半にはやはり打撃主体に。因縁ゼロのわりに長尺で行われ、最後は脇固めでサッチャーがタップさせた。


ハンディ戦
リア・リプリー ◯-× アリーヤ&ロバート・ストーン
(Wヒールホールド)

まさかロビー・EのWWE初試合がこんな形式とはww
ストーンはコメディキャラに振り切ってリアにやりたい放題される。セミリタイアのためか心配になるほど足が細い。二人がかりで苦しめる場面もあったが、リアの体格もパワーもストーン以上で二人まとめて振り回し、最後は同時にヒールホールドに固めてタップさせた。


ストラップ戦
デクスター・ルミス ◯-× ロデリック・ストロング
(肩固め)

いわゆるチェーンデスマッチの革紐版。先週のように逃げられないストロングは覚悟を決め真っ向勝負を挑むが、ストラップを引っ張って殴られるか、投げ飛ばされるの二択を延々と喰らい続ける。
車のトランクに入れられかけて目を覚まし反撃し、ボビー・フィッシュも駆けつけるがストラップでなぎ倒されると、サイドエフェクトからストラップを巻きつけながらの肩固めでタップした。


NXT女子王座戦
紫雷イオ ◯-× サーシャ・バンクス
(ムーンサルトプレス)防衛成功

今夜のメイン戦。サーシャとともにWWE女子タッグ王座を保持するスマックダウン女子王者のベイリーがセコンドにつく。
サーシャはイオの技を綺麗に受けつつも自らの得意技を返し、ペースを握らせない。
大技を繰り出し合いながら終盤に向かい、イオが掟破りのバンクステートメントに固めると、ベイリーはタッグ王座ベルトを渡し、没収しようとするレフェリーと争いに。
その隙にサーシャはもう一つのベルトでイオを殴ろうとするが、リング下からロウ女子王者アスカが現れ、グリーンミストを噴射。
サーシャはスクールガールは返したもののアッパー掌底でダウンし、ムーンサルトプレスでとどめを刺された。
コメント

昨年6/24のNXT #569  トラウマ克服できず

2021年08月21日 | 今週のNXT
ダミアン・プリースト ×-◯ キャメロン・グライムス
(ケイヴイン)

駐車場で何者かに襲われたプリーストは腰にテーピングをして登場。
開幕ケイヴインはパンチで撃墜したものの、場外でのレイザーズエッジを腰の痛みで失敗し、ケイヴインで踏み潰される。
リングに戻り一度はかわしたが二発目のケイヴインを被弾し力尽きた。


・ロバート・ストーンがゴミ箱行き

やさぐれストーンがリア・リプリーを勧誘するが失敗しゴミ箱へ放り込まれる。
最近ストーンと接近しているアリーヤが抗議しビンタを見舞ったがリアは笑いながら去っていった。


ジェイク・アトラス ×-◯ サントス・エスコバー
(ファントムドライバー)

クルーザー級王座決定トーナメントで健闘したアトラスが、マスクを脱いだ新王者エスコバーに挑む。
序盤は圧倒的に攻めるがセコンドの介入で形勢逆転され、場外ムーンサルトでセコンド二人は排除したがファントムドライバー(ハリケーンドライバー)で沈められた。


ケイシー・カタンザーロ&ケイデン・カーター ×-◯ ダコタ・カイ&ラクエル・ゴンザレス
(サブミッション)

ケイシー組は二人がかりで攻めるがラクエルにはろくに技が掛からない。ダコタを狙って攻めるが敵コーナーに投げてしまい交代を許すと、ラクエルがとんでもない高角度のチョークスラムでケイシーを叩きつけ、ダコタが関節技でとどめを刺した。


ブロンソン・リード ×-◯ カリオン・クロス
(胴締めスリーパー)

理不尽に襲われたリードは重い打撃でクロスを攻めジャーマンも浴びせるが、クロスは即座に立ち上がって反撃。巨体をものともせずリードを投げまくり、最後は絞め上げてタップさせた。


リア・リプリー ◯-× アリーヤ
(リップタイド)

リアはストーンを連れてきたアリーヤを必要以上にいたぶり、ストーンに見せつける。
そしてヒールホールドに固めるが、ストーンは靴を投げつけて気をそらす。怒ったリアに追い回され、スーツを脱がされた隙にアリーヤは背後から丸め込もうとするが、パワー不足で失敗し、リップタイドで仕留められた。


デクスター・ルミス ◯-× ロデリック・ストロング
(試合放棄→カウントアウト)

ストロングはルミスがトラウマになっているらしく、リングイン前に逃げ出そうとしたり、ゴングが鳴っても逃げ回る。終いには客席へ逃げ込もうとしてアクリル板に激突し、そのままステージ裏へ逃げてカウントアウトとなった。


NXT北米王座三つ巴戦
◯ キース・リー × フィン・ベイラー ジョニー・ガルガノ
(スーパーノヴァ)防衛成功

勝者にはNXT王座への挑戦権も与えられる大一番。
規格外のパワーのリーにフィンとガルガノは共同戦線を結び協力して攻め、場外で階段に叩きつけることに成功。今のうちに二人で決着をつけようとするが、リーは蘇生してリングに復帰。
以降は三つ巴戦らしく三人が入り乱れて戦い、最後はリーがガルガノをスーパーノヴァで叩きつけたところへフィンがクー・デ・グラを狙うが、リーは回避してガルガノにだけ命中。すかさずスーパーノヴァでフィンも捕らえ、ベルトを守り抜くとともにアダム・コールへの挑戦を決めた。
コメント

ミステリ感想-『忌名の如き贄るもの』三津田信三

2021年08月19日 | ミステリ感想
~あらすじ~
生名鳴地方に伝わる忌名の儀礼。それは災厄を実体のない名前にかぶせるためのものだが、儀礼のさなかに夜雀、首虫、角目ら様々な怪異が現れる。
刀城言耶の先輩である発条福太の婚約者は、14歳の時の忌名の儀礼で恐ろしい目に遭い…。


~感想~
近作では物語の展開がまた以前のようなスローペースに戻りつつあるシリーズ長編だが、本作はぶっちぎりで話が進まない。
第一の事件が起きるまでに1/4以上のページを費やし、その事件も怪異は絡んでいるものの不可能状況や密室というわけではなく、それどころかやたら人の出入りが激しくわちゃわちゃしていて、そもそも解くべき謎も「犯人は誰か?」一点で、刀城言耶シリーズとしては抑えめに見える。
捜査も動機とアリバイにばかり焦点が当てられ、さては今回はそのどちらかに工夫を凝らしてきたなと察しが付くものの、捜査が進んでもやはり事件にとんでもない怪異が立ち現れては来ない。
そしていつもよりふわっとした感じで解決編が始まり、シリーズ名物のアレも行われないが、ここからは期待通りで、限界に挑戦するような少ない残りページで多重推理が繰り出され、次から次へと意外な真相が飛び出す。
到達する結論はいくらなんでも無茶ではと思うものの、動機とアリバイは成立し、煮え切らない所はあるが、一定の説得力を持ち、破綻していない。

――が、そんなものでこのシリーズが終わるわけがなかった。

最後の最後に明かされる、章題に普通に書かれているある秘密。
それが全てをブチ壊す。これはすさまじい。シリーズで一番驚いたし、周りに人がいなかったとはいえ思わず「うおおお!」とうめいてしまった。
たった一言で説明できるし、おそらくこの1アイデアから全てが始まっている。
そこにもちろん怪異も絡み、あまりに完璧すぎて文句の付けようもない。これをやるならそりゃアレは行われない。アレはぜひ見たかったが仕方ない!
解決編まで極めて地味でゆっくり話は進むが、真相の衝撃度では間違いなくシリーズ屈指だし、最も好みかもしれない。これは本当に驚いた。


21.8.17
評価:★★★★☆ 9
コメント

ミステリ感想-『遠巷説百物語』京極夏彦

2021年08月14日 | ミステリ感想
~あらすじ~
盛岡藩の遠野保には人と話が集まる。
藩主の密命を受け、士分を捨てた宇夫方祥五郎は、巷に囁かれる妖しい物語を集める。
歯黒べったり、磯撫、波山、鬼熊、恙虫、出世螺……。


~感想~
シリーズ11年ぶりの新作。
全然気づかなかったがこのシリーズは毎回視点が変えられており、今回は趣向をさらに変え、怪異が作られる過程を描いたとのこと。
これだけ長く続いていると、仕掛け人が妖怪を現出させる構成は読者も先刻承知のため、目新しさを出すのが難しくなるが、怪異がどう生まれ、現実の仕掛けがどう怪異として語られるに至ったかに焦点を当てたことで、また新たな面白さが発揮されている。
まさにシリーズ集大成といった趣だが、最終話「出世螺」は連作短編集…というほどではないが連関する本作の物語全てを繋ぎ合わせるために、初見の裏事情と人物が山のように飛び出してきて、はっきり言って全然背景を把握できなかったのは玉に瑕。ちょっと急すぎて強引すぎたと思う。
とはいえ11年ぶりでも往時と一切変わらないクオリティは確かなもので、すでに連載が始まっているシリーズ完結編「了巷説百物語」も今から楽しみでならない。

読了後にはこちらのインタビューもぜひご覧頂きたい。→好書好日 京極夏彦さん「遠巷説百物語」インタビュー


21.8.13
評価:★★★☆ 7
コメント

ミステリ感想-『禁断の魔術』東野圭吾

2021年08月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
母校の科学部の後輩に頼まれ、新入部員勧誘に力を貸した湯川。
後輩は湯川の勤める帝大へ入学し、しかし彼の運命は大きく狂わされる。

2012年文春8位

~感想~
ガリレオシリーズ長編。草薙・内海がキャスティングされたので劇場版だと思ってしまう。
もともと短編集の一作として書かれたが、文庫化にあたり大幅に加筆され、長編に再構成されたという変わった経緯がある。

あらかじめ言っておくとトリックは特にない。物語の焦点は湯川と、その愛弟子のような後輩に向けられており、そこにトリックやロジックは介在しないし、なんなら彼ら二人以外の重要人物たちや、それを取り巻く事象すら全てがばっさりカットされており、ただ師弟の迎えた顛末だけが描かれる。
この潔さは半端なく、豊富なエピソードが語られつつもごく短い分量に収まり、あっという間に読み終えられるのだが、あれもこれも全てが語られないまま置き去りにされてしまい、そこに物足りなさも感じてしまうのも事実。
だが宮部みゆき「火車」もその瞬間に完結する潔さに驚かされたが、本作もここまで全てを削ぎ落とすのかと感心してしまったのは確か。東野圭吾、まだまだ恐るべき。

余談だが本作のドラマ版が作られたとして、いったいどの場面で例の音楽が流れ、なんの数式を書いて例のポーズを決めるのかと考えると楽しい。ちょっと入れられる余地が見当たらないんだよな……。


21.8.7
評価:★★★ 6
コメント