小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『翳りゆく夏』赤井三尋

2024年03月26日 | ミステリ感想
~あらすじ~
「大手新聞社の記者に内定した女子大生は20年前の誘拐犯の娘」というゴシップ記事が出る。
社命を受けた窓際記者の梶は20年前の新生児誘拐事件を追い、隠されていた真実に近づいていく。


2003年江戸川乱歩賞、文春7位

~感想~
あまり期待しないで読んだが(失礼)めっぽう面白かった。
思い込みの激しいワンマン社主の「私の会社に入る人間が誘拐犯の娘なわけないから再調査しろ」という社命こそ強引ながら、20年の時に隔てられた謎を丹念に解き明かしていく調査は実に読ませる。
またミステリらしいサプライズもあり、この展開ならばこれしかないものでたやすく看破できてしまったが、納得感あるもので物語に深みを与えている。総じて出来の良い作品である。
ほんの数行のなにげないエピソードがいちいち上手く面白く、筆力の確かさを感じさせるが、作者はその後数作出しただけで本職のマスコミに戻ってしまったそうで、少し残念な話だ。


24.3.26
評価:★★★☆ 7
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今週のキン肉マン #446 勝利のために…!!

2024年03月25日 | 今週のキン肉マン
・「マリポーサの意識とともにその火も消えもはやわずかな煙と焦げた臭気が残るのみ」
・名調子すぎる実況
・肉世界の名アナウンサーなんだろうな
・試合後もマリポーサを称えるパピヨンマン
・手の内をさらしすぎたのが後の布石となるか
・すごすご逃げ帰る飛翔の神ww
・まだ下がる株あったんだ
・解放されて助かったと強がるマリポーサの株は下がらない
・試合後は悪役らしく始末にかかるパピヨンマン
・悪に徹するのは試合が終わってからと立ち回りが完璧すぎるのよ
・キング・ザ・100トンwwwww
・「そしてバイクマン参上!」ポーズもセリフも変だ
・すぐバイク形態に変型したのはラーメンマンの変装疑惑を消すため説笑った
・いつからラーメンマンがバイク形態になれないと錯覚していた?
・マリポーサが敵わない相手と100トンの試合はさすがに描かないだろう
・やったとしてもケンダマンのように1話未満で決着か
・そういえばケンダマンいないけどいつ帰った?
・マリポーサは大した男だから逃がしても惜しくないとうそぶくパピヨンマンの株どこまで上がるの
・ペシミマンの現れた遺跡はシベリアにあるらしい
・まずいファナティックの次に強そうなペシミマンとウォーズマンが当たってしまう
・今度こそ死ぬかまた凡戦しそう
・そしてファナティックはサイコマンゆかりのサグラダ・ファミリアに
・ハートのポーズやめろw
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今週のキン肉マン #445 神域に届きし者たち!!

2024年03月18日 | 今週のキン肉マン
・五大刻は全て1億パワー
・なぜ刻の神が1億パワーを授けられるのか、そこに弱点がありそうな気も
・アガガwww
・アガガとうめく神は確かにもう死んだも同然
・口元を力任せに締められるだけで火を吐けない神も死んだも同然だよ
・株を下げ続ける飛翔の神
・無様な部分を引き受けてくれたおかげでマリポーサがずっとかっこいいけど
・飛翔の神が飲み込んだ火がマリポーサの胃に行くの??
・「憑依した神が腹に浮き出る」までは発想できても「体内でつながってる」はゆでにしかできない発想
・これ憑依というか人面疽だよね?
・マリポーサの身体を心配して株が微妙に上がる飛翔の神
・契約して自由に使える大切な身体だもんな
・やっぱり邪悪神は駄目だわ
・捨て身のマリポーサに感心するパピヨンマン
・時間超人はずっと高潔か性格が良い
・サブミッション技にトゥルーが付いて落下技のフェイバリットに変わるのは実にいいな
・ついにマリポーサ力尽きる
・1億パワーだと暴き必殺技を出させたなら十分に役目は果たしたはず
・あの強いマリポーサを破ったのが同じ蝶を冠する超人だというのもいい
・名前はともかくパピヨンマンがどんどんかっこよく見えてきた
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ミステリ感想-『スコッチ・ゲーム』西澤保彦

2024年03月14日 | ミステリ感想
~あらすじ~
高瀬千帆はルームメイトで恋人の鞆呂木恵を殺され、その後も周囲で同様の手口の犯行が相次ぐ。
傷心のまま地元を離れ、安槻大学に進学した彼女はタックらに出会い、そして謎は解かれる。
タカチの高校時代を描いたタックシリーズ長編。


~感想~
大昔に読んだから内容を忘れただけと思っていたら普通に読んでなかったシリーズ長編。この後の「依存」「身代わり」を先に読んでしまった。
しかしタカチの過去が「依存」でほのめかされていたほど重くもなければ、恋人のはずの恵への思い入れも至って薄く、正直拍子抜けした。「依存」のタックの過去が重すぎるせいでもあるが。
例によってわけのわからない独自のジェンダー論(なのかどうかすらもはやわからない)が語られまくるが、中でも「男のナルシシズム」がもうむちゃくちゃで、論旨もさることながら終わってみれば真相に説得力を持たせるためだけに存在していて、なんともはやである。
ミステリとしては特に動機が酷く、そりゃ動機が無いよりはあった方が良いに決まってるが、あれば良いというものでもないと言っておきたい。
総じて(例によって)シリーズファンならこの先何度もほのめかされるタカチの過去が明かされるので必読ながら、内容にはさほど期待しない方が吉である。
…それにしてもSFミステリを読んでた頃には思いもしなかったが、さては長編下手だな?


23.3.14
評価:★★ 4
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ミステリ感想-『黄土館の殺人』阿津川辰海

2024年03月06日 | ミステリ感想
~あらすじ~
元名探偵・飛鳥井光流のSOSに応え芸術家一家の暮らす荒土館を訪れた葛城輝義と田所・三谷。
しかし地震で道路は封鎖され、葛城と田所・三谷は内外に分かれてしまう。
近くの旅館で宿を取った葛城は偶然にも殺人計画に巻き込まれ、そして荒土館では惨劇の幕が開く。


~感想~
シリーズ3作目。
もう章題からして「名探偵・葛城輝義の冒険」「助手・田所信哉の回想」「探偵・飛鳥井光流の復活」と激熱の並びでワクワクしてくるが、冒頭には「顔を見ずに交換殺人の約束を交わす二人の殺人者」というさらに激熱かつ「某有名作家の代表作の真相」を思い出さずにはいられない展開が飛び出すホットスタートで、サービス精神はいつも通りに満点。
その後も別の「某有名作家の代表作の真相」を思い出させる仕掛けが思っただけで3つ繰り出され、既視感はさすがに否めないし、わりと無理のある強引な設定・トリックは多々見られるが、膨らんだ期待にきっちり応えた真相と結末が待ち受けていてくれるので、十分に満足した。
デビュー以来続けている本ミスランクインは今回も確実だろう。

しかし欠点が無いわけではなく、自分を「勘の良い読者」に定義するのは汗顔の至りだが、「勘の良い読者」なら(※以下ネタバレのため 別ページへ)で早々に犯人も構図もわかってしまうのはさすがにいただけない。

全くの余談だが、友人に「ネットで表紙に犯人が隠れていると指摘されている」と教えてもらい一目見るや爆笑した。
思っていたのとは違って逆に感心したのだが、興味のある方はぜひネタバレに注意してググって欲しい。


23.3.6
評価:★★★☆ 7
コメント (5)

今週のキン肉マン #444 1億パワーの果てに!!

2024年03月04日 | 今週のキン肉マン
・そう偽リベンジャーは新奥義のプレリュードでもある
・ヘイルマンを仕留めたアステカセメタリー!
・しかし相手は虫超人
・パイレートマンのパラシュートアンカー的なしょぼい技で対処されてしまう
・調子に乗る飛翔の神
・まあさっきも片手で受け止められてたしな…
・それイメージ像じゃなくて本当に浮かんでるんだ!?
・飛翔の神に膝の連打ww
・読者はみんな別に邪悪神のこと好きでもなんでもないので時間超人の株が上がる
・なすすべもなくボッコボコにされながらマリポーサに助けを求める飛翔の神
・一話で知性の神より株が落ちた
・時間超人も1億パワーとついに明かされる
・パワーだけなら互角だがここまでマリポーサは消耗している差か
・それにしてもボコられる邪悪神は面白い
・技巧の神の再登場でゼブラにもう一戦が危惧されていたが技巧の神もボコられるなら見たい
・一番見たいのは知性の神の眼鏡が割られるところだけど
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3月の新刊情報

2024年03月01日 | ミステリ界隈
4日 毎日新聞出版
貴志祐介 兎は薄氷に駆ける

6日 文春文庫
石持浅海 女と男、そして殺し屋

8日 祥伝社文庫
宇佐美まこと 羊は安らかに草を食み

8日 徳間文庫
月村了衛 非弁護人

14日 講談社
麻根重次 赤の女王の殺人 ※ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
岡崎隼人 だから殺し屋は小説を書けない。
夕木春央 サロメの断頭台

14日 講談社ノベルス
今野敏 署長シンドローム

15日 講談社文庫
市川憂人 揺籠のアディポクル

22日 角川文庫
五十嵐律人 六法推理
三津田信三 スラッシャー 廃園の殺人

26日 角川書店
浅倉秋成 家族解散まで千キロメートル

28日 新潮文庫
早坂吝 VR浮遊館の謎―探偵AIのリアル・ディープラーニング―
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