~あらすじ~
「大手新聞社の記者に内定した女子大生は20年前の誘拐犯の娘」というゴシップ記事が出る。
社命を受けた窓際記者の梶は20年前の新生児誘拐事件を追い、隠されていた真実に近づいていく。
2003年江戸川乱歩賞、文春7位
~感想~
あまり期待しないで読んだが(失礼)めっぽう面白かった。
思い込みの激しいワンマン社主の「私の会社に入る人間が誘拐犯の娘なわけないから再調査しろ」という社命こそ強引ながら、20年の時に隔てられた謎を丹念に解き明かしていく調査は実に読ませる。
またミステリらしいサプライズもあり、この展開ならばこれしかないものでたやすく看破できてしまったが、納得感あるもので物語に深みを与えている。総じて出来の良い作品である。
ほんの数行のなにげないエピソードがいちいち上手く面白く、筆力の確かさを感じさせるが、作者はその後数作出しただけで本職のマスコミに戻ってしまったそうで、少し残念な話だ。
24.3.26
評価:★★★☆ 7
「大手新聞社の記者に内定した女子大生は20年前の誘拐犯の娘」というゴシップ記事が出る。
社命を受けた窓際記者の梶は20年前の新生児誘拐事件を追い、隠されていた真実に近づいていく。
2003年江戸川乱歩賞、文春7位
~感想~
あまり期待しないで読んだが(失礼)めっぽう面白かった。
思い込みの激しいワンマン社主の「私の会社に入る人間が誘拐犯の娘なわけないから再調査しろ」という社命こそ強引ながら、20年の時に隔てられた謎を丹念に解き明かしていく調査は実に読ませる。
またミステリらしいサプライズもあり、この展開ならばこれしかないものでたやすく看破できてしまったが、納得感あるもので物語に深みを与えている。総じて出来の良い作品である。
ほんの数行のなにげないエピソードがいちいち上手く面白く、筆力の確かさを感じさせるが、作者はその後数作出しただけで本職のマスコミに戻ってしまったそうで、少し残念な話だ。
24.3.26
評価:★★★☆ 7