~あらすじ~
前作の出版後、デビュー第2作の執筆に苦戦する藤阪燈真。
コンビ作家の片割れが亡くなり未完となった作品に興味を持ち、推理力に優れた編集者の深町霧子とともに描かれなかった真相を探る。
~感想~
まず本作は「2」をうたっているが、前作のアレは全くないのでご注意を。
未完の作品の真相を探る趣向は我孫子武丸「探偵映画」、米澤穂信「愚者のエンドロール」など先行作品がいくつもあるが、それらと比較しても決して見劣りはしていない。
それどころか裏に潜む事情とあいまって説得力ある、優れた真相が提示され出来はかなり良い。
しかしなまじ出来が良いだけにこれを2と銘打ったことに詐欺とまでは言わないがちょっとモラルやプライドが無いなと思う。
だってこれがまかり通るなら宿野かほるは2作目を「ルビンの壺が割れた2」と名乗って許されたし、もうちょっと売れたはずではないか。
「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」や「五色沼黄緑館藍紫館多重殺人」や「八王子七色面妖館密室不可能殺人」はきちんと「四神金赤館銀青館不可能殺人」に連なる作品だったわけで、2を名乗るならやってよいことと悪いことはあるはずで、それこそ「売らんかな」が透きとおって見えた続編である。
なお続編でなければ7点でも良かったが気に食わないので2点マイナスして5点とさせていただく。
25.3.6
評価:★★☆ 5
前作の出版後、デビュー第2作の執筆に苦戦する藤阪燈真。
コンビ作家の片割れが亡くなり未完となった作品に興味を持ち、推理力に優れた編集者の深町霧子とともに描かれなかった真相を探る。
~感想~
まず本作は「2」をうたっているが、前作のアレは全くないのでご注意を。
未完の作品の真相を探る趣向は我孫子武丸「探偵映画」、米澤穂信「愚者のエンドロール」など先行作品がいくつもあるが、それらと比較しても決して見劣りはしていない。
それどころか裏に潜む事情とあいまって説得力ある、優れた真相が提示され出来はかなり良い。
しかしなまじ出来が良いだけにこれを2と銘打ったことに詐欺とまでは言わないがちょっとモラルやプライドが無いなと思う。
だってこれがまかり通るなら宿野かほるは2作目を「ルビンの壺が割れた2」と名乗って許されたし、もうちょっと売れたはずではないか。
「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」や「五色沼黄緑館藍紫館多重殺人」や「八王子七色面妖館密室不可能殺人」はきちんと「四神金赤館銀青館不可能殺人」に連なる作品だったわけで、2を名乗るならやってよいことと悪いことはあるはずで、それこそ「売らんかな」が透きとおって見えた続編である。
なお続編でなければ7点でも良かったが気に食わないので2点マイナスして5点とさせていただく。
25.3.6
評価:★★☆ 5