トランプは3年前の国会突入を指示した嫌疑で起訴され、コロラド州地方裁判所は11月訴えを退けたが、コロラド州最高裁判所は12月に、連邦議会への乱入事件が「反乱」にあたり、トランプが関与したと認定したうえで、州の予備選挙に立候補する資格がないという判断を示した。トランプは上訴し、今月連邦最高裁判所で口頭弁論が行われている。
トランプの立候補資格をめぐっては2月6日で、少なくとも全米の半数以上にのぼる35の州で同様の訴えや申し立てが裁判所や州務長官などに対して行われている。東部のメーン州では昨年12月、州務長官がトランプ氏に立候補資格がないという判断を示している。
現在の連邦最高裁のロバーツ長官は、連邦最高裁の判決が持つ政治的インパクトを、可能なかぎり小さくしたいという方針を掲げています。条文の解釈や、乱入が反乱に当たるかや、トランプはどの程度関わったかなど、最高裁は踏み込まないのではないかと言われている。
連邦最高裁の判事は、6人の保守派(共和党系)と、3人の中道リベラル派(民主党系)という構成になっている。トランプが播いた種なのであるが、このことが大きな意味を持ってくるのではないか。
トランプはと言えば、お構いなく大統領選挙に走り回って、共和党の候補になることが確実視されている。
女性関係や恫喝まがいなど幾多の裁判を抱えるトランプであるが、それだけで大統領資格があるか問われるものであるが、トランプは一向にお構いなしである。秩序や論理もなく、単にアメリカファーストを叫び続けるトランプが、大統領に返り咲くことが現実味を帯びてきた。トランプの返り咲きは「もしトラ」と呼ばれ、特に外交で大きな変化が起きる可能性もある。