そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イスラエルの暴力行為

2010-02-22 | イスラム

1月19日にドバイの高級ホテルで、ハマスの創設者のひとりでもある最高幹部、マブフーフ司令官が暗殺された。電動ドアのロックを外したり、スタンガンを使い翌日発見されるまで巧妙にPhoto 処理していることなどから、当初からプロの仕業とされていた。

ドバイ政府は、実行犯を11名特定した。パスポートの国籍は、英国が6名、アイルランドが3名、独仏が1名づつ特定された。11名は国際手配された。パスポートの人物は、それぞれが実在する全くの別人であった。

また同時に、これらはイスラエルの秘密警察であるモサド(対外務特務機関)によるものだとほぼ断定している。ハマスは報復宣言をしている。ネタイアフ首相の承認を得た暗殺との話もあるようである。

かつて、サッチャー政権時に、イスラエルは同様の英国籍のパスポート使用者の暗殺実行をしたことがあり、英国は激しく抗議している。今回もイスラエルに対し抗議を行っている。イスラエルは、証拠など何もないとだんまりを決め込んでいる。

ナチスによるホロコーストを受けて、民族せん滅行動の対象になったユダヤ民族でありながら、こうした行動をなぜイスラエルは繰り返すのであろう。暴力が民族をせん滅できないことは、自らが体験した歴史的な教訓である。

暴力行為は新たな暴力を産むだけである。

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「ホロコーストからガザへ」を読んで

2010-02-17 | イスラム

Photo ナチスに徹底的に迫害を受けた、ユダヤ人がイスラエルを建国したら、今度はパレスチナ人を徹底的に迫害を加えている。このことがどうしても理解できない。いくらかの書物を読んでみても明快な回答はない。そうした中で、今回読んだ本であるが、結果としてユダヤ人(イスラエル人)の、身勝手な優越感を確認しただけであったが、現在を知るの恰好の書である。

ホロコーストからガザへ」サラ・ロイ著 青土社刊 内容的には、講演や対話などが多く、詳細な部分は入り組んでいるところが煩雑で、読み難い本ではあるが中東問題の本質を教えくれる。

著者は、ナチに迫害を受けた両親をもつ、アメリカ在住のユダヤ人である。とりわけ父親は、ほとんど生存者のいなかった収容所からの、奇跡的な生き残りである。30歳の時に初めて、イスラエルの地を踏み、パレスチナ人の置かれている不条理で絶望的な現実を目の当たりにして、イスラエル国家建設の矛盾を問い始めた。

1993年にアメリカのクリントン大統領の仲介で結ばれた「オスロ合意」は、イスラエルを国家として認めさせ、パレスチナに自治政府を認めさせる画期的な、和平交渉であった。その後ラビンは暗殺され、アラファトも経済弾圧を受けて権力を失うことになった。

著者は、このオスロ合意をイスラエルの策謀であって、周到に計画されたものだと、数多くの資料から論破している。すなわち、パレスチナに経済従属関係を確立した後に、オスロ合意をしてそれらを切ってしまったのである。オスロ以前にあった、3千余りのイスラエル依存の製造業社が、ほとんど数軒になった。

40年間にわたって、パレスチナ社会を利用することでイスラエルは、建国の歩を速めた。パレスチナ経済は、イスラエル社会に依存せざるを得ない形に仕上げてきたのである。オスロ以後、イスラエルの入れるパレスチナ人は事実上皆無にしたのである。こうしてガザの操業する工場は、99%も減少したのである。

すなわち、ガザや西岸地区の経済を徹底的に潰すことによって、彼らの中から和平合意を模索するグループを排除させたのである。暴力的活動を主体とするハマスの台頭は、当然計算されたものであったのである。

一昨年からの、ガザ地区への徹底的な攻撃で1400人のパレスチナ人を殺害したイスラエルであるが、死者の内300名は子どもである。ほとんどが空爆による、非人道的な国際法違反行為である。ブッシュによる支援のもとに、「反テロ戦争」として行われた、パレスチナ人へのホロコーストである。

「ホロコーストによりイスラエル国家建設が正当化されてはならず、ユダヤ教の名のもとに染料が続くことを認めない」と彼女は、ユダヤ人の希望をしめしてくれている。

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イランはどうなる

2009-07-02 | イスラム

Photo イランが大統領選挙の結果を巡って混乱が起きている。事前の予想では伯仲すると見られていたが、開票結果ではアフマディネジャド大統領の圧勝と発表された。不審な開票速報など大いに疑問のあるところである。

改革派と言われている。ムサビ元首相を支援する人たちのデモが弾圧される動画がネットを通じて世界に発信されている。イランのイスラム体制は国会の上に、宗教上の最高指導者を位置づけている。

これまでは最高指導者は、どちらにも顔を立てる立場をとるものであった。ところが今回、ハメネイ師は選挙結果を支持するばかりでなく、アフマディネジャドと思想的にも近いと発表したのである。ムサビを支持する改革派は、ハメネイ師を非難し始めた。これまでなかったことである。

イスラムの教えを重視するアフマディネジャド大統領たちは、反アメリカの立場をとる。79年のホメイニ革命以前のイランでは、西欧化への反発でもあった。しかし、国民の半数以上が革命Img_0941 後の世代となた現在、再び民主化、改革への動きが急である。とりわけ都市部や知識人層の多くがムサビ支持に回っている。

国家評議会の選挙結果の一部再調査などを行い、選挙結果に問題はなかったと発表した。ハメネイ師の保守派指示に次ぐ大きな痛手を改革派は被ったことになる。改革派を中心とする、国民の不満はやり場がなくなった格好である。

これで当分の間は、保守派の強硬な武力などをもちいた弾圧もいっそう強くなるであろう。イランは当分の間混迷する事態になるであろう。中東では唯一単一民族国家といえるイランの動きは大きい。

国際的には、イランの石油を最も多く輸入している中国が、いち早く選挙結果の支持を打ち出している。これに対し、いったんはイラン国民の問題であると静観を打ち出したオバマは、デモの動きと武力弾圧に対して抗議声明を出した。

これに先立つ、オバマのカイロ演説は、イスラム国家を一旦遠ざけたところから対話を求めた、従来のアメリカの視点を大きく転換させるものであった。多くのイスラム国家は驚いた。オバマ演説が実効を見せ始めるか、核問題も抱えるイラン対策はその格好の試金石と言える。

フォトアルバムに<羅臼の小さな山>アップしました。

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報道されないイスラエルのシリア空爆

2007-10-27 | イスラム

先月イスラエル空軍が、シリアの施設を攻撃したようである。不思議なことに、攻撃したイスラエルにも公式な発表はなく、攻撃破壊されたシリアも、国際法に違反する行為いに対して非難報道すらない。

Suspect_nuke_site_in_syria_razed_af非公式ながら、イスラエルは今月になって空爆の事実は"認識"したようである。これは、この事件だけを見ていると、奇妙な話としか思えない。AL Jazeeraによるとこれはどうも核施設の攻撃のようであった。

衛星写真を見る限りでは、この施設は徹底的に破壊され、その映像の発表があった。(左図参照)その施設の形態が、北朝鮮の核施設に類似すところが数多くあるとのことである。

要点を整理すると、北朝鮮がシリアに核開発の技術提供をやったが、シリアはこのことを知られたくないので発表しない。イスラエルは、隣国への通知なき空爆を認めたくないので、積極的な発表はないと言うことである。自国にも核兵器があることを、突かれたくはないし、との思惑のようである。

それでは、北朝鮮の核開発を巡る6者協議はいったい何のためにあるのであろう。核兵器の拡散の一義的な防止のためでNorth_korea_has_finally_moved_ahead なかったのか? この会議は、何度も何度も決めたことが北朝鮮によって裏切られている。6者協議の存続意義はないのではないか。

第一、核拡散とは米国、ロシア、イギリス、フランス、中国の5ヶ国以上の拡散防止のためのIAEAであったが、すでにインドとパキスタンそれに北朝鮮が、核兵器を所有している。しかしながら、イスラエルはすでに所有しているのは公然の事実であるし、この国に敵対するアラブ諸国にとっては、喉から手が出るほど欲しい武器である。

北朝鮮が、どうしても核兵器を持ちたかった理由がここにあり、アメリカが最も恐れていることなのである。アメリカがテロ国家指定を解除し、朝鮮戦争を終わらせてまで金正日のご機嫌をとりたい理由である。拉致問題など、秋のハエ程度しか思っていないのである。

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こりゃヨーロッパの勝手だろ

2007-10-23 | イスラム

中東に起きる数々の不幸な出来事は、次の三点に起因する。一つは第一次世界大戦後の、勝者の諸国が敗者の領土を割譲する過程で、中東に勝手に国境を引いたことである。

二つ目は、イスラエルの建国である。ヨーロッパ列強国の思惑から、アラブ側の意向など全く無視して強引に国家をつくったことは、永久に解決されないことであろう。三つ目は、中東に石油が産出されたことである。

この中で、ヨーロッパ的考え方の押し付けとして、国家感を強要する結果になった、国境の設定の犠牲になった民族の代表が、クルド族である。遊牧民族は、国境を時の力関係で暫定的に設けていた程度29_nt_mosque_4でしかない。

クルド族は勇敢で、正義真の強い民族であった。ヨーロッパ諸国30_op_palestine_4 が「十字軍」を結成して、十一世紀に何度となく聖地奪還のために攻め入ったが、これを撃退した英雄"サラディン"は、クルド人であった。

高地の遊牧民族クルド人は、トルコ、シリア、イラン、イラクに分散して住んでいるが、どの国でも少数民族あるいは異端の民族として虐げられてきた。とりわけ、イラクでもっとも迫害を受けたが、フセインがアメリカの侵攻で失脚して救われた。最も政治的困難な状況にあった、トルコでは今回の選挙で党勢の拡大に成功した。

アメリカのフセイン政権打倒で、最も喜んだのがクルド族である。実質的に独立国の様相を呈している、クルド自治政府はトルコのクルド労働党(PKK)が、逃げ込ませている。EU加盟を望んでいるトルコ政府は、ヨーロッパ各国がイラク情勢を混乱さIsrael_and_syria_flirt_with_peaceせたと非難されることを恐れ、越境攻撃をできずに手詰まり状態となっている。国内のクルド強硬論が高まる中、トルコのエルドアン政府の決断が注目される。

こうした情勢の本質的問題は、宗教的背景を持つ価値観の相違からの不理解が根底にある。経済力を背景にした、価値観の押し付けと占領地としての中東への取り組んだ歴史を、根本的に反省しなければならない時期に差し掛かっている。

これらを全く無視したのが、ブッシュのイラク侵攻である。イスラム社会とキリスト教国家との溝がさらに深まる結果になった。9.11がどうして発生したかを、とりわけアメリカは検証すらせず、力の政策を強行するばかりである。

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こりゃブッシュの思惑通りにならないさ

2007-09-26 | イスラム

Image3292016 イランが元気である。イランは、ブッシュ大統領が就任早々に「悪の枢軸」として、イラク、北朝鮮とならんで名指しした国家である。イラクはブッシュの思い通りに侵攻してフセインを潰した。石油Image3292057のでない北朝鮮は、交渉を繰り返しながらも、任期内に決着をつけるようである。

イラクのアフマドネジャド大統領は、国連出席の足を伸ばしてコロンビア大学で講演をやった。大 学周辺では、地獄に堕ちろなどのデモがやられていた。

26_op_ahmadinejad_speech01_4 講演で、アフマドネジャド大統領は、「イランには同性愛者はいない」と失笑をかっていたが、「イランには核開発する権利がある。平和利用しか考えていない」と核開発には持論を展開していた。何よりも、ドイツのホロコースト(彼はでっち1_229477_1_5 上げだと言っている)の尻拭いを、パレスチナがやることの矛盾を訴えていた。

国連の演説では、アメリカのイラク侵攻とガンタナモでの不当拘束やCIAの世界各国での不当行 動や、シオニストによる60年に及ぶパレスチナの不当占拠を40分にわたって非難した。イランはブッシュとっては厄介な存在である。

イランは、ペルシャ人のほぼ単一民族国家である。仇敵のアフガニスタンとイラクをアメリカが潰してくれたおかげで、すAlsadrsmileっかり元気になっている。日本が最も石油を依存している国家でもあり、決定的な経済制裁などどこもでIrans_president_mahmoud_ahmadinejad_r_gr_1きないと思っている。

イラクのマリキとはシー派としてのつながりがある。何よりも、イスラム国家としての自負がアメリカの思惑と異なって、どこかでつながっているのである。マハディ軍の中心人物であるサドル師が仲介したとも言われている。ブッシュの思惑通りにはならない。

北朝鮮も元気である。核は列強を脅すのは余程効果的な武器になることを、この2国は証明している。ここでも、北朝鮮はテロ国家の指定を外してくれたなどと、ジャブを放っているが結局アメリカは、北朝鮮に雨い汁を吸われ、手をこまねいているだけである。

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混迷する中東、

2007-06-15 | イスラム

Xin_0620604140933781244692 パレスチナでは急進的なハマスと穏健派のファタファの武力抗争が激しさを増している。アッバス議長は、ハマスのハニヤ首相を解任して、連立政権は崩壊した。

パレスチナの和平はすっかり遠のいた。パレスチナ内では支持の高いハマスの台頭に対して、イスラエルもアメリカも快くは思っていない。元々戦闘集団であるハマスが、そうした策略に乗ったのだと思われるが、アラファト亡き後このような事態は当然予測はされてはいた。

Iraq_bombers_topple_samarra_minarets0706_1ヨルダンでは、シリアの介入を如実に語るハリハリ元首相の暗殺以来、同国を巡って内部抗争が絶え間なく起きている。昨日も反シリア支持の議員が暗殺された。

イラクでは、アメリカの治安のための増派でさらに、シーア派とスンニーIraq_bombers_topple_samarra_minarets0706_2派の抗争が激しさを増している。アIraq_bombers_topple_samarra_minarets0706 メリカ兵士の死亡が先月は開戦以来最も多かった。

最も神聖であるモスクが攻撃破壊された。かつては相互に決して手を出さなかった神聖域にまで攻撃をする、憎悪はすでに末期状態といえる。日本は、ここにさらなる軍事支援をするという不見識は理解しがたい。

Irans_nuclear_crisis_1イ ランの核開発にも、アメリカも国連も結局は歯止めをかけることもできずに、いたずらに勢力の拡大と石油の高騰を許すことになっている。イラクの失政で身動きとれないアメリカは、イラン攻撃を具体化できずにやきもきするだけである。

アフガニスタンは、タリバンが勢力を盛り返し反転攻勢をかけている。ビン・ラディンは健 Bin_laden_2在だと先頃、声明がでたのもこうした自信からであろう。

他方、なんとしてもEUの加盟したいトルコは、EU諸国におべっかを使う一方でクルド問題でイラク、アメリカに対峙したままである。

中東問題は、他国が一切手を引いて、武力抗争の発生地点だけに、国連などの利害関係のない国々が必要に応じて、介入するべきである。大国が利権とメンツで行う暴力行為は、徒に混乱を引き起こすだけである。

平和憲法を持つ日本は、そうした調停に最もそれに相応しい位置にいるべきだったのにと、今の日本を見て嘆くばかりである。

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戦争は自衛のものばかり

2007-05-17 | イスラム

戦争は自衛のために行なわれる。子どもの喧嘩がその良い例である。

「だってフセちゃんが先に殴ったんだモノ」

「殴ってなんかないょーだ、ジョーちゃんが先に手出しただよー」

「フセちゃんが殴ったの隠してるよ。僕知ってるモン」

「隠してなんかないよ、ジョーちゃんが僕のもの盗ろうとしたからだよ」

「盗ってなんかないよー」

「僕知ってるモン、ジョーちゃんが僕の近所の子いじめてるの」

「だってフセちゃんの友達は不良ばっかりだモン」

「近所の子友達でないよー。ジョーちゃんが、勝手に不良と思ってるだけだよ、皆善いやつばかりだヨー」

「この前だってフセちゃん、隣んちにかっぱらいに入ったんだよ」

「あそこは前は僕んちのものだったモン。先にかっぱらったのはフセちゃんのお友達だモン」

「こんな悪いことするフセちゃん、学校で問題になってるよー」

「学校だって、お友達だって、お金持ちのジョーちゃんの言うことから聞くモン」

「フセちゃんが乱暴なことするからだよー。持っちゃ駄目って言われてるの持っててモン」

「持ってないモン。黙って僕の机の中見たのジョーちゃんだモン」

「みんなフセちゃんおかしいって言ってるモン」

「みんなってだれサ。そんなこと言うのジョーちゃんのお友達ばかりでしょ」

「とにかくフセちゃん、いけないことばかりするんだよー。みんなの代わりに殴ってやったんだ」

結局、二人とも自衛のために喧嘩(戦争)をしていると言い張るのです。

集団的自衛権とは喧嘩をするための理屈でしかないのです。

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そりゃ愚考だろ

2007-04-23 | イスラム

アメリカが、バクダッドのスンニー派地域を分断するために、5キロに及ぶ壁を建設していIraqi_prime_minister_nouri_almaliki_2 る。アドハミア地区のシーア派を守るのが目的のようであるが、このままでは相互の交流もおぼつかなくなり、既成事実化した地域間になる。何より国家の分断になる。

イラク政府には事前の相談もなかったらしく、マリキ首相もこうしたアメリカの姿勢に反発している。アメリカの横暴な態度は、イラク国民など眼中にないように見えるWall_building_america

歴史的に見て、政治的意味合いのために分離壁を設けた例がたくさんあるが、それらの全ては壁を設けた側の矛盾が露呈するのを遅らせるだけのものだった。壁は政治的矛盾をひと時の間の沈静をもたらすだけなのである。

そうした教訓は、アメリカをはじめとする西側の国々が、ソビエトや東ドイツの愚考として学んできたはずである。それを、アメリカが独断で強行する理由は、ブッシュの焦りかもしれない。

イスラム教の各派は、これまでは国家間での多少の諍いはあったものの、本来対立23_op_iraq_oil_4_1するものではないのである。それを顕在化させた、アメリカの責任は限りなく大きい。

その一方で、Al-Anbar油田の埋蔵量がこれまでの予想をはるかに上回っていることが最近わかった。  イラクでは、そのうちアメリカは、これらの油田の周りに分離壁を設けるかもしれないと、本気で噂している。

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こりゃどこまでアメリカ支援するのだろ

2007-04-09 | イスラム

Iraqis_flock_to_city_for_antius_protest0_2 アメリカ軍がバグダッドに侵入して、つまりフセイン政権が倒れて4年になIraqis_flock_to_city_for_antius_protest0_3 る。この記念すべき日に、大規模な行進が行なわれた。首都のバグダッドは戒厳下にあるため、160キロ離れたナジャフの出来事である。

シーア派の示威行進であるが、反米姿勢が明確でアメリカの撤退を呼び かけあっている。これはal-Sador師の呼びかけである。この日も、アメリカ兵を4人殺したと発言したり、17名爆破してころ下などとている。デモ隊は、アメリカ国旗を焼いて踏み潰した。これが、アメリカがイラクに、民主化のために残した姿Iraqis_flock_to_city_for_antius_protest0_1 である。

おりしもイラクのマリキ首相は、東南アジアを歴訪中で日本おねだりに来ている。日本の首相は、そうした中でもアメリカ支援のための、イラク特措法を2年延長すると土産を渡した。担当大臣が、この戦争は間違っていたなどと発言しているにも拘らずである。

多くのイラク国民は、未だに母国がアメリカによって武力制圧された理由を理解できないIraqis_flock_to_city_for_antius_protest0_4 でいる。ただひたすらにアメリカを憎み、近親憎悪による宗派間の対立が増長されるばかりである。力で”民主化”など成し遂げられるものではない。

Iraqis_chant_slogans_during_a_peaceful_r イラクの現状を未だに評価することなく、同盟国アメリカに忠告すら出来ない日本が、200万人もの国民が国外逃亡をし70万人もの死者を出す惨状にある国家を支援する意味を理解できない。

それにしてもこれほど大きなデモを日本のメディアは報道しないのは度してだろか。何かあるのかと勘ぐりたくもなる。

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こりゃ不都合な事実だろ

2007-03-23 | イスラム

アメリカがキューバ革命以前から、租借権を持つキューバの東の端に「ガンタナモ」というGates_argued_for_closing_guantnamo 所がある。ここをアメリカは極めて便利に使用している。基本的にはアメリカの基地であるが、不都合な真実を隠すに格好の所でもある。

Guantanamo02 アフガニスタンで拘束した、タリバンを”テロリスト”として放り込んでおくのに、全く都合にいいところである。アメリカに近く彼らの人権や収容の事実を隠蔽するためには便利なところである。

ブッシュは、9.11以降の戦いを時には「テロ」言い、時には「戦争」と使い分けている。テロなら、国内法で裁かれるべきであるし、戦争なら捕虜に関してはジュネーブ条約が邪魔Guantanamo01 になる。テロならテロリストは犯罪者であるが、戦争なら兵士になるからである。

ガンタナモの拘束した人間は、ブッシュにとっては”テロリスト”でなければならないが、攻撃するときには”戦争”でなければ戦えないから、彼は使い分けているのである。

無期限の収容者は、拷問や非人道的な扱いを受けている。とりわけ、囚人服をイスラムが最も嫌う色にしたり、髭を剃らされたり裸にさせたりしている。彼らにとって侮辱は最も嫌うところである。彼らが平成であっては困るのである。扱いにくくなる。

Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer_5 ガンタナモには現在430人の人間が拘束されている。彼らには、連邦裁判所は収容者に対して人権請求に関する、管轄権を行使できない。弁護士をつけることも出来ないし、第一実体が明らかでないが、人権が著しく損われていることだけは、はっきりしているようである。

ガンタナモは、アメリカが「不都合な真実」を隠すために都合の良いところである。

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そりゃイスラム社会を知らないからさ

2007-03-21 | イスラム

イラク戦争が5年目に突入した。アメリカ政府すら失策を認める中、日本はこの戦争の支19_op_mideast_negotiation_4 持のための法案を通すつもりでいる。

いわゆるイラク特措法であるが、期限切れに際して日本政府は、この戦Bombers_kill_iraq_police_2 争の正当性を譲ろうとはしない。これはイラクへ自衛隊を派遣する法案であるが、担当の久間防衛大臣ですら「間違っていた」と発言している。

自民党の中ですら、加藤紘一もと幹事長は「アメリカも誤りを認めたのだから、日本政府も認めるべきだ」と発言している。山崎拓前副総裁も同様の発言をしてい る。自民党内ですら、こうした意見が出てきている。冷静に考えると非常に常識的な発言であるが。

これに対峙するべきである、民主党の中には日本から東南アジアを経てインド、パキスタンから中東へと幅広い軍事ラインを主張する 派がある。この連中は、未だにアメリカに同Digging_up_religious_hatreds_1情的ですらある。野党は何のためにあるのか解からない。

イラクは、今最悪の事態に陥っている。200万人にが祖国を捨てて、国外に脱出したとされる。スンニー派とシーア派を、シリアとイランが支援する中、北部のクルド人たちは国外からの同族の支援を得ながら着々と地保を固めている。アメリカはバクダッドなどで、武力による制圧を行なうしか能がない。周辺各国と交渉すら行なわない姿勢では、単にもぐら叩き的行為でしかない。

05_op_peace_chained_4イラクの現状を作り出したのは、アメリカである。サダム・フセイン大統領が著しく人権を損うような政治をやってはいたが、治安に関しては現在と比較にならない。彼が弾圧を行なったり、特定の人たちの蓄財の加担したとしても、それは国内のことである。

元々、民族や部族を重んずる彼らに、国境を設けて国家を作り出したゲルマン人たちには、彼らを理解することが出来なかったのである。正確に言えば、ヨーロッパはこのことに気が付き、第2次世界大戦以降撤退したが、アメリカはイスラエル問題を抱え、経済的に軍事的に政治的に介入してきた経緯がある。

都会でぬくぬく育った安倍お坊ちゃまには、イスラム社会を理解できないのだろうが、イラク戦争を支援する自衛隊は、私たちの税金で賄われているのである。現状を正確に理解して、これ以上イラク戦争に加担するのは止めていただきたい。

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そりゃアメリカは理解できないさ

2007-03-13 | イスラム

Bin_laden_1 この土曜日は、オサマ・ビン・ラディンの50回目の誕生日だそうである。公式には、生存が確認されていないが、タリバンのスポークスマンウラン・ハヤトウシ・カーン氏は「100%ビン・ラディンは生存している」と強調している。

多くのメディアが彼の生存を信じてはいないが、アフガニスタン国境付近のパキスタン領内に生存し、誕生日の特別の祈りがなされたとしている。

公式には2004年のビデオ以来かなりの長期間沈黙を保っている。この沈黙は不健康かあるいは死を意味するとされるが、アメリカの2500万ドル(約30億円)の懸賞金にも関わらず、熱烈な彼の支持者は依然として絶えることがない。Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer_2

アメリカは、9.11が起きたことをの意味を確認しなければならない。武力的反撃に執着しているようでは、永劫にアメリカは戦に関わらなくてはなくなるだろう。

Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer_1 現在、ブッシュ大統領は南米を歴訪している。その先々で反米デモ、反ブッシュデモの洗礼を受けている。写真の一つは、グァンタナモで非人道的な扱いを受けている、アフガニスタンの捕虜の虐待を、皮肉ったパフォーマンスである。

ブッシュ大統領が、アメリカ資本、アメリカ軍が、中南米や中東で何を行なってきたのか考 え直さずに、自国のための経済援助や軍隊派遣を繰り返しているようでは、何時の日か再度9.11が発生することは間違いない。

ブッシュは、中東も中南米も軍事的優位を担保された上での、論理しか持てない国家で13_op_skull_justice01_4あ る。この国は、ブッシュの7年で正義(JUSTIS)を人の死体で埋めてしまったのである。

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そりゃアメリカの間違いだろ

2007-01-14 | イスラム

ブッシュの増派を受けて早速1_647123_1_34 ライス国務長官が中東へ飛んだ。それがイスラエルとはやはりアメリカは、イラクの現実が分かってはいないようである。

実際には、もうすでにヨーロッパではイラクについてはげんなりしている。最大の理解者である、ブレア英国首相でさえイランやシリアとの話し合いを提案している状況である。さらに、英国は兵員を半数にすることを、ブレアの任期を見ながら行なう姿勢を見せている。

Mujahideen_alfalluja10_2 大義ない戦争であるが、イラク側の最も初期に行なわれたフセイン軍を抱き込む要請を拒否した。この30万の兵隊を取り込めないばかりか、武器Mujahideen_alfalluja16_1を持ったまま敵に回したことや、ファルージャでの殲滅作戦がもたらした反 発や、アブグレイブ刑務所でのイスラム教徒が最も嫌う拷問を繰り返したことなど、侵攻後の失敗や間違いなどが無数にあることも忘れてはならない。

こうしたアメリカの小さ見える失政は、イスラム勢力の多くを敵に回す結果になっている。イスラム教徒の、国内受け入れを多くの国が行なっているヨーロッパ諸国は、イラクにかかわることを嫌うようになっている。さらに、EU諸国はアメリカに任されたアフガニスタン駐留でも、タリバン勢力に押され気味の傾向にある。

現在のイラク情勢は、どこの機関も内戦であること分析している。内戦への介入は、国連Abebon_2はもちろんのこと他の国など外部勢力からのテコ入れは、一般的には困難である。アメリカ政府は、識者の指摘を無視するばかりではなく、内戦状態すら認めてはいない。

アメリカは戦争であるにしては、作戦が軽々過ぎることがもたらした数多くの失政、間違いをもう一 度洗いなおす必要がある。日本はアメリカの今回の増派を容認するが、真の同盟国ならがこのことを指摘し、アメリカの国際的な孤立化に対して忠告するべきであろう。

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そりゃアメリカのマッチポンプだろ

2006-12-30 | イスラム

イラクの前大統領の、サダム、フセインが処刑された。きわめて異例の処刑である。刑のSaddam_hussain_executed03 確定から、一月以内というのも異例であるが、彼には裁かれなければなら、ない大きな犯罪は残されたままである。クルド人の大量虐殺は裁かれていない。まるでクルド人は、すでにイラクから離脱した感すらある。

中東のマスメディアは、異例の速さによる処刑よりも、イスラム教を信じるもにとってはもっとも神聖な月の初日であったことに、驚いている。巡礼が始まる初日なのである。

Saddam_hussain_executed02今回の処刑には、アメリカの強い希望があったとされている。マリキ政権は、国内の週は対立の激化を恐れている。一部の推測では、処刑の延期を望んでいるとされたが、ブッシュ政権は行き詰まり状態の何らかのきっかけにしたかったのではないだろうか。Iraqi_prime_minister_nouri_almaliki_1

フセイン政権は、イランに対抗するためにと、アメリカが後押ししてできた政権である。政 権発足も終息も、アメリカが強くかかわったことになる。これで、内戦はさらに激化することが予測される。

フセインが拘束されるや、その当時行き詰った選挙区が打開されると、ラムズフェルが喜んだことすら、遠い記憶のようですらある。

それにしても法廷でのフセインの目が輝いていたことが印象的であった。

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