日本のヒバクシャ(被爆者)たちの訴えが届いて国連が提案した、核禁止条約が51カ国の批准を受けて、今月22日に発効する。核兵器の悲惨な現状を唯一体験している日本は安倍晋三が、「核保有国と非保有国の橋渡しになる」という全く理解不能な理由で批准していない。それならば、そうした動きをこの2年の間やってきたかと言うと、全くなにもやっていない。批准をしなかった理由は、付け足しでしかなかったことが明らかである。日本政府は核兵器廃絶に向けて、何にもしていない。
このところ自民党政府は何かあると、「国際社会が許さない」とか「国際法に反している」などとよく口にする。
核兵器禁止条約が発効されるということは、22日以降核兵器は法的に、所有することが違法であるととされるのである。国司法を盾に、他国を攻撃するならば核兵器禁止条約に日本は批准するべきである。
批准国が中南米に多く小国が大半を占めていることも、極めて重要なことと思われる。核兵器禁止条約の提唱国家であり、日本と同じく軍隊を持つことを憲法で放棄したコスタリカの影響もあるが、中南米は超軍事大国アメリカに強く虐げられた歴史がるからであろう。中央アジアに多いのも旧ソビエト時代からの強い影響への反発と、核実験による異常出産などの問題やチェルノブイリの事故を体験しているからであろう。核実験による影響を受けているオセアニアもほとんどの国が批准している。
核兵器は人類が持ってはならない兵器だということを如実に語ることができるのは、被爆国日本である。批准各国は、日本の批准によって条約の効力が拡大すると期待をしている。
日本は別の道を選択すると批准しない理由を安倍は述べたが、現実には何もやっていない。「あなたはどこの国の総理ですか?」と被爆者に問われ、黙するだけなお安倍晋三である。アメリカの恫喝に怯えているだけである。人類の未来すら語ることの出来ない政治家が、この国を支配する。