そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

非核宣言・ノーベル平和賞のオバマは広島訪問しても謝罪もコメントもしない

2016-05-16 | 
オバマが任期のほぼ終了するこの時期に、被爆地広島を訪れる。7年前の就任早々、オバマはプラハで非核宣言をした。世界で唯一核兵器を使用した国家として、率先して世界の非核化・核廃絶に向けてアメリカが動くと宣言をしたのである。このインチキ演説に感動した世間知らずの選考委員たちが、オバマにノーベル平和賞を授与することを決めたのである。
オバマには個人的には核兵器に対する思いはあってあのような演説をしたのであろうが、現実に大統領として取り組んできたことは、ノーベル平和賞に値するものはほとんどない。陰に陽にあからさまな軍事介入や巧妙な政治的経済的制裁なと、オバマはむしろその逆の戦争への火種を大きくすることばかりで、平和賞を返還すべき行為は際限ない。
被爆地の広島訪問は、先進国のサロン集会G7のついでという極めて消極的スケジュールの組みようである。訪問公表直前には、原爆投下を当然とする退役軍人たちにも了解を得ている。原爆投下を謝罪しないという前提である。
戦争では様々な悲劇が起きる。比較の基準はないとはいえ、非戦闘要員、地域の人々を無差別に人類最大の瞬時の大量殺戮は、これ以上ない非人道的行為といえる。戦争終結手段としても到底容認できるものではない。時の判断能力がない日本軍部と。アメリカ大統領に思わず就任したトルーマンの無知による結果であると断じても、非人道的行為に変わりはない。
日本側のメンツと穂ころだけに身を固めた軍部でさえ謝罪を余儀なくされている。もっとも日本会議などはそれさえ認めてはいないが、アメリカ側はいまだにジュネーブ協約に違反する原爆投下すら70年経ても、投下はアメリカを救ったというロジックである。
原爆投下を国家として謝罪しないようでは、戦争の本質を見誤る。アメリカにその裁量があれば、第二次世界大戦後の無数の戦争や紛争や動乱にすべてかかわっているとされる、アメリカは存在しなかったであろう。
弱小最貧国家北朝鮮の脅威を煽り立てなければ、アメリカも日本の安倍政権も存続が危うくなる。そんな現実を非核宣言や原爆投下の謝罪は否定するはずである。物見雄山気分で被爆地を訪れるなら何の意味もないであろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

立派だった被爆者の言葉

2014-08-10 | 

昨日は長崎が69回目の原爆投下の日で、平和祈念式典が行われた。安倍首相のスピーチは、6日の広島と同様に、前年とほとんど同一の文章を読み上げる陳腐で内容のない、官僚作文であった。
2014 それに比べて、田上市長の平和への大きな希望と信念が述べられている、崇高なものであった。首相のスピーチは自らが行ったことを羅列して、言い訳のような内容で復興した日本を称える、この場に相応しいとは思えない内容であった。
田上市長は広島市長と異なり、「集団的自衛権」という言葉を明確に使って、平和国家の形が崩れることを警告した。拙速な論議の危うさを指摘していた。

市長以上に首相に突っ込んだのは、被爆者代表城臺美彌子さんのスピーチであっPhotoた。彼女は被爆した自分の孫が死んだことへの驚きを上げ、放射能の恐ろ しさを訴えた。原発の危険性、放射能の危険性を私たちこそ体験している。日本は世界に率先して、核兵器の廃絶をし、原発を廃炉にすべきである、と訴えた。
集団的自衛権の解釈変更は、日本国憲法を踏みにじる暴挙と断じた。武力で国を守ろうとしても、戦争は戦争を呼びます。被爆者を忘れないで下さいと、訴えたのである。

安倍首相の低劣な言葉だけのスピーチは、スケジュール消化と出席したアリバイ工作でしかない。非核三原則を堅持すると言ったのには驚かされた。栄作伯父さんが嘘つき通して、ノーベル平和賞を受賞したことも知らないのか。
被爆者代表の城臺美彌子さんの言葉は、何も変わったことではなく、多くの日本人が現在抱いている危惧である。いかに首相の言葉が、低廉で陳腐であるかが返って際立ったものである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今だけを論議しても仕方ない、核と米

2009-07-15 | 

現代は回転が速いためか、あるいは人々が忘れやすくなってせっかちになったのか、これまでの経緯を無視して今だけを議論する傾向が強い。そのいい例が、日本の減反政策と、欧米の核戦略である。

イランの核開発は、就任早々のIAEA事務局長も北朝鮮とともに最大の懸念を表明している。しかし、イランやイラクに核開発を促したのは、欧米によるソ連封じ込めの意図の産物であった。

とりわけ、フランスは積極的に平和利用を口実に、核技術の輸出、開発指導を行ってきた。暴力的な為政者にとって、核兵器ほど魅力的な兵器はない。フランスが支援していたパーレビー国王が失脚し、イスラム革命が起きるとこの関係は全く断たれてしまった。イランが平和利用を口実に核技術を開発するのは、彼らに促した国々の歴史がある。

イラクも同じである。ここはNATOに距離を置くフランスが、フセインの要請で原子炉を造り始めていた。バクダットの郊外のこの地域はオシラクと名付けられていた。イスラエルは、ある日突如としてここを空爆して破壊してしまった。国際法を無視したこの空軍の作戦は、オシラクオプションと呼ばれている。本ブログでも紹介したことがある。

そのイスラエルは、アメリカの後ろ盾で核弾頭を所有していることは、暗黙の了解である。イスラエル自身も、所有をにおわす発言の中にいる方が有利だと判断し、いまだ所有に事実を認めていない。

対立するインドとパキスタンが核を所有している以上、周辺国家は気が気ではない。彼らに核所有を促した大国の思惑が現在にいたっているのである。核は使用するより所有する方が政治的な意味合いが大きい。今更イランに核開発を止めさせるには、核所有する国家が自らの核兵器を廃棄する以外にない。オバマの核廃絶への具体的な成果を期待したい。

勤勉な日本の農民がら労働意欲を奪ったのが、減反政策である。今これを撤廃すると、価格の暴騰が起き農民は更に窮地に追い込まれる。だから減反(生産調整)できないという、農林族に農水大臣は白旗を上げてしまった。農産物(食料)に対する、国家としての明確な方針がなく、その時々の米の価格だけに固執してきた結果である。

人は忘れやすいのか、目先のことばかりをあげへつらう傾向にある。今度の選挙も、そうした軽薄な短期的視点ではなく、あるいは一時の人気取りに惑わされることのない、視点を基準にしていただきたいものである、

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

核兵器の廃絶を

2008-12-03 | 

日本などが国連に提案した「核兵器の全面廃絶に向けた新たな決意」の決議が10月になされている。賛成165、反対3(アメリカ、インド、北朝鮮)、棄権10(中国、フランスなど)で、国連大1委員会で採択され、12月に本会議で表決される。

日本の報道機関がほとんど報道しない。オスロのクラスター爆弾についての報道はあるが、最も問題の核兵器については、マスコミはだんまりのようである。

この決議案は、現在の核保有国に廃棄は要求していない。実質、核兵器不拡散条約(NPT)の範囲を出ていない。核兵器の現状容認が前提になっていると言える。

これまで何度もなされている全面廃棄からは後退した内容になっている。この裏には、日本がマレーシアなど28カ国による「国際司法裁判所の韓国」決議や、非同盟諸国の核兵器の開発などの停止を求めるい決議に日本が棄権したことがある。

日本が明らかに、「将来にわたって核兵器は必要と」今年7月に国務長官などが明言したアメリカの顔色をうかがっていることがある。オバマが、原則的ではあるが将来に向けては核兵器は全面禁止にするべきと言ったことは、評価されべきである。日本はオバマ以下になってしまう。

日本は唯一の被爆国です。核兵器の全面廃棄をうたいつづけなければならないし、そうしたことで世界の指導的立場をとる必要がある。圧倒的な世界各国が、核兵器の全面禁止に賛成しているのである。こんな時に後ろ向きで良いのか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

だから食料は自給しなければならない

2007-02-18 | 

Photo_81 今回の北京での6者協議のアメリカの態度は、以前のブッシュ政権のとってきた姿勢と明らかに異なる。「悪の枢軸」と名指しした国とは、頑なと思える態度を通し、交渉することすらなかったが、北朝鮮の二国間の協議には簡単にドイツでやっていた。

日本が核と拉致問題の解決を、同時平行的に行なうためには、アメリカの協力が欠かせない。日本は、アメリカの陰に隠れて発言するしかないような態度は、北朝鮮にすっかりコケにされている。独自路線を打ち出せないで、アメリカに頼っているようでは、この国の外交力がないに等しいことが、あからさまになったといえる。

アメリカは、イランの核開発を容認しないどころか、交渉の窓口すら用意していない。最近Ahmadinejad2になって、イラクに武器の供与をしている事実があると発表している。アメリカがよくやる手である。次に攻撃するための理由を探しているのである。もっともイラクは、イスラエルにやらす手も残ってはいるが、核兵器を未だ持たないでいるイランと北朝鮮に対する態度 は雲泥の差がある。

今回の協議結果は、老朽化した寧辺の核施設が封鎖されるのが、せいぜいの結果である。今度の経済支援で、金正日体制はこれで、当分安泰でIsraels_arrow_ii_antimissile_system_is_t ある。何もかも、”核”様々である。北が完全に核開発を放棄するはずがない。

北朝鮮に、国連決議をしてまで経済制裁を擦るとしたアメリカの態度はここで、一変した。また、核開発に対する態度も一貫していない。インドには寛容であり、北朝鮮には経済援助をする、イランには制裁を加える、イスラエルについては事実関係すら確認することがない。

今回の、6者協議で日本はアメリカに梯子をはずされた格好になる。自らの、国の方針がないと、目先の利益だけで走ってしまうことになる。

いくら同盟国といえども、国内の事情を優先させるのは当たり前である。戦前の、日英、日独同盟も日ソ中立条約も、ノーテンキな日本政府の無策、お人よしの結果裏切られたことを半世紀も過ぎると忘れるのだろう。

食料がいい例である。人は食料がなければ生きては行けない。食料を自給しない飽食国家は、危うい外交関係の中でのみ可能なのである。今こそ食料の自給を真剣に考えるべき、危機的状況にある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港