そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

初期対応を怠った国と徹底した国の差が歴然としだした

2020-04-19 | 安倍晋三

世界中を席巻する新コロナウイルス(COVID-19)であるが、ここにきて初発国の中国と最も人的交流などで密度の高い2国の優等生ぶりが評判になっている。台湾と韓国である。どちらもSARS経験が生かされている。
台湾では総統選挙に勝利したばかりの蔡英文が、強権を振るい手早い対応をした結果、圧倒的な支持率を得ている。もう一方の韓国では、圧倒的なPCR検査の実施で、不顕性感染者を積極的に見つけ出している。症状の軽い人たちを病院に入れずに、自宅待機や借り上げの仮病棟に収容することで、医療崩壊を招かなかった。
韓国のこうした対応の結果が上の表である。もう一波来る可能性はあるが、文在寅の政策は功を奏していることが解る。韓国は今や、アメリカやヨーロッパ諸国に余り始めた、PCR検査のキットを輸出するまでになっている。政権の評価となる総選挙の洗礼を先ごろ受けている。政権与党は圧倒的な支持を国民からもらっている。
ドイツのメルケルやニュージーランドのジャシンダ・アーダーンも経済優先する指導者を横目に、試行錯誤しながらも疫学に沿った原則対応をしている。女性が多いのも何か暗示を感じるところである。
翻って日本は、安倍晋三が耳障りの良い理由を見つけてそれに従っての判断である。忖度してくれる人物や研究者を周辺に侍らす哀れな為政者である。その典型がPCR検査を渋る理由である。医療崩壊が起きるというのである。その前は多分、オリンピック開催ができないという理由でああっただろう。兎に角日本はPCR検査をやらず、データーそのものが海外と比較できないし、信用もされていない。
一見健康な不顕性感染者(症状が弱いかない人)が、意図せずにウイルスをまき散らす結果を容認することになっているのである。PCR検査の精度不足や信頼度を攻撃し、医療崩壊や医療現場への負担を訴えるのである。医療崩壊は小泉・竹中行政改革以降、地域医療の削減や保健所の統合などを重ねてきた取り組みが大きく影を落としている。
韓国では感染者の感染経路不明がたった2%であるのに対して、日本は感染経路不明が現在は78%にも及んでいる。日本は最早感染防御に具体的な対策はできない状況である。韓国ドライブスルー検査は医師法に反するとか、根拠のない検査になるとか非難してはいたが、現在の両国の結果を見るとその差は歴然としている。韓国の発想のドライブスルーはドイツやアメリカなどが導入している。
中国の勝利宣言はいささか眉唾物であるといえるが、日本は終息宣言ができる状況になる時が来るとは思えない。安倍晋三ならアンダーコントロールにあると言い出すかもしれないが、ウイルス感染者は減るかもしれないが、かなりの濃度で残ることになる。
アメリカはトランプが軽く見ていて、経済対策に支障があるとして、民主党が流したデマだとか言って、初期対応を怠った。損害補填に400兆円も組んだり、検査体制を組みなおしたりしたが時すでに遅しの感がある。トランプ支持者が経済活動をさせろと抗議デモまでしている。
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