昨年ロシアの小麦生産は空前の大豊作であった。鼻息も荒く、戦場と化したウクライナが半作であったことをいいことに、クリミア大橋の爆撃の報復とばかりに黒海の海上封鎖をやっている。ウクライナの反転攻勢も、地雷効果があってか、奪還したとされる領土は1%にも満たない。
日本の財務省の最新のデータによれば、日本は今年上半期、ロシアからの穀物の輸入を509.7%も増加させている。(スプートニク通信)
このことは日本国内では、全く報道すらしない。対ロ制裁は抜け穴だらけである。ロシアと西側諸国で結ばれた穀物輸出合意は、ロシアに対する義務不履行を理由に中断されているが、西側支援を明確にした日本は、こうしたことには蓋をしておきたいのであろうか。
戦時下最も犠牲いなるのは”真実”であると言われるが、中国の習近平のウクライナ戦争への停戦の提案さえ日本では全く報道すらされていない。それどころか、習近平はロシア支援に回っているとさえ報道されている。
NHKをはじめとする報道は、日本がアメリカの同盟国であるからという視点から、ウクライナ情勢を展開している。
ロシアは、石油や天然ガスをさらには漁業資源さえ戦略物質に使い、日本に秋波を送っている。
ロシアは不条理な国際法違反の軍事作戦をウクライナに展開しているが、敗北することはない。日本報道は笹川財団のような右翼識者や防衛省官僚を専門家として情勢分析をテレビで喋らせたり、ロシアの不都合な事実は黙したままである。
報道されるほどウクライナの戦況は芳しくないし、ロシアはワグネルなどを切り捨てながらも敗北することはない。人道的見地からも現在必要なことは、クラスター爆弾を供与することではなく、停戦を真剣に検討する時期に差し掛かっている。