<「選択的夫婦別氏制度」を何故か巷間、「選択的夫婦別姓制度」と呼ぶ。法律では、「姓」や「名字」のことを氏(うじ)と呼んでいる。従って条文にすれば「選択的夫婦別氏制度」となる。>Wikipedia抄訳
現行法(民法)のもとでは、結婚に際して、男性又か女性のいずれか一方が、必ず氏を改め、夫婦同姓(夫婦同氏)がなければならない。これに数多くの女性と数少ない男性が悩んできた。その多くの方が職業を持つ女性、あるいは持つことになった時などである。
夫婦同姓を強制する国は日本の他にない。こうした悩みを持つ国民は日本以外にほとんど存在しないのである。そういう意味で日本の婚姻法は奇法といえる。
この悩みを抱える女性が日本に8%もいる。人数としては100万人、既婚者に限定した母群に限れば20%程度になるか。少数と政治が見捨てる量とは到底思えない。
日本の自民党以外ほぼすべての政党が、選択的夫婦別氏制度を多少の温度差があるものの認めている。自民党内であっても議員個人はそれ程多くない。強力に夫婦同姓を主張推しているは、自民党を支える日本会議である。
日本会議は、家族は国を構成する基本の集団と決めつけている。事実自民党憲法試案にも明記されている。日本会議はは30年ほど前に多くの右翼団体を糾合し、現代日本に皇国史観を根底に持ち戦前回帰を目指すため結成された極右翼団体である。各方面に時代錯誤も甚だしい指針を示している。
明治維新以後に義務付けた氏名(うじな:姓・苗字)を、家族全員で共有するとしたのである。それまで侍は家を守るため、商人は家督を継ぎ暖簾を守るため、氏名はお家を守るの手段とした。そのため、侍にとって家を守ることは最大の義務であって、お家断絶は死刑に等しく、赤穂浪士は美談として語り継がれ演じられてきた。
因みに、明治初頭は農民が8割を占めていた。彼らは、「山田の甚兵衛」とか「川辺のおギンさん」のように、名前に地域名などを冠してお互いを呼んでいた。
日本会議の主張する姓日本古来の伝統は、支配層のものであったに過ぎず、明治政府が作った戸籍制度には150年の歴史しかない。日本会議が粉飾する「お家」日本の伝統は、その後戦争国家、大日本帝国へと向かうため、日本国民に愛国心を醸成させるための、必需品であった。国家を支える家族は、同じ姓で団結するが、同様に国家は天皇を戸主とする家であるというのである。国民は一様に天皇の子、「赤子」というのである。
家族が同姓に限定した家庭を持つ国日本はより幸せだ、というのが日本会議の主張である。それでは夫婦が姓を変えない国がより国の団結力がないということになる。そんな国や地域があればお示し願いたいものである。お
選択的夫婦別姓制度に対して、日本会議の主張は、夫婦は結婚しても姓を変えないと制度と反対するのである。しかし、どうやら結婚しても、現実には殆ど同一姓に変えることを望んでいる。