金目当てに政治をするのが自民党の本質であるとはいえ、私腹を肥やすことにこれほど執着するとはと、感心するこの今日この頃の金まみれ三連発である。
官房機密費(内閣官房報償費) は、国家の機密保持に使われるのではなく、与党議員の餞別やお祝いや選挙資金いに使われていた。東京五輪誘致にもどんどん使えと言われたと、正直に言ってしまった男さえいる。
報告もメモもいらないというのである。自民党の性格からして、毎日400万円もあればどんなことになるか、想像に難くない。なんとかに刃物どころでない。
安倍昭恵は、安倍晋三が銃殺された2022年7月8日その日、いずれも安倍晋三が代表者だった資金管理団体「晋和会」と「自民党山口県第4選挙区支部」の代表に収まっている。同時に「晋和会」は、資金管理団体から通常の政治団体に変更し、所在地も永田町の議員会館から渋谷区の安倍昭恵の自宅に移された。金の流れは専門誌に任せるが、生前、安倍晋三が集めた2億1000万円のカネは、一般人の安倍昭恵代表の政治団体に引き継がれ、全額相続税もかからない非課税で受け取っている。政治家は非課税。
自民党の5派閥はパーティーが大好きである。金を集めるためであるが、相当時間をかけたのあろう神戸学院大学の上脇博之教授が収支が合わないと告発した。
20万円以下は報告はしなくて良い金の外に、会員が集め金額以上に集められた場合、本人がポケットい入れていた。このことは多くの党幹部が認めている。悪意がないのではなく、犯罪の意識がないのである。安倍派がダントツなのは良く分かる。
どうもそれだけではないようであるが、上脇先生の調査による不明金は、上記のように数百万円になり、党として4000万円にもなるという。それも氷山の一角に過ぎないようである。そして党員は国民の、目の届かないところで私腹を肥やすのである。歳費の外にいくつもの手当をもらい、これじゃ国会議員辞められない。辞める時には息子に継いでもらいたくなるわけだ。裏金作りのために、パーティーをするのだろう。
政治に金がいると、政党助成金が交付されるようになった。自民党は159億円受け取っている。国は特定の政党を支援してはならないとする憲法に抵触(20条1項)してまで作られたこの法律は、政党からの献金をなくすためであったはずである。献金の受け取り先は、大概は本人が支部長に収まっている、政党支部と決まっている。バレバレのお手盛りで国会議員が受け取る。
ところが金集めのパーティーをやっておまけに私腹を肥やす。岸田は勉強会だとぬけぬけと言ったが、勉強会なら金とるのは矛盾する。とる金も利益率が8割もあり、こんないい話はまたとない。
企業が献金するのは、その見返りを求めてであり、それが長年繰り返されるのは、自民党が企業の利益を長きにわたって優先させてきたからに他ならない。
このことが自民党を金まみれにさせているといえる。共産党以外の政党は全て、政党助成金をもらっている。金の力にはかなわないのである。規模は小さいとはいえ、野党も金まみれである。