日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

つれづれに思い出すこと・・・。

2009-04-05 09:51:41 | 子育ての周辺
育児してきた思い出が、いつになっても去来するのは母親の特権で宝物。
父親にも、父親側からみた思い出があるのだろうけれど。

彼女は本を読むのが大好きだった。
というより、活字が好きだった。
だから、新聞折込チラシの文字を読み、家々の表札の文字を読み、お菓子の包装紙に書かれている応募方法にまで気が付く子だった。
自分の家の幼児本だけでなく、お友達の家の本棚の本も、ドンドン読んでいった。
だから、小学校1年のとき、夏の宿題に「本を読むこと」が課されると、彼女にとっては日常であるから、なんの苦にもでもないのだけれど、
このお母さんは、言った。
ホラ、一日に何をやったかを書く欄はこんなに、狭いでしょ。だから、1日に読む本は2冊までににしなさい。そうしないと、読んだ本の題名は書ききれないから、と。
そういう風にして、何とか外遊びしてくれないかと、願いながら育てた子だった。

案の定、目が悪くなるコース。
そう、4、5年生ぐらいから、近視気味。
私は近眼ではないから、メガネの苦労は知らなかった。(今は老眼鏡のお世話になっている)
中学生頃には、いつもメガネ状態になった。
高校まではメガネ。
で、卒業の前後だったろうか、コンタクトレンズにしようか、という流れになった。
で母娘で、近所の眼科医に。
検査を受けて、イザ装着という段になって。
待合室から見えたシルエットを覚えています。
診察室で座っている横姿。伸ばしていた背筋がグラッと傾いて、看護婦さんがあわてて支えたシルエット。
エー!その子、ウチの娘。何が起こったの?
コンタクト入れようとして、貧血?
・・・彼女、気を失って倒れてしまったのです。
あー、向いていないの?

彼女は、物知りなのですが、超怖がりダイプでもありました。
仕方がないか。そのときは一旦帰りました。

その時、私の脳裏に去来したこと。
あー、この子は、ウェディングドレスもメガネ姿なのだろうか、という想い。
もし、読んでいらっしゃる方があるとすれば、笑ってください。
自分がメガネをかけていないものだから、こんなケース、どうするのか判らないのです。
18歳の彼女はそんなことは想いもしないし、母娘で話題にもしていません。
世間ではコンタクトが当然普及していました。
でも、わが娘はメガネのウェディング・・・、そんな取り越し苦労のお母さんでした。

こんな、母親の陳腐なまでの取り越し苦労、男親は想いも寄らないでしょうね。

幾星霜。
世の中の技術が進歩して、彼女はメガネをかけない生活をしています。

彼女、ウェディングドレスを着るのかどうかは知りません。
だけど、ひとり、おバカな取り越し苦労をしたことを思い出しました。
私、ヤッパリ母親です。





コメント
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