私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

地下鉄(メトロ)に乗って

2006-08-06 15:37:47 | たまに読んだ本
香港、台北、シンガポール、ソウル・・・アジアの各国を旅して思うのは、どこの国も地下鉄が非常にシステマチックに整備されていることだった。

町の中を東西南北にキチンと一巡できるように整備された路線。
メタリックな車体。ホームと車体の間にはキチンとした二重のドア。路線ごとにキチンと色分けされた路線図。
地下鉄を作る前にキチンと計画し、それに則って工事が進められ順を追って開通されていることが簡単に想像出来る。

どこの街を旅しても思うのは「東京の地下鉄は、まさかこんな風に巨大になると思わずに最初は始まったのだろうな」ということだ。
一本が開通し、人々はその便利さに酔いしれる。しかしすぐにもっと便利さを追い求めてどんどん路線は増えていく。どんどん地下へ下がっていくホーム。長くなるエスカレーター。延びては繋がり繋がっては分かれていく地下道と線路。新しく作られ人が盛る場所もあれば、ただ延々と延びるだけで殆ど人の通らない地下通路も同じように出来たりするのだ。

この不思議な物語に出てくる登場人物たちの歩いてきた道も、同じような道のはずだ。歩いてみたらたどり着いたのは最初に考えていたのとは、まるで違う場所だった。それはまるで東京の地下鉄がこんな風にどんどん増線されどんどん大きくなっていったのに似ているような気がする。

最初に思ったのとはまるで違うところにたどり着くこの物語の不思議さ。
不思議さ、寂しさを感じているのに、最後にはなにか少しだけ元気をもらえるような気分になる。

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今年の秋に公開される映画では不思議な旅をする二人を堤真一と岡本綾が演じるのだという。
スーツ姿の堤真一が、夜の香りのする女性下着をスーツケース一杯に積め、営業のために地下鉄に乗る姿を想像してみる。ちょっと格好良すぎるような気がする。

地下鉄(メトロ)に乗って 公式サイト
地下鉄(メトロ)に乗って

講談社

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