私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

思ってたウツとちがう! 「新型ウツ」うちの夫場合

2013-07-09 21:55:39 | なんということはない日常
思いのほか重い本。
自分の目からみた話を非常に正直に書いてはいるが、継続中の出来事であり、答えらしいものも感じられない。
どうしたかったのか、これからどうなるのかというのが非常に分かりづらいのだ。
しかし、私は非常に正直に書いている点は評価されてもいいと思う。
どこまでも正直なのだ。あくまでも自分の目から見た正直さではあるが・・・

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コミックエッセイではなかったパターンだろう。
たとえ辛い話であっても、どこかお互いを思いやるほのぼのとしたものが感じられるのが、いままでのコミックエッセイの王道だっただろうし、読者もそういう物を望んでいたはず。
しかしこの本はそういうところがない。絵柄は非常にシンプルであるが、書かれている内容は、夫婦間で労わりあうという内容より、生活を共にする者だったはずなのにそれがある時崩れていき、取り返しのつかないところまで来ていたというような話なのだ。
自分が思っていた生活が崩れ、その生活を立て直そうとすることが出来ないもどかしさが伝わってくる内容。
これが小説というスタイルをとっていたなら、自分の思っていた生活が崩れ去った内容がもっとシュールに感じられ、別の形でも問題提起(生活を共にする者としての目線から見た辛さ)になったかもしれないが、残念なことにこれは夫婦物というスタイルのコミックエッセイなのだ。
答えらしいものがない中で、このスタイルでこの問題を取り上げるというのは、かなりキツイものがあると思う。


思ってたウツとちがう! 「新型ウツ」うちの夫場合
クリエーター情報なし
秋田書店