私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ベルリンファイル

2013-07-21 19:44:20 | 映画鑑賞
大使館で通訳をする妻と一緒にベルリンに住む北朝鮮の諜報部員。
輝かしい経歴を持つ祖国の星であった彼の耳に入ってくるのは妻が二重スパイであるという噂。
そんな情報が入ってくれば、夫であっても全面的に捜査に協力せねばならない。もし捜査の協力しなければ、自分に疑いの目が向けられるのだ。
同志であってもその眼差しの奥には常に相手に対する疑いが渦巻いているのだ。

韓国の情報部員も北朝鮮の武器の取引の情報を得ようとするも、アラブ系の組織や反米組織、そしてロシアが複雑に絡み合う。最初の1時間は誰と誰が味方で誰が敵なのかもおぼつかない。ただ果てることのない緊張感の中で様々な思惑だけが行き来することだけは分かる。
諜報作戦は本来そんなものなのかもしれない。暗闇の中を手探りで進む怖さともどかしさは伝わってくる。

妻の背信に悩む北の諜報部員の心情が少しずつ変わっていくのがそんな緊張感ともどかしさの中で伝わってくると、誰が誰の味方で誰のために何をまもるのかというのが少しずつ分かってくる。
自分の心が揺れなければ、相手に対する思いもそれについてくるのだ。

揺れ動く夫婦の思いと諜報活動、そして裏切り。。。。。
監督の弟であり、最初から最後まで徹底的に悪い奴を演じるリュ・スンボムも印象的だが、夫婦を演じるハ・ジョンウとチョン・ジヒョンが非常に印象的。
夫婦の思いが伝わってくるだけに諜報作戦のむなしさが一層際立つ感じだ。


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