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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

新約 とある魔術の禁書目録 第22巻 感想

2019-04-17 19:36:46 | 超電磁砲/禁書目録
前巻の終わりで、え?そんな締め?って思った場面から始まる22巻。

ようやく読み終えたのだけど・・・

いやー、疲れたぁ。

どうやら本巻が「新約」の最終巻のようだから、確かに前巻や前々巻に比べれば、読み応えはあったように思うのだけど。

てか、いきなりコロンゾンに「木っ端微塵」にされた上条さんから始まった冒頭100頁くらいは、久しぶりに素直に面白いと思えたのけど。

でも、そこを過ぎて、100頁から400頁くらいまでが、やっぱりたるかった。

まぁ、これは多分、前巻の感想と同じになってしまうんだけどね。

魔術戦、無駄に詳しすぎ。
そして、その説明が無駄に書き込まれすぎ。
さらにいえば、魔術ネタの(作者の)ひけらかしが鼻につきすぎるくらい過剰。

『黄金』に続いて、とうとう『薔薇十字』かよー!

ほんと無駄に熱い魔術ネタの書き込みを「担当編集者がちゃんと仕事をして」刈り込めば、多分、今回の話は、300頁くらいに収まったと思うよ。

で、その300頁で十分、物語は堪能できたと思える。

そうそう、完全にネタバレになるけど、結論からすれば、次巻からは多分、「新約」ではなくなるね。

どういうタイトルが付くのか、正直見当はつかないけれど、『薔薇十字』が出てきて、話の中心はドイツに移りそうだから、「プロテスタント」的なものが中心になりそう。
今回でイギリス編に一段落ついたからね。

多分、その「黒い森ドイツ」的な「薔薇十字」的錬金術の世界に、今回の最後で解き放たれてしまった、上条当麻の右腕の奥に潜んでいた「怪物」の起源がある、という話になるんだろうな、きっと。

ここまで読んだらもう気づいていると思うけど、
そう、驚いたことに、禁書目録、まだ続くんだよ!

てっきり、本巻で終わりだとばかり思っていたのにw

しかも、アレイスターが最後に死んで、学園都市の「新理事長」には一通さんが就任して終わり、だと思ったのに。

なんたって、一通さん、今回、とうとう魔術にも開眼!だからね。

「あっちの世界」のミサカネットワークの総意たる「総体ちゃん(←懐かしい!)」と、もはや一通さんの下僕=ワンコとなったクリファパズル545が連携して一通さんに「新世界」を見せちゃったんだよねw

で、その「魔術も科学もない新世界」を見つけて終わりかなあ、と思ったら、あれれ、アレイスター死んでないじゃん、コロンゾンの肉体に憑依してんじゃん、って感じで。

まぁ、しばらくの間は(ローラ・スチュアートの外見をしたw)アレイスターちゃんは、地下に潜るみたいだけど、とにかく消えてはいない。

多分、今回の締めも締め、オオトリの場面で出てきた、ラスボスの裏にいた黒幕たる「エイワス!」に対する意趣返しをする気満々なんだろうなぁ、アレイスターは。

しっかし、それにしても、相変わらず、最後の最後で、今回も、3巻も使って語られた物語が、そのもので完結した意味を持つものではなく、ラスボスのさらにラスボスたるエイワス!が、地下に潜っていた薔薇十字のアンナ=シュプレンゲルを表舞台に引きずり出すための超巨大な「エサ」だったわけで。。。

いやー、もう、なんだかなぁー、だよ。

作者は、フフン、どう、すごいでしょ!って鼻高々なのかもしれないけれど、それを読まされる側からすれば、

あぁン!? またそのパタンかよォ!

と即レスしたくなるような展開で。
さすがに、もう飽きた!

いや、マジで、

この「新約」22巻分の物語の展開を、
実は裏で糸を引いて操っていたのが、
アレイスターが自分のために召喚した気になっていた「エイワス」でね! 
次からは、物語のステージをもう一つあげて、
そのエイワスの世界の話になるよ!

っていうのはねー。

いい加減にしろ!!!!  って叫びたくなるレベル。

しかも、そんな超常の世界エイワスでも、どうやら瞬殺されそうなのが、上条ちゃんの右腕の中に収まっていた「怪物」たち、っていうんだから。。。

はーあ。
もうね、さすがにね、
作者、頭おかしくなっちゃったんじゃねぇの?
って思うよ。

で、きっと、今度は、延々、薔薇十字の、ドイツの錬金術のウンチクが延々が書き込まれて、パブスブルクのルドルフ2世とか、プラハに集まった怪しい世界中の物品が、魔術と科学の区別がなくなった世界の「走り」として紹介されることになるんだよ。

ていうか、その世界こそが、一通さんが、総体ちゃん+クリファパズルによって見せられた「科学と魔術の区別がない世界」になるんだろうね。。。

あー、そうか、神聖ローマ帝国的なものが舞台になるんだな、きっと

そういえば、今まで、禁書の世界では、ドイツって出てこなかったものね。
ロシアや北欧やエジプトは出てきても。

だから舞台は、ドイツというよりも、ハプスブルク帝国=神聖ローマ帝国があった中央ヨーロッパになるんだろうな。

できっと、ハプスブルクのウィーン包囲とかを含めて、オスマントルコとかを通じて、西方のイスラーム的なものも紹介されていくのだろうな。

なんたって、錬金術の元ネタはイスラーム科学だもんね。

あ、そっかそっか、で、むしろ、ドイツを経由して古典ギリシアに戻るんだ。
ついでに、イスカンダルもいたマケドニアとかも含めて。

だって、イスラーム科学の源流はギリシアだもんね。
アリストテレスだもんね。

つまり、禁書世界で言うところの十字教=キリスト教が登場する以前の時代であるギリシアの時代にまでもどって、それを学園都市的な「科学」の源流として扱うんだな、きっと。

要するに、無印+新約の禁書目録が、十字教=キリスト教という意味で「ヘブライズム」を元ネタにしていたとすれば、

次巻からのドイツ/ハプスブルク/中欧の世界の、錬金術は科学の源流、みたいな話の方は、錬金術=イスラーム科学=アリストテレス=古典ギリシアということで、「ヘレニズム」を元ネタにするんだな、きっと。

で、ギリシアつながりで、満を持してギリシア神話の神々が出てくる。

いままで出てきてなかったもんね、ギリシア神話。
北欧神話やエジプト神は出てきたけど。

となると、上条ちゃんの右腕に潜む「神浄の討魔」の怪物は、それこそギリシア神話の一柱、きっとヘラクレスあたりが元ネタになるのだろうな。

いや、科学とのからみだとプトレマイオスあたりかも。

それこそ「魔神」を超えるものとしてw


まぁ、なんでもいいけど、とにかく禁書はまだまだ続くらしい。

しかし、どうすんだ?これ?というのが本音。

てかさー、今回も思ったけど、マジ、浜面とかいらないから。
いまだに、なんでこいつが出てくるのか、まったく理解できない。

今回だって、最後の最後まで、なんでダイアン=フォーチュンなんてやつのためにあんなに一生懸命になってるのか、ホント、わからなかった。
少なくとも滝壺を放り出してまでやること?

いや、もちろん、滝壺に危害を加えたなくないから、という理由はわかるんだけどね。
それ以前に、そもそも浜面がいらないでしょ。

その一方で、みさきちは、もっとだしていいぞ!
今回、美琴とともにみさきちが上条ちゃんと、ちゃんと戦場に立てたのはよかったぞ。

あとは、カエル顔の医者とか、ゴールデンリトリバーの木原とか。
そうそう、インデックスさんがお腹空いたっていわないところ、初めて見た気がするよw

まぁ、とにかく話自体は総力戦で、そこは前巻よりもはるかによかった。

しかし、まだ続けるんだぁ。。。

一通さんが科学と魔術の境を超えてしまって、上条ちゃんが「怪物」くんになっちゃったから、次は、御坂が、例のレベル6の怪獣になるのかね?

その御坂の怪物を、みさきちの「メンタルアウト」でなんとか二人がかりで制御する、とかいう話になっていくのかね?

しかし、そうなるとさ、例の「パーソナル・リアリティ」ってなんだったんだろうね?

それも、むしろ、錬金術/イスラーム科学/ヘレニズム、の流れで説明されるのだろうか?

続きがあるにしても、ホント、悩ましいところだなぁ。。。

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五等分の花嫁 第82話 『シスターズウォー 五回戦』 感想

2019-04-17 18:15:16 | 五等分の花嫁
今まで原作を読んだことはなかったのだけど、放送された11話でおぉ!と思って、結局、そのまま最新話まで読んだ。

いやー、これは確かにアタリだね。
面白い!
是非とも二期が欲しいところだね―。

まぁ、原作を読んだからこそ言えるのだけどw
やっぱり二乃が参戦してくるところまで行かないとだよねw

で、その場合は、制作はシャフトで!
いやー、手塚プロだっけ、あんな下手くそな作画しかできないところに、この作品をやらせちゃだめよね、全く。
なんといっても、原作の画力がいいからね。

ともあれ、とりあえず、82話のことからいえば、今回はまだ溜め回って感じ。
次回、三玖のふりをして状況をかき回そうとしている一花がどうなるか?に焦点が当たることは間違いないし。

ただ、その場合も、すでに「三玖のなりすまし」があることに気づいているフータローがどんな対応をするかだよな。

なんか、今回の一件で、思い切り一花にヘイトが集まっているみたいだけど、別に一花も何から何まで計算ずくでここまで来ているわけではないのだし。
(それはここまでの話を一通り読めばわかること)
「魔が差して」ついてしまった嘘を上塗りし続けて今に至っているわけだから、その軌道修正、というかリセットを、フータローが手助けすることになるのだろうな、と。

三玖は三玖で、今回の二乃とのやりとりで、自分の不甲斐なさの方を多分呪って、リセットを持ちかけるように思うし。

むしろ、気になるのは五月の方だよね。
あれだと、五月が5年前の写真の子ということになるのだけど、ほんとにそうなのか?という気もするし。

ともあれ、次回に期待!ってこと。

で、ここから先は、一通り読んでの感想というか印象になるのだけど、
とにかく、この物語は、設定が上手い!

いや、五つ子なんて非現実的な設定、使うか?と、最初は思ったけれど、この設定は利得が圧倒的に大きいよね。

まず、五つ子だから、姉妹であり家族。
なので、「シスターウォーズ」が勃発しても、縁が切れて友達やめる!なんてことにはならない。この安全弁の存在は、やっぱり大きい。どろどろした「恋愛もの」の後始末を「家族もの」でつけてしまえる。

というか、むしろそこを強調したいために、フータロー争奪戦に二乃を参戦させたとしか思えないんだよね。
つまり、二乃は、作者の良心の代弁者ってことで。

あとは、作中でも、すでに何度もやっているけど、「5人の入れ替わり」が原理的に可能なこと。
五つ子だから、似ていて、少なくとも見た目の身体的スペックは変わらない。

これもまた、今回、二乃が三玖に行ったことだけど、「あたしが可愛いなら、あんたも同じだけ可愛い」という理屈が成り立ってしまうくらい。

ともあれ、「入れ替わり」が可能なため、ひとりが抜け駆けしても、実際、誰がそのひとりだったのかを明らかにしないですんでしまう。
(それは、5人とも五月の姿をしていた時にフータローと交わしたファーストキスの場面とか)。

つまり、イベントはイベントで進めても、そのイベントを行ったのが5人のうちの誰か、はぐらかすことができるので、以後の物語の展開上の足かせにならないわけで。
これはズルいといえばズルいのだけどw
でも、そのほうが盛り上がるよねw

で、このように入れ替わり可能な五つ子設定であるにもかかわらず、5人にわかりやすい「初期設定」がそれぞれ与えられていること。

まぁ、だから、今、一花のバク下げ!も起こるわけだけど。

でも、一花にしたら、当初はずっと三玖のことを考えて、自分の気持ちを偽ろうとしていたわけで、それをなんとか三玖との間でごまかしつつ恋心を募らせていたはずなのに、そこに「暴走機関車・二乃」がいきなり参入してきてしまったから、今まで誤魔化してきていた気持ちを、いよいよ誤魔化せなくなってしまった、ということだよね。

でも、それは多分、一花が女優の卵という設定があることも影響していて、そもそも、一花がフータローへの気持ちを傾かせ始めたところが、「台本の読み合わせ」のところからだから。

つまり、恋心の最初の「一言」を自分からではなく、台本で与えられてしまっていたこと。
これ、多分、一花からすれば、自分の気持ちの「核」がどこにあるのか、自分でもよくわかんなくなっていたんだと思うんだよね。

これが、キャラ設定的には実は似ている二乃と一花が異なる最大の部分で。

良くも悪くも、二乃は、裏表がない。嘘がない。

対して、一花は、嘘をつけてしまう。なぜなら女優だから。

というか、ホント、物語展開上は、一花に、自分を自分に対して偽っていることを悟らせるために、二乃が浮上してきたってことなんだろうな。

まぁ、二乃って、どうみてもヤンキー上がりのママ的キャラだからなw

でも、こう見てくると、三玖と一花で始まった「フータロー争奪戦」に二乃が参戦して、三つ巴にしたことは、この争いとは別の次元に五月と、そして四葉が位置していることを浮き彫りにしたいためのものなんだろうな、ということがなんとなく見えてくる。

どうやら五月が写真の子であることは間違いなさそうな気もするのだけど、どうも、この「5年前の話」は彼女だけでなく四葉も絡んでいるような気がするんだよなぁ。

というか、多分、写真の子は四葉で、その四葉のことを思い出させようと一生懸命になっているのが五月という気がする。

要するに、四葉がいわゆる「幼馴染」ポジションで、その応援団が五月。

でも、最終的には、応援団のほうが本命になる、というパタンw

だって、「写真の子とフータローが映っている」写真を撮った「第三者」がいるはずで、その第三者が五月なんじゃないの?という気がするのですよ!

まぁ、そのほうが、この「周りに気を使う」ことのほうが優先される四女の四葉と末っ子の五月らしい展開のような気がするんだよね。

てかさ、そもそも、なんで五つ子はフータローのいる高校に転入したんだろう?と思うじゃない。

いや、もちろん、それは、五つ子の継父たる「中野医院長」が、フータローの高校の理事と知り合いだったから、ということのようだけど。

でも、同時に、この継父・中野氏はフータロー父ともかつて知ったる仲だったようだから、ということは、フータローの住んでる街は、継父・中野氏とフータロー父の二人にとっては地元、という気がするんだよね。

となると、当然、今度は、五つ子母の「零奈」もこの街の出身ではないかと。
少なくとも、この街の高校の先生をやっていたからこそ、教え子の元ヤンが塾講師とかしてるんだよね?

なら、零奈ママと中野氏はどうやって知り合ったの?って思うし、それ以前に、失踪?した五つ子の父はどこ?ってことになるし、もっといえば本当の父親は誰?ってことになる。

このあたりの「零奈」を巡る「ゼロ話」が、この先、「写真の君」のふりをしている五月の話の延長線上で出てくるような気がするんだよね。

で、その時の主人公は、一花、二乃、三玖、の三人ではなく、四葉と五月の二人になる感じかな。

・・・って、思いっきり話がそれてしまったのだけど、でも、こんなふうにいろいろと、五つ子の置かれた家庭環境や事情まで含めてあれこれ想像しながら物語を読めてしまうところが、この作品の魅力だし、すごいところだと思うんだよね。

その上で、意外と、フータローが男前!
さすがは、元キンタローくんのことだけはある!w

まぁ、こんな感じだから、是非、二期を!

しかし、そう思うと、五つ子のCVのキャスティングが、あまりにもよく出きていて、今更ながら驚く。

こんなドロドロ展開になるなら、一花と二乃が、もはやベテラン組といえる、花澤と竹達、というのは理解できる、実際、この二人の「あざとさ」込みでピッタリの配役。

いやー、当初は、さすがにざーさんの女子高生、って無理があるなぁ、と思っていたのだけど、テレビの11話見たら、全然そんなことはなくて。

となると、二期で早く竹達CVでデレる二乃を見てみたい、という気にある。

そして、四葉と五月に、若手CVの人気者である二人を配置したのもね。
(地味キャラの三玖は新人なら誰でも良かった気はするけど。)

ということで、とにかく続きが気になるマンガ。

それにしても、ひさしぶりにマガジンを手にしたw

この作品は、そういう凄さも持っているように思った。

ということで、言いたいことはまだまだたくさんあるのだけど、それは次回以降、連載を追いながら、都度書いていければいいかな、と思っている。

ともあれ、ホント、久しぶりのアタリ!
ちょっとウレシイ。

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