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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第110話 『最後の祭りが五月の場合②』 感想

2019-11-13 11:43:59 | 五等分の花嫁
うむ。
ここに来て、変化球を投げてきた日の出祭五月回の締め回。

え?、五月、キスシーン、なしですか?
これ、普通に考えたら、五月が花嫁コースってことだよね?

だって、キスシーンはないけど、ある意味で、五月が一番心の根っこの部分で、素直に風太郎に助けを求めた、ということでしょ?

なにが言いたいか、というと、一花、二乃、三玖、四葉、の四人は、揃いも揃って、まず、彼女たちが風太郎に惹かれて、風太郎に迫っていった、ということでしょ?

でも、五月の場合は、どうやら、この先、風太郎のほうが、五月のほうに気持ちを向かわわせていくという方向づけを、今回の、キスシーンなしの、「勉強、教えてください」という言葉は投げかけてきたわけで。

もちろん、五月の場合、彼女の求める、理想とする「父」の姿を、実父の無堂でも、養父のマルオでもなく、家庭教師の風太郎に重ねようとしているだけなのかもしれないけれど。

でも、その姿勢は、結婚という「生涯の伴侶」を決める儀式には、むしろ、合っている可能性がある。

いや、だって、前からちょっと思っていたのだけど、肝心の風太郎の進路はどうなるの?という疑問はあるわけで、家庭教師で苦労した経験や、今回の日の出祭で学級長として、クラスの面倒な人間関係を身を以て体験したことから、風太郎自身が「教師」を職業として選択する可能性は高い、と思っていたわけで。

その方向性を、今回の五月の「教師になる」という夢の選択は、後押しするようにも思えるんだよね。
つまり、風太郎が、五月の夢を叶えるために、受験の勉強を見てやるだけでなく、この先もあれこれと気にかけてやる存在になる。

なにより、今回の見開きシーンが、今までの、五つ子一人の表情のアップシーンではなく、五月と風太郎の二人が互いに見つめ合って、「勉強する」という「誓い」を建てるところに端的に現れているように思えるんだよね。

それに、日の出祭でキスしなかったという事実は、鐘キスが初めてだった話にも繋がっていくので。

というか、五月だけが風太郎とキスしたかどうかはわからないまま、日の出祭を終えたことになるので。

もっとも、どうやら次回から時間の流れは、日の出祭3日目の単線的な流れに戻るようだから、日の出祭のそれこそ最終場面で、あるいは3日目の最終場面で、五月が、感謝のキスをするという展開もまだ、ありえるのだけど。

そういう意味では、前回の感想の「2」で触れたとおり、やはり、あの日の出祭の終了を告げる時に、四葉を除く五つ子が全員集合していた場面は、実父・無堂との再会の場面である可能性が高まったようだね。

どうやら風太郎から五月が無堂と会ったかもしれないという話を聞いて、一花が、二乃、三玖、四葉に事情を説明して、何らかの行動を起こそうとしていた場面があったから。五月自身も、他の姉妹に無堂を紹介しないわけには行かない、と思っているし。

だから、次の話は、その再会の場面に、風太郎がどう介入してくるのか。
当然、第一にはムカついていて、でも、実父だしな、やっぱり、というとても複雑な気持ちなのだろうけど。

むしろ、ここにきて、マルオ、風太郎父、下田さん、が「大人として」どういう行動をとるか、だよね。

だって、今回、なにが一番ビックリしたかって、無堂のあの、だらしない感じだよ。

いかにも一昔前の教師っぽく「僕」なんて、いい年こいて、しかもハゲでヒゲ面をしているにも関わらず、なよなよした感じで、いきなり土下座をして五月に謝るのだから。
でも、そんな土下座をしながらも、元妻・零奈の異常さを、実の娘である五月に対して主張するのをやめないのだから。

なにがいいたかというと、無堂、おまえ、どれだけジコチュウのやつなんだよ?ということ。

わりと最悪の大人だよね。

だって、五月たちに謝ろうと思ったのは、あくまでも彼女たちを放り出して失踪した事実に無堂自身が耐えきれなくなって、当事者である五月に許してもらうことで、その罪悪感や自己嫌悪の感情から解放されたかったからでしょ?

てか、なに、お前、しれっと、マルオまでディスってんだよ? と思うよね。

お前が親権放棄した娘たちを、まさに養ってくれたマルオに向かって。

だから、他でもない、無堂自身が、自分の中の理想に凝り固まった、その意味では「こじらせたオヤジ」だった、ってことでしょ?

あー、そうか、そうすると、零奈母が五月に言っていた「私のようになるな」という忠告は、無堂のような見てくれを装うようなヘタレ似非教師のような男に騙されるな、ってことなのかもね。

つまり、零奈は零奈で、無堂を見限っていた。
その零奈の芯の強さを、マルオや、風太郎父や、下田さんは理解していたってことだね。

となると、ここはやはり、マルオが激怒する場面がぜひ見てみたい。
折しも、二乃と和解できたばかりのところだしw

ともあれ、五つ子たちにしてみれば、そのような無堂の存在を打ち消すような存在として改めて位置づけられるのが、きっと、風太郎になるんだろうな。

前に、風太郎がマルオの前で「心配無用、俺は全国模試で1位になる!」と言いかけたことを思い出せば、勢いにのって無堂に対して、「俺は、お前が否定した理想の教師になってみせる!」とか、啖呵を切るのかもしれないね。

風太郎は風太郎で、子供の頃にあった、彼の原点である「ヤンチャな暴れん坊」の姿を徐々に取り戻してきているから。

まぁ、それくらい盛大に、無堂つぶしをしれくれないと、この先の展開に、無堂の影がちらちらしそうでいやだしね。

ということで、次回、風太郎、盛大に無堂を成敗してくれw
楽しみだなぁ!

しかし、五月たちの実父が登場したとなると、いよいよ風太郎の母のことが気になってくる。それが、今度は、五つ子たちの心を決める最終指標になるのかな。

だって、もはや上杉家と中野家は家族ぐるみのおつきあいだもんね。
特に、五月と風太郎父の間には、すでに良好な関係があるしw

こう考えてくると、たしかに、終幕に向かって走り出したように思える。

ともあれ、続きが楽しみ!

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